事例報告内容
【記述項目】
一般的名称 吸引式組織生検用針キット
販売名 マンモトーム リボルブ
製造販売業者名 デヴィコア・メディカル・ジャパン株式会社
購入年
事例の具体的な内容 医師Aは当該処置の担当医であった。技師Bがホルスターに生検針を装着しコントロールモジュールの初期化を行った時点では機械は正常に作動した。医師Aが患者に局所麻酔を実施した直後にコントロールモジュールにエラーメッセージ「制御モジュールの故障、カスタマーサービスセンターへの問い合わせ エラーコード:505」が表示され、それと同時に生検針が約2cm前進し、本来は閉じているはずの開口部も開いており、針先端が患者の皮膚に触れて皮膚が5mmほどカットされた。医師Aは手動で手間に針を引きコントロールモジュールボタンを押して針先端の開口部も閉じようとしたが機器は反応しなかったため技師Bが機器を強制終了させた。機器の故障で予期せぬタイミングで生検針が患者の皮膚に刺さったが、局所麻酔後であったため患者に疼痛はなく、本来穿刺予定の位置とも大きなズレはなく、機器を再起動して予定の検査を行った。
事例が発生した背景・要因 ・機器の誤作動で生検針が予期せぬタイミングで患者の皮膚に刺さった。・メーカーに問い合わせたが製造元は米国であるため原因は不明との回答であった。
実施した、若しくは考えられる改善策 ・医療機器の誤作動によるインシデントとして医療安全の委員会で報告した。・誤作動の原因が究明できるまでは当該機器の使用は禁止する方針とした。

事例検討結果
事例検討結果 当該事例については、薬機法に基づく不具合報告が提出されており、調査の結果、本事象は、ホルスターへの電力が遮断されエラーコードが表示された後、ホルスターに接続されたプローブが検出されなかったため、ホルスターの「装備済み状態」が解除されプローブが動いたと考えられる。「装備済み状態」で当該エラーが発生した場合の対処方法については、取扱説明書に記載されているものの、周知する目的で注意喚起文書を配布した。以上より、既に製造販売業者等による対策がとられているものと判断する。