機械器具等 17 血液検査用器具

血液凝固分析装置

全自動血液凝固測定装置 CA-1500

取扱説明書を必ず参照する

作成又は改訂年月日

*2008年1月16日改訂(第4版)

**2006年11月22日改訂(第3版)

承認・届出等

販売名

全自動血液凝固測定装置 CA-1500

添付文書管理コード

28B3X00048000037_A_01

届出番号

28B3X00048000037

届出年月

平成18年12月22日

一般的名称

一般的名称
35514000
血液凝固分析装置

形状・構造及び原理等

1.
構成
本装置は装置本体とサンプラで構成されており、オプションにてグラフィックプリンタ、データプリンタ、IDバーコードリーダが接続できます。

2.
質量・寸法
  寸法(mm)
(幅×奥行き×高さ) 
重量(kg) 
装置本体 約780×約500×約500 約75 
サンプラ 約580×約280×約270 約9.5 


・キャップピアサユニット装着時の装置本体重量は約78kgです。

3.
消費電力

定格電圧:
100V±10% 50/60Hz

電源入力:
720VA以下

※詳細は本装置の取扱説明書「第1章 CA-1500について」を参照してください。


4.
原理
本装置は、生物活性法(凝固法)、合成基質法および免疫比濁法により、血液凝固機能の分析を行います。

(1)
生物活性法(凝固法)
定量した血漿を一定時間加温したあとに試薬を添加します。
試薬を添加した試料に光(波長660nm)を照射して、血液が凝固する過程を散乱光の変化として検出します。この散乱光の変化を凝固反応曲線として作成し、パーセント検出法で凝固時間を算出します。

(2)
合成基質法
定量した血漿を一定時間加温したあとに試薬、発色性合成基質を添加します。
この試料に光(波長405nm)を照射して、発色性合成基質が発色する過程の吸光度変化を透過光の変化として検出します。

(3)
免疫比濁法
定量した試料(血漿または血清)を一定時間加温したあとに安定化試薬、抗体感作試薬を添加します。
この試料に光(波長800nm)を照射して、抗体感作試薬が抗原抗体反応することによる吸光度の変化を透過光の変化として検出します。


※詳細は本装置の取扱説明書「第10章 原理」を参照してください。

使用目的、効能又は効果

使用目的

本装置は、血液凝固分析装置です。

**品目仕様等

1.
**性能

(1)
測定範囲

フィブリノーゲン濃度
25mg/dLから1000mg/dLが測定できます。
ただし450mg/dL以上は高濃度モードによる自動再希釈測定(20倍希釈)、50mg/dL以下は低濃度モードによる自動再希釈測定(5倍希釈)で測定できます。
また、この判定濃度は設定できます。


(2)
同時再現性(併行精度)
プロトロンビン時間(PT) C.V.2%以下
活性化部分トロンボプラスチン時間(APTT) C.V.2%以下
フィブリノーゲン量(Fbg) C.V.4%以下
トロンボテスト(TTO) C.V.4%以下
ヘパプラスチンテスト(HpT) C.V.4%以下
外因系凝固因子(II、V、VII、X)量 C.V.5%以下
内因系凝固因子(VIII、IX、XI、XII)量 C.V.5%以下
アンチトロンビンIII(ATIII) C.V.5%以下
アンチプラスミン(α2Pl) C.V.5%以下
プラスミノーゲン(Plg) C.V.5%以下
プロテインC(PC) C.V.5%以下

※ただし、デイドサイトロールレベルI(コントロール血漿)を10回測定した場合の凝固時間(秒数)または、活性%(ATIII、α2Pl、Plg、PC)の変動係数であり、試薬は以下のものを使用したときの同時再現性(併行精度)です。

・トロンボプラスチン・Cプラス

・データファイ・APTT

・20mM塩化カルシウム溶液

・データファイ・フィブリノゲン トロンビン試薬

・オーレンベロナール緩衝液

・CAシリーズ複合因子TTO

・CAシリーズ複合因子HPT

・デイド 各因子欠乏血漿

・デイド アンチトロンビンIIIキット

・デイド α2-アンチプラスミンキット

・デイド プラスミノーゲンキット

・デイド プロテインCキット


フィブリン分解産物(FDP) C.V.10%以下
D-Dダイマー(D-Dimer) C.V.10%以下

※ただし、濃度10〜20μg/mLの標準液を10回測定した場合の濃度の変動係数であり、試薬は以下のものを使用したときの同時再現性(併行精度)です。

・エルピアFDP(株式会社ダイアヤトロン)

