医療用品 04 整形用品

ヒアルロン酸使用軟組織注入材

*レスチレン リフト リド

再使用禁止

作成又は改訂年月

**2017年7月改訂(第4版)

*2017年6月改訂(第3版)

承認・届出等

販売名

*レスチレン リフト リド

商品コード(JAN)
4987851200031

添付文書管理コード

22700BZX00178000_1_01

承認番号

22700BZX00178000

承認年月

平成27年6月9日

一般的名称

一般的名称
70441000
ヒアルロン酸使用軟組織注入材

警告

1.
本品を血管内に注入しないこと。注入部位の顔面解剖学を十分に理解した上で使用すること。[過って血管内に注入した場合や、血管や弱い組織を穿刺・圧迫した場合、壊死、潰瘍又は瘢痕を生じるおそれがある。まれに遠位部の塞栓により視力障害/失明及び脳梗塞を起こすおそれがある。]

2.
眼窩周囲、眼窩縁下方、鼻頬溝、眉間及び額等、軟部組織の支持が限られ、皮膚が薄い部位を処置する場合は、触知可能な腫瘤を生じないよう、特に注意すること。また、側副血行が限られている部位(例えば、眉間及び額等)の処置は、虚血のリスクが増加するため、特に注意すること。また、本品はレスチレン リドよりもゲル粒子径が大きいために変形や腫瘤につながるリスクがより高くなる。このため、眼窩周囲、眉間や額等の矯正・整容においては慎重に使用するものとし、レスチレン リドへの切り替えも検討すること。

3.
炎症症状(嚢胞、ざ瘡、発疹、蕁麻疹等の皮疹)、感染及び腫瘍がある部位へは本品を使用しないこと。

禁忌・禁止

1.
再使用禁止

2.
次の患者には使用しないこと。

(1)
本品の成分又はグラム陽性菌由来タンパクに対するアレルギーの既往歴のある患者[本品には微量のグラム陽性菌由来タンパクが含まれている可能性がある。]

(2)
リドカイン等のアミド型局所麻酔剤に対し過敏症の既往歴のある患者

形状・構造及び原理等

本品はヒアルロン酸ゲル(均質の無色透明ゲル)をシリンジに充填したものである。

**[構成]

本 体:
シリンジ充填済みヒアルロン酸ゲル

附属品:
滅菌済み29G TW×1/2インチニードル(単回使用)

<シリンジ>


[ゲルの組成](人体に直接接触)

主 剤:
安定化ヒアルロン酸ナトリウム 20mg/mL
リドカイン塩酸塩水和物 3mg/mL

希釈液:
リン酸緩衝生理食塩液

リドカイン塩酸塩は、神経膜のナトリウムチャネルに作用し、神経における活動電位の伝導を可逆的に抑制し、知覚神経及び運動神経の伝達経路を遮断する局所麻酔薬である。

本品を150mmol/L塩化ナトリウム含有pH7.5の8mmol/Lリン酸塩緩衝液300mL中に浸漬し、37℃、90rpmで撹拌し、試験溶液から1mLを採取し、HPLC法(UV検出)でリドカイン濃度を測定したところ、リドカインは約4時間以内に放出された。

一般名:リドカイン塩酸塩水和物
(Lidocaine Hydrochloride Monohydrate)(JAN)

化学名:2-(Diethylamino)-N-(2,6-dimethylphenyl)acetamide monohydrochloride monohydrate

構造式:
 


[動作・作動原理]
本品は組織に膨隆作用を供与する皮膚注入材であり、皮膚の外観を希望のレベルまで整容する。膨隆作用は、ヒアルロン酸が多量の水と結合することにより生じる。また、リドカインの添加により注入時の疼痛を軽減する。

使用目的又は効果

本品は、真皮深層から皮下組織表層に注入し、中等度から重度の顔面の皺(ほうれい線等)の矯正及び整容を目的とする。なお、口唇、眼瞼への使用及び隆鼻術等の形状の変更を目的とした使用は本品の適応に含まれない。

使用方法等

**〈事前準備〉

(1)
滅菌済み手袋を着用する。

(2)
親指と人差し指でシリンジの注射筒とルアーロックアダプター[C]の両方をしっかりつかむ。

(3)
もう片方の手でシリンジの先端にあるチップキャップ[A]をつまんで折り曲げる。チップキャップ[A]の接続部が[C]から外れた後(封緘シールが破れた後)、チップキャップ[A]を引き抜いて外す(チップキャップ[A]を回さないこと)。

