事例報告内容
【記述項目】
一般的名称 心臓・中心循環系カテーテルガイドワイヤ
販売名 ラジフォーカスガイドワイヤーM
製造販売業者名 テルモ株式会社
購入年
事例の具体的な内容 軟部腫瘍摘出手術終了後、同時に術後化学療法を施行するための右鎖骨下より中心静脈カテーテル(ヒックマンカテーテル)を留置した。その際、ガイドワイヤーが上方に行ったことを透視で確認した。透視下でガイドワイヤーを引いているときに軽度抵抗を認めたため、穿刺針とともに抜去をした。その際、透視下で体内に金属片が残存していること認めた。また、抜去したガイドワイヤーの先端15cmほどにコーティングが剥げている状態であった。
事例が発生した背景・要因 ヒックマンカテーテルには専用のガイドワイヤーがあるが、担当した医師はガイドワイヤーの安定性がよいので過去もラジフォーカスガイドワーヤーを使用していた。この製品は、金属針や金属製外套管に使用しないよう注意書きされており、本来の用途ではない使用方法をとっていた。
実施した、若しくは考えられる改善策 1.ガイドワイヤーの操作を行う場合には穿刺針を抜いてから行う。 2.ガイドワイヤーの選択において用途に合った器具の選択を遵守する。

事例検討結果
事例検討結果 当該企業に確認したところ同様事象が複数報告されており当該事例を特定できないが、ガイドワイヤのウレタンコーティングが金属針との接触により剥離したものと考えられるとのこと。 なお、当該製品の添付文書には金属針や金属製外套管と併用しない旨が記載されている。