【記述項目】 |
一般的名称 |
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販売名 |
テルモ輸液ポンプ TE-161
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製造販売業者名 |
テルモ株式会社
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購入年 |
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事例の具体的な内容 |
9:19、抗生剤を輸液ポンプにセットしてPICCカテーテルより開始した。11:50、患者よりナースコールあり。呼吸困難、咳嗽、嘔吐あり。輸液ポンプの気泡アラームは鳴らず、点滴ボトルとチューブは空で積算量は145mlと表示されていた。輸液ポンプの予定量は設定されておらず、チューブは引っ張った状態でセットされていた。11:52、主治医へ報告し診察。咳嗽と嘔気持続する。SpO2の低下なし。血圧安定。12:05、症状回復する。心電図モニターでモニタリング開始し、胸部レントゲンと頭部・胸部CTを実施。気泡は見られず明らかな脳梗塞、肺梗塞の所見はなかった。当日夕方に母親へ説明する。経緯と検査結果を説明し謝罪する。患者からは、あの時はきつかったけど今は何ともないと回答あり、母親からは原因が分かったら教えてくださいと返事をいただいた。
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事例が発生した背景・要因 |
要因として、輸液ポンプの気泡アラームが作動しなかった。輸液ポンプの予定輸液量を設定しなかった。チューブを引っ張った状態で輸液ポンプにセットしていた。輸液終了時間を過ぎても患者の観察を行わなかったこと。などがあげられる。輸液ポンプの正しい使い方を行っていなかったことに対しては、知識不足がある。正しく使用しないとどうなるか?なぜそうするのか?といった根拠が理解できていない。
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実施した、若しくは考えられる改善策 |
既存の委員会等での周知に加えて、医療安全管理室より全看護師に向けて院内メールを使用し事例の共有と注意喚起を行った。また、各部署長より看護師全員一人一人に周知する。輸液ポンプの正しい使い方の資料を配布し根拠を踏まえて再学習してもらう。気泡アラームのならなかった該当輸液ポンプについては、メーカに回収してもらい検証中。
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