・エルピアエースD-Dダイマー(株式会社ダイアヤトロン)

操作方法又は使用方法等

1.
設置条件

(1)
水のかからない所に設置してください。

(2)
必ず接地をしてご使用ください。

(3)
高温、高湿、ホコリ、直射日光などの悪影響を受けないところに設置してください。

(4)
設置時及び運搬時に強い振動や衝撃をあたえないように注意してください。

(5)
化学薬品の保管場所や換気の悪い場所に設置しないでください。


2.
使用環境条件

(1)
周囲温度は15〜30℃(最適使用温度23℃)、相対湿度は30〜85%の範囲内で使用してください。

(2)
環境温度、湿度に適応しない場合、空調管理してください。


3.
使用方法

(1)
測定準備

1)
洗浄液の点検と補充
洗浄液タンクを確認し、不足している場合は補充します。

2)
電源の投入
使用する30分以上前に電源を投入します。

3)
装置の点検
電源スイッチを入れると装置は自己診断を行います。

4)
試薬のセット
測定に必要な凝固試薬、オーレンベロナール緩衝液および試薬洗浄液を準備し、装置にセットします。

5)
サンプルプレートのセット
サンプルプレートをセットします。

6)
サンプルチューブの補給
測定に必要な量のサンプルチューブを準備して、補給します。

7)
検量線の確認
検量線が正しく設定されていることを確認します。

8)
精度管理
コントロール血漿やその他の精度管理手法により、データをチェックします。

9)
検体の準備
検体の入った採血管をラックに並べ、サンプラにセットします。1ラックには採血管を10本までセット可能です。

10)
測定オーダの登録
測定オーダの登録を行います。


(2)
測定

1)
スタンバイ表示を確認後、測定開始キーを押し、スタートさせます。

2)
装置は自動的に血液の有無を判断して撹拌、吸引、測定を行います。

3)
サンプラにセットされた試料を全て測定完了すれば、自動的に終了停止します。また、サンプラ動作中に緊急検体の依頼があれば、サンプラ動作を中断し、割り込み測定が可能となります。


(3)
測定結果

1)
測定結果は、記憶検体処理によりLCD画面に表示されます。

2)
プリンタを接続している場合、検査伝票等を印字することもできます。またホストコンピュータへ接続している場合、測定結果を送信することもできます。


(4)
測定終了後の処理

1)
ピペットの洗浄
ピペット洗浄処理を実行し、ピペットを洗浄します。

2)
電源オフ
本体の電源スイッチを切ります。


(5)
定期保守

1)
コントロール血漿やその他の精度管理手法により、定期的に精度管理を実施し、測定値の信頼性を確保します。また定められた保守項目を定期的に行い、装置を安定した状態に保ってください。


