【記述項目】 |
一般的名称 |
成人用人工呼吸器
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販売名 |
トリロジー
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製造販売業者名 |
フィリップス・レスピロニクス合同会社
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購入年 |
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事例の具体的な内容 |
16時20分透視室にて中心静脈カテーテル挿入の処置が終了し病室に帰室した。検査に同行していた看護師Aは人工呼吸器を支柱に取り付けようとしたがうまくできなかったため、B看護師が取り付けた。しかし、人工呼吸器の電源は入れなかった。看護師Aは、移送用の呼吸器回路から元の回路に交換したが保守点検のチェックはしなかった。
18時00分夜勤看護師Cは保守点検表でチェックしたが後ろのコンセントの確認はしていなかった。
19時−0時病室訪室時、人工呼吸器パネルがバッテリー稼働表示になっていることやAC電源ランプが消えている事に気がつかなかった。
1時20分バッテリー残量の低下を示すアラーム音を夜勤勤務者3人(看護師1名、療養介助員2名)は気づかなかった。
1時47分患者からナースコールがあり訪室すると、人工呼吸器(トリロジー)の画面が消えており警報ランプが赤く点滅していた。1時50分人工呼吸器(トリロジー)の確認をし電源が入っていない事を発見した。人工呼吸器停止後SPO2が89%に低下したがしばらくして94%になった。
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事例が発生した背景・要因 |
1.患者を移送させる際に複数の看護師が関わったが、それぞれの役割が明確になっていなかった。
2.保守点検時に、赤コンセントのみ確認し、人工呼吸器の支柱につけていた本体のコンセントの確認していなかった。
3.画面のバッテリー稼働の印をみていなかった。
4.AC電源のランプが消えているということは、電源が入っていないという電源の意味を知らなかった。
5.アラーム音が中レベルで鳴ったが、呼吸器のアラームはよく鳴るので危機感はなかった。
6.高レベルのアラームが鳴ったが気がつかなかった。
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実施した、若しくは考えられる改善策 |
1.保守点検項目を見直し追加する。
2.AC電源ランプに注意喚起のシールを貼る。
3.医療機器のアラームに対する危機感を高める。
4.アラーム設定を評価し患者の状態に合わせて設定する。
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