(4)
滅菌を保つため、シリンジ側先端のチップ[B]に触れないこと。

(5)
ニードルキャップを持ち、ニードルを開封する。

(6)
シリンジの注射筒とルアーロックアダプター[C]の両方をしっかりつかむ。

(7)
ニードルをルアーロックアダプター[C]に時計回りに回しながら押し込み、確実に装着させる。


〈注入方法〉

(1)
患者の顔面を石鹸及び水で洗浄し、清潔なタオルで拭き取り乾燥させる。アルコール又は他の適切な消毒液で処置を行う領域を清拭する。

(2)
ニードルの先端に小滴が見えるまでプランジャーロッドを慎重に押し進める。

(3)
ニードルを皺(ほうれい線等)に対して約30°の角度で挿入する。

(4)
注入前に吸引操作により血液の逆流が無いことを確認する(不注意による血管内注入や血管閉塞を避けるため)。

(5)
プランジャーロッドに一定の圧を加え、真皮深層から皮下組織表層に希望の膨隆作用が得られる量を注入する。

(6)
ニードルを皮膚から引き抜く直前に注入を止め、ニードルを抜去する。

(7)
使用済みシリンジ及びニードル並びに開封後の材料は処置後直ちに廃棄し、再使用してはならない。

使用方法に関連する使用上の注意

*併用機器
本品に同梱されている滅菌済みニードル(メス型ルアーロックアダプター付き29G TW×1/2インチニードル)の使用を推奨する。なお、27G、29G TWのニードル以外の併用機器を使用した場合の有効性、安全性は臨床試験等では確認されていない。[ニードルのサイズと長さは、注入材の押出し力に影響を及ぼす。不適切なニードルの使用は、注入時の抵抗を増大し、注入材の漏れやシリンジからのニードル外れにつながるリスクが高まる。]

事前準備

(1)
ニードルをシリンジにしっかり取り付けることが重要である。正しく取り付けていない場合、注入の際にニードルがシリンジから外れるおそれがある。

(2)
破損を避けるため、ニードルを湾曲させないこと。

(3)
シリンジの内容物が分離の徴候を示す場合又は混濁している場合には、当該製品を使用しないこと。裂傷等のけがを避けるため、ガラス製シリンジの取り扱い及び破損したガラスの廃棄には、十分に注意すること。


*注入方法

(1)
注入方法の詳細については、別途提供される製品ガイドを参照のこと。

(2)
本品を他の製品と混合して使用しないこと。

(3)
注入量は、注入部位及び皺の重症度に応じて決定する。各投与の標準的な使用方法は、注入部位と皺の重症度により異なる。本品又は本品とレスチレン リドとを同時使用する場合、注入量は、1回の処置につき(初回及びタッチアップ処置、顔の両側を含める)患者あたり6.0mLに制限すること。本品、レスチレン リフト、レスチレン及びレスチレン リドの臨床試験における総注入量は、初回処置時で平均3.0mL、再処置時で平均1.7mLであった。

(4)
処置の最終的な結果を得るためには、正しい注入手技が必須である。針の横方向の動きによる表皮下の解離、高い流量(>0.3mL/分)、速い注入速度、又は高い注入量は、注入部位の一時的な内出血、腫脹、発赤、疼痛、又は圧痛を増加させる可能性がある。また、扇状注入法は、内出血等の局所炎症反応を増加させることがある。シリンジに過度に力をかけないようにすること。瘢痕組織では、ニードルが前に進まない場合がある。抵抗を感じた場合には、ニードルを少し引き戻して位置を変えるか、ニードルを完全に抜去して動作確認すること。

(5)
処置部位ごとにニードルを交換することを推奨する。

(6)
過度な注入を行わないこと。周辺組織の外観となじむよう、注入後に注入部位をマッサージすること。注入により皮膚に変形が生じた場合、その部分の変形が消えるまで手でなじませることにより、期待する外観が得られる。

