事例報告内容
【記述項目】
一般的名称 滅菌済み体内留置排液用チューブ及びカテーテル
販売名 トロッカー アスピレーション キット
製造販売業者名 日本コヴィディエン株式会社
購入年
事例の具体的な内容 大腸全摘術後、左右の胸水の貯留をCTで認めた。両側胸腔穿刺施行。左側に気胸を生じたため、アスピレーションキットを用いた胸腔ドレナージを施行、用手吸引した後に持続吸引器に接続する際、吸引の効かないY字の方に接続したため、持続吸引が効かず、患者の呼吸状態が不良となり、約3時間後、当直医師より挿管処置を受け胸腔ドレーンの正しい接続に切り替え状態の改善を得た。
事例が発生した背景・要因 ・アスピレーションキットの使用方法を理解せずに使用した。 ・経過観察を行う看護師も理解ができていなかった。
実施した、若しくは考えられる改善策 ・アスピレーションキットの使用前には必ず、使用説明書を確認する。 ・業者についても使用時の注意事項をわかりやくく表示するよう依頼する。 ・アスピレーションキットの使用方法は写真でわかりやすい説明文書を各病棟と外来に配布した。 ・中材から払い出す場合は説明文書を一緒に払い出す。 ・新規導入の器材は必ず医療消耗品委員会で検討し導入前に説明会を開催する。

事例検討結果
事例検討結果 当該企業に確認したところ、当該事例と考えられる事象は特定されていないが、アスピレーションバルブを接続した状態で低圧持続吸引を行ったため、分泌物が逆止弁に詰まり吸引が行えなかったとのこと。 なお、当該製品の添付文書には、低圧持続吸引移行時には、アスピレーションバルブを使用しないことについて記載されている。