事例報告内容
【記述項目】
一般的名称 対極板断線アラーム付電気手術器
販売名 電気手術器 型式:下平式MGI-202
製造販売業者名 株式会社オネストメディカル
購入年
事例の具体的な内容 全身麻酔後砕石位にし、手術室の看護師が下平式高周波手術器(MGI202)に附属している対極板(金属、アース)を左臀部にひいた(同時に電気メス用の対極板も左大腿部に貼る)。医師がリネンを両足、臀下部および下腹部にかけた後、術者が外陰部をマスキンにて消毒し、下平を用いて子宮頚部の円錐切除を施行。やや出血認めたため、バイクリル縫合し、また電気メスにて止血し手術終了となった。全身麻酔覚醒後、ベッド移動の際に左臀部に潰瘍を伴った創部を看護師が発見。
事例が発生した背景・要因 下平式高周波手術器(MGI202)に附属している対極板のあて方(すき間があった可能性) 接地型電気手術器の併用による高周波分流発生の可能性
実施した、若しくは考えられる改善策 1.オメストメディカル社に点検依頼(手術当日)とヒヤリング。 2.婦人科腫瘍カンファレンスにて、円錐手術切除は、下平式高周波手術器(電気メス)の安全性が証明されるまで使用不可とした(通知済) 3.アコム社(電気手術装置 モデル ICC350)にヒヤリング。

事例検討結果
事例検討結果 当該企業に確認したところ、当該製品の解析の結果、異常は認められず、熱傷の原因は、高周波手術器と電気手術器の併用による高周波分流の可能性が考えられるとのことである。 なお、各々の製品の添付文書の【禁忌・禁止】欄には、高周波分流や漏電の可能性があることから、他の電気手術器との併用を禁止する旨が記載されているところ。