※詳細は本装置の取扱説明書「第2章 測定の準備」、「第3章 測定登録」および「第4章 測定」を参照してください。

使用上の注意

1.
一般的注意事項

(1)
本機器の使用経験の全くない方は単独で使用しないでください。

(2)
本機器は、スクリーニング用の検体検査機器です。測定結果に基づく臨床判断は、臨床症状や他の検査結果等と合わせて医師が総合的に判断してください。

(3)
本機器は精密な測定機器であり、機器の近傍で携帯電話等の使用等、電磁環境下での使用をしないでください。測定結果に影響を与える恐れがあります。

(4)
故障したときは、取扱説明書に明示された範囲で責任者が処置をし、それ以外の故障修理は専門家にまかせてください。


2.
当該装置固有の基本的注意
使用前後には機器の状態を確認してください。

(1)
使用前

・サンプルチューブおよび洗浄水の残量、試薬およびサンプルプレートの状況、電源コードの接続をチェックしてください。


(2)
使用時

・コントロール血漿を用いて精度管理を実施してください。

・精度管理は、少なくとも1日1回以上実施し、装置が正常に動作していることを確認してください。

・抗凝固剤は3.8%、3.2%、または3.13%のクエン酸ナトリウム溶液を使用してください。

・セットした試薬を使用しないときは、蓋をしてください。

・装置全般にわたって、異常がないか、たえず監視してください。

・測定動作中に装置に異常が発生した場合は、動作停止ボタンを押して測定動作を停止してください。

・検査室の停電などで装置を緊急停止する必要が生じた場合は、装置の電源スイッチを切ってください。


(3)
*サンプラ使用時の注意
*サンプラをご使用の場合、以下の項目について注意してください。ごく稀に検体番号と測定結果がずれることがあります。

1)
*検体へのバーコードラベルの貼り方には注意してください。

*※詳細は取扱説明書の「第2章 測定の準備」を参照してください。

2)
*サンプラの右槽、左槽および測定ラインに汚れや異物がないことを確認してください。

3)
*ラックの底に汚れや異物が付着していないか、また、損傷や変形していないことを確認してください。

4)
*サンプラ測定動作中は、手で測定ラインまでラックを押し込まないでください。

5)
*サンプラ測定動作中は、測定ライン上のラックには、触れないように注意してください。

6)
*サンプラ測定動作中に、「送り込み動作異常」「横送り動作異常」「ラック動作異常」のエラーが発生したときには、検体番号と測定結果にずれが発生していないか、測定ライン上のラックおよび送り出された直後のラックに挿入している全ての検体の測定結果を確認してください。

*※詳細は取扱説明書の「第9章 トラブルシューティング」を参照してください。


(4)
使用後

・シャットダウン操作を行い、操作スイッチ、ダイヤルなどを使用前の状態にもどしたのち、電源スイッチを切ってください。


3.
その他の注意

・CAクリーンIは絶対に、CAクリーンII等の酸性溶液と混ぜて使用しないでください。

・検体や試薬に直接接触しないよう手袋等を着用してください。

・装置の液体ラインを保守・点検するとき、ならびに使用済みサンプルチューブ等を廃棄するときは、手袋等を着用してください。

・使用試薬の開封後は、ホコリ・ゴミや菌等が入らないように注意してください。

・使用期限を過ぎた試薬を使用しないでください。


4.
廃棄方法

・本装置を廃棄されるときは、「廃棄物の処理及び清掃に関する法律」等の関係法令および地方自治体の条例に従って処理してください。

貯蔵・保管方法及び使用期間等

1.
貯蔵・保管方法
装置は常温、常湿で貯蔵してください。
これよりも過酷な条件で貯蔵・保管される場合は、装置内流路の試薬を完全に水抜きする必要がありますので、当社支店・営業所へ相談してください。

2.
有効期間・使用の期限(耐用期間)
使用開始(据付)後5年:自己認証(当社データによる)

3.
保守部品の基本保有期間
販売中止後8年
但し、保守部品の製造あるいは調達が不可能となり、上記保有期間を保てない場合は、別途ご連絡いたします。

保守・点検に係る事項

使用者による保守点検事項

1.
毎日の作業終了時、もしくは24時間に一度、ピペット洗浄処理を行ってください。

2.
毎日の作業終了後または約24時間に一度、もしくは必要に応じて、次の作業を行ってください。

(1)
測定済み検体の処理

(2)
使用済みサンプルチューブの廃棄

(3)
試薬トレイの結露除去


3.
毎日の作業終了後、次の作業を行ってください。

(1)
廃液タンク(オプション)の排液の廃棄

(2)
逆流防止チャンバの液量確認と液抜き


4.
週に一度、次の保守を行ってください。

(1)
流路の洗浄水充填

(2)
装置の清掃


5.
月に一度、次の保守を行ってください。

(1)
洗浄液タンク内部の洗浄

(2)
廃液タンク内部の洗浄


6.
必要に応じて、次の保守を行ってください。

(1)
空気圧の調整

(2)
サプライ部品の交換

・試薬の補充

・サンプルプレートの交換

・サンプルチューブの補充

・ヒューズの交換

・洗浄液の補充

・ランプの交換

・ピアサの交換(キャップピアサユニット装着時)


少なくとも1年ごとに当社の技術員、または当社の認定する技術員による定期保守点検を行い、交換の必要な部品は交換してください。保守契約にご加入されることをお薦めします。

※詳細は本装置の取扱説明書「第6章 装置の保守とサプライ部品の交換」を参照してください。

包装

梱包単位×1

製造販売業者及び製造業者の氏名又は名称及び住所等

氏名又は名称

[製造販売元]
シスメックス株式会社

第二種医療機器製造販売業

住所等

〒651-0073 兵庫県神戸市中央区脇浜海岸通1丁目5番1号

電話番号

078-265-0500(代表)

緊急連絡先

氏名又は名称
シスメックス株式会社 カスタマー・サポート・センター

住所等
〒651-2241 兵庫県神戸市西区室谷1丁目3番地の2

電話番号
緊急連絡先:
0120-413-034 受付時間:月〜金曜日(祝祭日を除く)09:00〜17:35