事例報告内容
【記述項目】
《関連した薬剤》
一般名 L-アスパラギン酸カリウム
販売名 アスパラカリウム注10mEq
剤型
規格単位(含有量、濃度) 10mL
製造販売業者名 田辺三菱製薬株式会社
事例の具体的な内容 朝の検査データで血清カリウム2.5の為主治医よりアスパラK 2A(20mEq)メインIVH内混入の指示と注射箋をリーダー看護師Aが受け、看護師Bに薬剤受領とその日の担当の看護師Cに伝えることを依頼した。10分後、看護師Bは薬剤を受領し、トレイに薬剤・注射器・注射針・酒精綿・注射指示箋を準備し、担当C看護師に説明して渡した。その後、担当看護師Cは注射を準備して側管よりワンショットで注入した。
事例が発生した背景・要因 朝の検査データで血清カリウム2. 5の為主治医よりアスパラK2A(20mEq)メインIVH内混入の指示と注射箋をリーダー看護師Aが受け、看護師Bに薬剤受領と看護師Cに伝えることを依頼した。10分後、看護師Bは薬剤を受領し、トレイに薬剤・注射器・注射針・酒精綿・注射指示箋を準備し、看護師Cに説明して渡した。その後、看護師Cは注射を準備して側管より注入した。
実施した、若しくは考えられる改善策 ・看護師間の伝達・指示を正確に行う。 ・特に、経験が浅い看護師に指示するときは相手が間違えないようにわかりやすく伝え、相手の理解度を必ず確認する。実施状況まで確認する。 ・注射実施は注射伝票で5Rの声だし・指差し確認の徹底。 ・カリウム製剤を静注不可能なシリンジに変更する。 ・他の静注用薬剤の見直しをする。

事例検討結果
事例検討結果 カリウム製剤については、平成19年3月30日付医政総発第0330001号・医薬総発第0330001号連名通知「医薬品の安全使用のための業務手順書マニュアルについて」及び平成20年12月4日付医政発第1204001号・薬食安発第1204001号連名通知「医薬品の販売名の類似性による医療事故防止対策の強化・徹底について(注意喚起)」の巻末資料により、特に安全管理が必要な医薬品(心停止等に注意が必要な医薬品)として医療機関に注意喚起しているところであり、製造販売業者においても誤使用防止のため情報提供を実施しているところ。 また、医薬品・医療用具等安全性情報No.202においてもカリウム製剤は、新規配属者を含め関係者への注意喚起の徹底が必要な医薬品として紹介されている。 更に、繰り返し発生している事例であることから、医薬品・医療機器等安全性情報No.322で再周知を行っているところである。