(7)
整容の程度及び持続期間は、処置する皺の性質や、注入部位の組織応力、組織への注入深度及び注入技術によって異なる。

(8)
注入深度が浅すぎると、腫瘤や青変を生じるおそれがある。

(9)
表面の皮膚が白変した場合は特に注意し、直ちに注入を止め、正常な皮膚色に戻るまでその部位をマッサージすること。

(10)
最適な矯正・整容効果を得るために、初回処置後(2週間後)にタッチアップ処置が必要になる場合がある。希望するレベルの矯正・整容効果が得られるまでタッチアップを繰り返す。タッチアップ処置の必要性は患者によりさまざまで、皺の重症度や皮膚のたるみ、皮膚の厚さ等様々な因子に左右される。本品をタッチアップとして3回まで可とした一つの臨床試験において、タッチアップの回数と有害事象の発現頻度に相関が認められたが、タッチアップ回数が2回までの臨床試験ではタッチアップ回数と有害事象発現率に相関を認めなかった。

(11)
一臨床試験において、注入深度と有害事象の発現頻度に相関が認められた(有害事象は皮下組織表層への注入時に最も多く報告され、真皮深層への注入時に最も少なかった)。

(12)
同一部位に本品と異なる注入材(例:レスチレン リド)を同時注入した場合の有効性及び安全性については臨床試験で評価されていない。

(13)
初期症状である腫脹及び紅斑が消失するまで、処置部位に対する過度の日光、紫外線ランプ、極端な低温環境への曝露を最小限に抑えるよう患者に説明すること。処置後24時間は、激しい運動や、日光や高温への長時間の曝露、飲酒は避けること。一時的に、注入部位に発赤、腫脹、そう痒が起こりうることを患者に説明すること。

(14)
ヒアルロン酸は塩化ベンザルコニウム等の第4級アンモニウム塩との不適合がみられることから、本品をこの種の物質と接触させないこと。

使用上の注意

使用注意

(次の患者には慎重に適用すること)

1.
アナフィラキシーの既往歴若しくは複数の重度アレルギーの既往歴又は現病歴を有する患者[ヒアルロン酸等を含有する皮膚注入材による注入処置に対する忍容性が低いため。]

2.
出血傾向のある患者[出血のリスクが増加する。特に、アスピリン等の非ステロイド系抗炎症剤や血小板機能に影響を及ぼす薬剤を使用している患者は、注入部位の内出血や出血が増大する可能性がある。血栓溶解剤、抗凝固剤、血小板凝固阻害剤による治療を3週間以内に受けた患者に本品を使用する場合には慎重に使用すること。]

3.
自己免疫疾患の既往歴のある患者

4.
免疫抑制療法を受けている患者[感染のリスクが高くなる。]

5.
ヘルペスウイルス感染症の既往歴のある患者[ヘルペスウイルス感染症の再発を引き起こす可能性がある。]

6.
連鎖球菌性疾患(再発性の咽頭痛、急性のリウマチ熱等)の既往歴のある患者、及び心臓合併症を伴う急性リウマチ熱がみられる患者[類似のヒアルロン酸注入材に同様の注意喚起が設定されている。]

7.
ケロイド形成、肥厚性瘢痕や色素異常症を発症しやすい患者

8.
高齢者又は全身状態が不良の患者[本品にはリドカインが含まれており、生理機能の低下により麻酔に対する忍容性が低下していることがある。]

9.
心刺激伝導障害のある患者[本品に含まれるリドカインが症状を悪化させるおそれがある。]

10.
重症の肝機能障害又は腎機能障害のある患者[本品に含まれるリドカインの中毒症状が発現しやすくなるおそれがある。]

11.
ポルフィリン症の患者[本品に含まれるリドカインについて、急性腹症、四肢麻痺、意識障害等の急性症状を誘発するおそれがあるとの報告がある。]

重要な基本的注意

1.
本品に含まれるリドカインは、まれにショックあるいは中毒症状を起こすことがあることが知られている。本品の使用に際しては、患者の全身状態を把握するとともに、異常が認められた場合に直ちに救急処置がとれるよう、常時準備をしておくこと。なお、事前の静脈路確保が望ましい。また、ショックあるいは中毒症状をできるだけ避けるために次の諸点に留意すること。

−リドカインによる歯科麻酔や局所投与が同時に行われる場合は、リドカインの総投与量を考慮すること。

−血管の多い部位に注入する場合には、吸収が速いので、できるだけ少量を投与すること。

−前投薬や術中に投与した鎮静薬、鎮痛薬等による呼吸抑制が発現することがあるので、これらの薬剤を使用する際は少量より投与し、必要に応じて追加投与することが望ましい。なお、高齢者、小児、全身状態が不良な患者、肥満者、呼吸器疾患を有する患者では特に注意し、異常が認められた際には、適切な処置を行うこと。


