事例報告内容
【記述項目】
一般的名称 末梢静脈挿入式中心静脈用カテーテルイントロデューサキット
販売名 グローションカテーテル
製造販売業者名 株式会社メディコン
購入年
事例の具体的な内容 PICC留置の際に、グローションカテーテルからスタイレットを抜き忘れ、そのまま輸液を開始した。約2週間後CT検査を受けたところ、CTにて、体内にガイドワイヤーを示唆する所見を認めた。 また、同じ医師がPICCグローションカテーテルを挿入した患者に対し、緊急CT検査を施行したところ、体内にガイドワイヤーを示唆する所見を認めた。 直ちに放射線科医師により、IVRにて異物除去術施行し、摘出することができた。
事例が発生した背景・要因 機材と取り扱い方の説明の学習会を受けたのち、単独にてグローションカテーテルを2人の患者に留置した。
実施した、若しくは考えられる改善策 ・新規機材導入時に起こりうるアクシデントを業者より具体的に入手し、医局内で共有する。 ・使用に際し、複数回のシュミレーションを行うことを必須とする。 ・業者やほかの経験のある医師と確認しながら複数回行う。 ・グローションカテーテルの箱に注意喚起の用紙を貼付する。 ・グローションカテーテル使用時にスタイレット抜去方法が見やすく見れるように用紙を一緒に入れる。 ・スタイレットの抜き忘れ防止タグを院内すべて、日本語表記とする。

事例検討結果
事例検討結果 当該企業に確認したところ、当該事例と考えられる事象は特定されていないが、当該製品のスタイレットには、販売開始より英語表記の警告タグが取付けられていたが、同様事例の再発を受け、2013年4月から日本語表記の警告タグに切替える対策が実施されているところ。 なお、当該製品の添付文書には、従来からスタイレットをポートあるいはカテーテルコネクタと接続する前に必ず抜去するよう記載されている。