事例報告内容
【記述項目】
一般的名称
販売名 OXIA IC 06
製造販売業者名 JMS
購入年
事例の具体的な内容 心房中隔欠損症・部分肺静脈還流異常症の患者に、体外循環装置を接続した。体外循環開始30分後に人工心肺の入口圧が急激に上昇した。医師に報告し冷却の指示を受けるが、すぐに体外循環の継続が困難となった。 体外循環継続困難となってから、人工肺の交換終了まで約8分を要した。近赤外線組織酸素モニタが70%から25%まで低下した。手術終了し、ICU帰室後34〜35℃の低体温管理となった。
事例が発生した背景・要因 人工心肺の目詰まり(目詰まりの原因は不明)
実施した、若しくは考えられる改善策 原因の究明が明らかになるまで同一の人工肺の使用を中止する。人工肺の入口圧上昇が発生しても、循環の継続が行えるように回路にバイパスラインを設ける。手術室内に緊急セットを常備する。

事例検討結果
事例検討結果 当該事象について企業から薬事法に基づく不具合報告が行なわれており、当該人工肺の解析結果から、回路内圧上昇の原因は投与した医薬品によりヘパリン活性が低下したためにガス交換部に血栓様物質が付着したものと推察された。 当該事象は当該人工肺の静脈血入口ポートのルアポートから医薬品を注入した直後に発生しており、当該企業の試験においても同様事象が確認されていることから、当該人工肺の添付文書の使用上の注意欄に、医薬品の注入に関する注意について追加記載したところ。