【記述項目】 |
一般的名称 |
皮下用ポート及びカテーテル
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販売名 |
バードXポートisp(グローションカテーテルタイプ)
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製造販売業者名 |
メディコン
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購入年 |
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事例の具体的な内容 |
予診医がCVポートを穿刺し、生食の滴下を開始したが滴下不良だったので、一度抜針し、再度穿刺したが同様に滴下不良であった。シリンジで生食をフラッシュすると、穿刺部からじわじわと生食が流出し、疼痛の訴えがあった。CVポートの閉塞、カテーテルトラブルを考慮しポート針を抜去し、主治医へ報告した。主治医はCVポートを摘出するために、一旦局所麻酔を行った。念のため、再度生食を注入すると比較的スムーズに注入でき、滴下が認められた。ウロキナーゼ1万単位/mlを注入し、しばらく待った後に生食を滴下したところ、先ほどよりスムーズに滴下できた。前投薬(セロトーン、デキサート、生食)の投与を開始したところ、ポート周囲の疼痛の訴えとともに、腫脹が認められたため、主治医がCVポートを局麻下で摘出したところ、カテーテルが接続されていなかった。X線で確認したところ、カテーテルが肝静脈に落ちていることが確認されたため、放射線科へ紹介の上、放射線科医が透視下でカテーテルを回収した。
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事例が発生した背景・要因 |
・バードXポートisp(グローションカテーテルタイプ)は、ポートを留置しカテーテルを接続する際のカテーテルへの負担を軽減するため、2009年10月に製品改良されている(ステムの形状変更)。本患者に留置されていたものは、改良前の製品であった。
・長期間ポートを使用していなかったが、定期的に生理食塩水で洗浄を行っていなかったこと。
・X線によるカテーテルの位置確認を行っていなかったこと。
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実施した、若しくは考えられる改善策 |
ポートの安全使用、安全管理について、関係職員へ周知した(穿刺時の手順、長期間使用しない場合の管理、トラブル時の対応など)。今後は、ポート留置後の管理体制の整備を検討したいと考えている。
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