事例報告内容
【記述項目】
一般的名称 皮下用ポート及びカテーテル
販売名 バードX-ポートisp(グローションカテーテルタイプ)
製造販売業者名 メディコン
購入年
事例の具体的な内容 CVポートよりベバシズマブを投与したところ、患者より穿刺部の疼痛訴えあり。体位を調節し、生理食塩液を投与したが滴下不良であった。主治医にて穿刺針を交換し、再度生理食塩液を投与したが皮下へ漏れが確認された。胸部X線・CT撮影をしたところ、カテーテルが断裂しており、カテーテルの先端が右心房から右心室内に移動していることが確認された。循環器内科にコンサルトし、右内頸静脈穿刺にて経カテーテル的心内異物除去術(断裂CVポート除去術)が実施された。
事例が発生した背景・要因 ・今回断裂したCVポートは、約3週間前に左鎖骨下静脈に造設されている。※当該患者においては、以前に右鎖骨下静脈に造設されたCVポートについても断裂している。 ・事故発生2日前の夜間に動悸が出現している。
実施した、若しくは考えられる改善策 ・患者の体格等に応じて、カテーテルピンチオフが起こらない(可動域にカテーテルがかからない)内頸静脈をアプローチ血管として選択することを検討する。 ・他の製造販売業者のCVポートに採用を切り替えることを検討する。

事例検討結果
事例検討結果 当該事例については、これまで同様事象が集積されていることから、平成23年5月25日付薬食安発0525第1号・薬食機発0525第1号連名通知「皮下用ポート及びカテーテルに係る添付文書の改訂指示等について」が発出されており、当該製品の添付文書においてもカテーテルの断裂について注意する旨を記載し、医療機関へ情報提供を行うよう指示されている。 なお、当該事例におけるCVポートカテーテルの留置期間は不明である。