事例報告内容
【記述項目】
一般的名称
販売名 不明
製造販売業者名 不明
購入年
事例の具体的な内容 8年前に留置したCVポートの抜去術。術前から長期間の留置による高度の癒着が予想された。実際に抜去を行ってみると、右鎖骨下静脈で高度に癒着しており、そのまま引き抜くとカテーテルが断裂する恐れがあったため、スネアを用いた抜去術を行い、抜去した。
事例が発生した背景・要因 以前、CVポート抜去後すぐに再発のためにCVポートを再留置した。そのため今回は、他院での化学療法の必要性がなくなるまで留置した。添付文書に記載されている、4週間に1度のシステムのフラッシュは定期的にはおこなっていなかった。
実施した、若しくは考えられる改善策 不必要となったCVポートは速やかに抜去を行うこと、長期留置を行う場合は添付文書に基づいて定期的なフラッシュを行うことを医師PSM会議にて周知徹底を行った。

事例検討結果
事例検討結果 当該事例については、これまで同様事象が集積されていることから、平成23年5月25日付薬食安発0525第1号・薬食機発0525第1号連名通知「皮下用ポート及びカテーテルに係る添付文書の改訂指示等について」が発出されており、当該製品の添付文書においてもカテーテルの断裂について注意する旨を記載し、医療機関へ情報提供を行うよう指示されている。また、これまで同様の事例が集積されており、PMDA医療安全情報No.57「皮下用ポート及びカテーテルの取扱い時の注意について」を作成・配信し、注意喚起も実施している。なお、当該事例におけるCVポートカテーテルの留置期間は約8年であった。