その他の注意については、リドカインの添付文書を参照すること。

2.
他の経皮的手技と同様、本品の注入には感染のリスクがある。注入材に関する一般的な注意を遵守すること。炎症反応が生じた場合は、感染の有無を確認し、まず感染を治療してこれを取り除くこと。

3.
処置に先立ち、患者の既往歴を確認し、適応対象、期待される効果、必要な注意事項及び発現する可能性のある有害事象(外見的に望ましくない有害事象を含む)について患者に説明すること。過度の整容効果を期待する患者は、本品による治療に適さない。また、本品が疼痛緩和のための麻酔効果を持つ注入材であることを患者に説明し、本品の使用を希望するかどうかを確認すること。

4.
本品の使用により問題となるような兆候があれば直ちに医師へ報告するよう患者に説明すること。

5.
本品は局所麻酔剤を含むため、眼窩周囲へは慎重に使用すること。[持続性眼筋機能不全を引き起こすリスクがある。]

6.
非臨床試験及び毒性学的リスク評価に基づき、患者1人あたりの年間使用量は、体重60kgあたり48mLを超えてはならない。この量を超える注入の安全性は確立されていない。

7.
すでに下眼瞼の色素過剰、皮膚菲薄化が認められる患者及び腫脹を生じやすい患者は、下眼瞼部の処置に適さない。

8.
インプラントが留置されている部位近傍への処置は、特に注意すること。また、ヒアルロン酸以外のものが埋め込まれている部位に本品を注入しないこと。非注入式のインプラントが留置されている部位に本品を注入しないこと。鼻形成術を受けた患者への注入は、血液供給に影響を及ぼすおそれがあるため、特に注意すること。

9.
脱毛、紫外線照射、レーザーピーリング、メカニカルピーリング又はケミカルピーリング等の皮膚治療法を併用した場合の本品の安全性は確立されていない。また、本品による処置後に、レーザー治療、ケミカルピーリング又はその他の皮膚への処置を行う場合、注入部位に炎症反応を誘発するリスクがある。これらの処置の実施後、皮膚が完全に治癒する前に本品を注入する場合も同じリスクがある。

相互作用

本品に含まれるリドカインは、主として肝代謝酵素CYP1A2及びCYP3A4で代謝される。

併用注意

(併用に注意すること)

薬剤名等 臨床症状・措置方法 機序・危険因子 
クラスIII抗不整脈剤
 アミオダロン等 
心機能抑制作用が増強するおそれがあるので、心電図検査等によるモニタリングを行うこと。 作用が増強することが考えられる。 
血管収縮剤
 アドレナリン等 
リドカインの局所作用が増強および遷延するおそれがある。 リドカインの血管内への吸収阻害による拡散低下が考えられる。 
アミド型局所麻酔剤
クラスI抗不整脈薬 
中毒症状が相加的に起こるおそれがある。 併用により中毒症状が相加的に起こることが考えられる。 

不具合・有害事象

本品に関して以下の有害事象がある。可能性のある有害事象も含まれるが、以下に限らない。

1.
不具合
ニードルやルアーロックアダプターが外れる、漏出、シリンジ又はその他構成品の破損

:これらの不具合を避けるには正しい組み立てが重要である。
「使用方法に関連する使用上の注意」の「事前準備」の項を参照すること。海外臨床試験では、本品と因果関係がある重篤な不具合は認められなかった。(【臨床成績】の項を参照)

2.
有害事象

(1)
重大な有害事象

−血管障害:
血管内への誤注入又は局所的血管圧迫の結果、白変、変色、水疱様の事象、壊死又は潰瘍として現れる注入部位又は血流の供給を受けている部位の虚血が生じることがある。ごくまれに遠位部の塞栓による虚血が一過性の視覚障害、失明、脳梗塞につながることがある。鼻形成術や他の顔面手術を受けた患者では局所の血管系の変化により、こうした事象を生じるリスクが高い。

