事例報告内容
【記述項目】
一般的名称 非血管用ガイドワイヤ
販売名 センサー ガイドワイヤー
製造販売業者名 ボストン・サイエンティフィック ジャパン株式会社
購入年
事例の具体的な内容 外来でCT検査を実施。 左水腎症の悪化と左腎盂尿管移行部に結石の残存及び左腎盂-上部尿管に細い線状の高吸収域が存在している所見あり。約1ヶ月後症例カンファレンスを実施。左水腎症、腎盂尿管移行部に狭窄があり、尿管・腎盂内の線状高吸収域が何かわからないままだと腎盂形成術のが難しいと判断された。再度画像で確認された場合は、全身麻酔下で尿管鏡にて確認する方針となった。カンファから2週間後CT検査を施行し、左腎盂尿管内線状高吸収域は前回と変化なしであり、尿管鏡検査の方針となった。CT検査から約1ヶ月後 術前検査を行い、入院予約。入院予約から約2ヶ月後 精査目的で入院、術前ICを行った。入院2日目 全身麻酔下で尿管鏡検査を実施。左尿管内に青色の残留物あり、すべて抜去して尿管ステントを留置した。術後経過は良好で、入院6日後に退院となった。
事例が発生した背景・要因 当科初診。左尿管結石、左水腎症の診断。初診から約1ヶ月後PNL、5日後腎瘻造影検査→PUJ以降の造影剤流出無し。尿管edemaによる尿管狭窄疑い、翌日RP+尿管ステント留置、PUJ狭窄あるも造影剤流出可能。翌日腎瘻クランプ、翌日39℃台の発熱、腎瘻クランプ解除。約2週間後、腎瘻造影検査→造影剤の尿管、膀胱への流出スムーズ、腎瘻クランプ。翌日腎瘻抜去。約3週間後、腎盂腎炎で緊急入院。CT→線状物なし。翌日CTで左水腎症所見あり、ステントが効いて無い可能性高いと判断して、尿管ステント交換術の方針。high neckで手術困難で、ステントの腎盂側が閉塞しており、センサーガイドワイヤー反対側を挿入。 ガイドワイヤー反対側挿入から約2ヶ月後、外来でステント抜去。抜去から約1ヶ月後CT行い、線条物が初めて撮影された。
実施した、若しくは考えられる改善策 ガイドワイヤーの後部から挿入する操作は行わずに新しい尿管ステントを用いて再留置を試みる。 透視下での留置が困難と判断した場合は一旦入院して、同日もしくは後日に全身麻酔下に再留置を試みる。

事例検討結果
事例検討結果 当該事例については薬機法に基づき、不具合報告が提出がされている。また、添付文書の使用方法等に先端部を体内に挿入することについて記載があるものの、より分かり周知する目的で使用上の注意に先端部から挿入する旨を追記し、添付文書改訂が行われている。