【記述項目】 |
一般的名称 |
注射筒輸液ポンプ
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販売名 |
JMSシリンジポンプSP-500
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製造販売業者名 |
株式会社ジェイ・エム・エス
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購入年 |
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事例の具体的な内容 |
患者に塩酸モルヒネ1000mg+生食14mLをシリンジポンプで0.6mL/hで投与していたが朝6時に0.4mL/hにポンプの設定を変更した。その後、深夜看護師は患者を車イスでトイレに誘導した。その際、ポンプの本体からコンセントをはずし、病室に戻って来てコンセントを差し込んだ。ポンプのアラームは鳴らなかった。2時間後深夜看護師はモルヒネ残量14mL、0.4mL/hで注入していると日勤の受け持ち看護師に申し送った。受け持ち看護師は、輸液の残量の確認をしたが、設定値の確認をしなかった。昼、ポンプのアラームが鳴り他チームの看護師が訪室した。その時、輸液の残量が0mLでポンプの流量設定値が4mLになっているのを発見した。
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事例が発生した背景・要因 |
深夜看護師がシリンジポンプ設定値入力を間違えた。深夜、日勤看護師ともマニュアル通りにポンプチェック表に沿って設定値を声だし、指差し確認をしなかった。院内ルールが行動レベルで習慣化されていなった。日勤看護師は新人で先輩看護師から申し送られたため、ポンプの設定は間違いないと思った。JMSのシリンジポンプSP500を使用したが、小数点の位置が分かりにくかった。モルヒネは麻薬で取扱いには十分気をつけなければいけないという認識が薄かった。変更の指示が朝6時にあり、集中力が散漫であった。
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実施した、若しくは考えられる改善策 |
・看護部医療安全リーダー研修でポンプの学習会を行い、マニュアルの再確認、共有を行う。
・院内ルールを習慣づけるため、各病棟にポンプチェック表の活用80%以上を目標に、具体策、評価方法を提示させ、確認を行う。
・ポンプ作動確認したことを確実に記録に残す。
・院内全体にイエローカードクリップでJMS500シリンジポンプは小数点が分かりにくいので注意喚起を促す。
・機種の統一を図る。
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