本品に含まれるリドカインには、次のような重大な副作用が知られている。

ショック、意識障害・振戦・痙攣、悪性高熱


なお、その他の有害事象についてはリドカインの添付文書を参照すること。

(2)
その他の有害事象
腫脹、内出血、皮膚変色、紅斑、感染、炎症、虚血/壊死、腫瘤、疼痛/圧痛、丘疹/小結節、過敏症、硬結、感覚異常といった神経学的症状、そう痒症、膿瘍、ざ瘡、血管浮腫、皮膚萎縮/瘢痕、水疱、末梢血管拡張等の毛細血管障害、皮膚炎、注入材の移動、瘻孔、肉芽腫、発疹、ヘルペス感染症の再活性化、顔面のむくみ、蕁麻疹

:これらの事象は注入に関連して起き得る反応であり、通常は、注入後数日以内に自然に消失する。


海外臨床試験では、試験製品又は処置と関連のある重篤でない有害事象は次のとおりであった:内出血、灼熱感、浮腫、色素減少、色素過剰、そう痒症、腫瘤、疼痛、紅斑、痂皮、圧痛、腫脹、発赤
海外臨床試験では、本品と因果関係がある重篤な有害事象は認められなかった。(【臨床成績】の項を参照)

妊婦、授乳婦及び小児等への適用

次の患者への安全性及び有効性は確立していない。

1.
妊婦及び授乳婦

2.
18歳未満の患者(本品の治験は29歳を超える被験者について評価が行われた。)

その他の注意

1.
包装が破損している場合は使用しないこと。

2.
未使用の医療機器への汚染、感染のリスクを防ぐため、使用後のシリンジ及びニードルは、感染性廃棄物として、適切に処理すること。再滅菌禁止。

臨床成績

*レスチレン リフト及びレスチレンの比較試験1)、2)
無作為化、評価者盲検、多施設共同、比較試験により、18〜75歳のFitzpatrick分類の皮膚タイプIV、V又はVIの被験者を対象にほうれい線の整容に対するレスチレン リフト(リドカインを含まないことを除き、本品と同一成分)及びレスチレン(本品類似品)の有効性及び安全性を比較した。一部の被験者では必要に応じて口角部の整容も実施した。登録された被験者は150名(年齢29〜74歳、平均51.6歳、男性10名、女性140名)であり、両側のほうれい線の一方をレスチレン リフトに、他方をレスチレンに無作為に割り付けて処置し(スプリットフェイスデザイン)、これらの2群を2つのデータセットとして評価した。150名のうち77名が2週間後の来院時にタッチアップ治療を受けた。

有効性評価
治験担当医師が評価したWSRSスコアでは、臨床的に意味のある改善(治験担当医師が評価したWSRSスコアが1ポイント以上改善)が維持されていた被験者数は以下のとおりであり、両処置の耐用性は6カ月を超えるものと考えられる。被験者あたり片側の処置部位あたりの総注入量(タッチアップを含む)は最大6.0mL、被験者あたり両側の総注入量の中央値は約3.0mLであった。

表1:WSRSスコアで1ポイント以上改善のあった被験者

評価時点 レスチレン レスチレン リフト 
処置の6週後 142/148(95.9%) 140/148(94.6%) 
処置の12週後 139/149(93.3%) 137/149(91.9%) 
処置の24週後 109/150(72.7%) 105/150(70.0%) 


安全性評価
安全性は処置後2週間の被験者日誌と、処置の3日後、2週間後、6週間後、12週間後、及び24週間後の医師による観察によって評価した。両製品の有害事象の内容及び発生頻度は類似しており(下表参照)、ほとんどの有害事象が軽度かつ一時的であり、70%が2週間後までに消散した。皮膚の色が濃い被験者(Fitzpatrick分類IV〜VI)で炎症後の色素変化が観察された。本品を含む皮膚注入材の注入後にはケロイドが起きることがある。本試験では重篤な局所的有害事象はなく、ケロイド形成はなかった。

表2:処置後12週間までの試験製品又は注入手技と関連の
   ある有害事象の発現件数

局所性有害事象 ほうれい線(件) 口角(件) 合計(件) 
RL RL RL 
内出血 10 12 
灼熱感 
浮腫 
色素減少 
色素過剰 
そう痒症 
腫瘤 
疼痛 
紅斑 13 13 16 16 
痂皮 
圧痛 
合計 46 37 11 55 48 

