事例報告内容
【記述項目】
一般的名称 体内植込み用カテーテル
販売名 IVカテーテル
製造販売業者名 株式会社パイオラックスメディカルデバイス
購入年
事例の具体的な内容 15時30分頃から、右鎖骨下静脈カテーテル留置およびCVポート造設を、医師2人で施行した。4日後に抜糸をしようとしたところ、朝開始した輸液の皮下漏出を認めた。透視下で確認し、カテーテルが上大静脈から右心房を経て一部右心室へ離脱していた。透視室から帰室後、心電図モニターを装着し、カテーテル離脱に伴う症状はみられなかった。次の日、15時から、右大腿静脈を経由した血管内操作で、カテーテルを回収した。左前胸部に新たにCVポートを造設し、右前胸部のCVポートを皮下から取り出した。CVポートとカテーテルの形状より、カテーテルはCVポートの装着部より離脱したものと判断した。心エコーで、血栓は認めていない。
事例が発生した背景・要因 現時点では、原因不明である。メーカーの回答待ち。
実施した、若しくは考えられる改善策 今回の処置は2人で確認しながら行ったが、複数による確認以外はない。

事例検討結果
事例検討結果 当該事例については企業から薬事法に基づく不具合報告が行われており、解析の結果、カテーテルがセプタムポートのコネクタの根元まで挿入されておらず嵌合不足により離脱してしまったとのこと。 当該製品の添付文書には、セプタムポートのコネクタの根元までカテーテルを確実に差し込む旨を記載している。なお、当該企業では当該事象を受け、2012年2月から製品に同様の注意を記載したラベルを貼付し出荷しているところ。