事例報告内容
【記述項目】
一般的名称 手術台アクセサリー
販売名 レビテーター
製造販売業者名 瑞穂医科工業株式会社
購入年
事例の具体的な内容 レビテーターを使用した婦人科砕石位、頭位水平で11時間23分の手術中、下肢拳上を解除しなかった。 手術翌日「左下肢の痛みとしびれ」を訴えた。硬膜外麻酔か手術の影響と考え様子観察していた。手術3日後、PCAポンプの使用を制限したことから、下肢の疼痛増強し、左足関節の背屈ができないことを発見した。整形外科に紹介し、下肢コンパートメント症候群と診断された。弾性ストッキングの除去と湿布剤で様子観察となった。リハビリテーションで改善を目指す方針。
事例が発生した背景・要因 3年前腹腔鏡下超低位前方切除術(手術時間10時間39分)で下肢コンパートメント症候群発症後、レビテーター使用時の砕石位の看護手順が作成された。しかし、「頭低位保持より約4時間を目安に、医師は手を止めて、下肢の拳上を一時的に解除する」と記載されていたため、頭位水平であった本事例では下肢拳上解除されなかった。本来は、ひらめ筋が心臓より高くなった場合に、下肢拳上解除が必要であった。
実施した、若しくは考えられる改善策 マニュアル(レビテーター使用時の砕石位の看護手順)改訂。 体位作成時より約4時間を目安に、医師は手を止めて、下肢の拳上を一時的に解除する。 外回り看護師は、時間を観察し、4時間経過する前に術者に声をかける。

事例検討結果
事例検討結果 当該企業に確認したところ、当該事例を特定できないが、同様事象が複数発生していることを受け、当該企業は2012年8月から添付文書改訂及び情報提供文書の配布を行い、当該機器使用時の圧迫によるコンパートメント症候群の発生について注意喚起を実施しているところ。