R:レスチレン、RL:レスチレン リフト
※WSRSスコア;Wrinkle severity rating scale, 皺重症度評価尺度


*本品及びレスチレン リフトの比較試験3)
無作為化、二重盲検、比較試験により、18歳以上の被験者を対象に、ほうれい線の整容に対するレスチレン リフト リド(本品)及びレスチレン リフト(リドカインを含まないことを除き、本品と同一成分)の疼痛評価、有効性及び安全性を比較した。43例(年齢:35〜79歳、平均54歳、男性2名、女性41名)の被験者に、片側のほうれい線を本品に、反対側のほうれい線をレスチレン リフトに無作為に割り付けて処置し(スプリットフェイスデザイン)、それぞれの被験者で、片側のほうれい線を被験者内対照とし、両側の転帰を比較した。疼痛に関しては、注入時及び注入後5分、15分、30分、60分、120分の計6回、疼痛なし〜疼痛ありまでを100mm視覚的アナログ尺度(VAS)内の位置で処置部位ごとに評価し、両製品を比較した。以下に疼痛評価及び安全性評価の結果を示す。

疼痛評価(処置法選択質問)
被験者問診データが得られなかった3例及び両ほうれい線に同製品を注入した1例を除く39例を対象とした疼痛評価の結果、本品を注入した側ではレスチレン リフトを注入した側より処置時の疼痛が少ない(各ほうれい線の疼痛をVASで評価した際、レスチレン リフト側より本品側の疼痛スコア平均が低い)とした被験者は89.7%(35/39例)だった(信頼区間95%の下限75.8%)。

疼痛評価(注入後2時間の被験者評価)
同製品を注入した1例を除く41例を対象とした注入後2時間の被験者の結果、注入時〜注入後2時間までの何れの時点においても、本品はレスチレン リフトと比較して疼痛が有意に少なかった。

安全性評価
治療訪問時、注入72時間後の電話問診時及び2週間後の来院時に安全性評価によると、43例中42例(97.7%)において有害事象が認められた。レスチレン リフト及び本品の注入部位における有害事象の内容及び発生頻度は類似しており(下表参照)、発現した症状は全て予期されているもので、試験製品と関連するものであり、ほとんどの症状は軽度だった。機器に関連する反応は注入72時間後の電話問診時に最も多く記録され、数件の反応に2週間後の来院時に継続しているものもあった。予期されない有害事象或いは重篤な有害事象はなかった。

表3:処置後2週間以内に局所性有害事象が見られた被験者数(n=43)

局所性有害事象 レスチレン リフト リド(本品)
n(%) 
レスチレン リフト
n(%) 
腫脹 38(88.4) 37(86.0) 
圧痛 25(58.1) 31(72.1) 
紅斑 26(60.5) 25(58.1) 
注入部位内出血 21(48.8) 25(58.1) 
そう痒症 11(25.6) 12(27.9) 
疼痛(Day 0除く) 8(18.6) 10(23.3) 

保管方法及び有効期間等

貯蔵・保管方法

・25℃以下。遮光。

・凍結しないこと。

有効期間

滅菌より36ヵ月(外箱に表示)

包装

1mL製品:
1箱にシリンジ1本及びニードル29G TW×1/2インチ2本を同梱

主要文献及び文献請求先

主要文献

1.
Taylor SC, Burgess CM, Callender VD., Safety of nonanimal stabilized hyaluronic acid dermal fillers in patients with skin of color: a randomized, evaluator-blinded comparative trial., Dermatol Surg. 2009 Oct;35 Suppl 2:1653-60

2.
Taylor SC, Burgess CM, Callander VD, Efficacy of Variable-Particle Hyaluronic Acid Dermal Fillers in Patients with Skin of Color: A Randomized, Evaluator-Blinded Comparative Trial., Dermatol Surg. 2010;36:741-749

3.
Heden P, Fagrell D, Jernbeck J, Rylander R, Samuelson U, Sellman G, Stark B. Injection of stabilized hyaluronic acid-based gel of non-animal origin for the correction of nasolabial folds:comparison with and without lidocaine., Dermatol Surg. 2010;36:775-81

文献請求先

ガルデルマ株式会社 お客様相談室

住所:〒141-0021 東京都品川区上大崎3-5-8

電話番号:0120-407-001

製造販売業者及び製造業者の氏名又は名称等

氏名又は名称

ガルデルマ株式会社

第一種医療機器製造販売業

住所等

住所:〒141-0021 東京都品川区上大崎3-5-8

電話番号

0120-407-001