【記述項目】 |
《関連した薬剤》 |
一般名 |
ランソプラゾール
|
販売名 |
タケプロンOD
|
剤型 |
錠
|
規格単位(含有量、濃度) |
15mg/30mg
|
製造販売業者名 |
武田薬品工業
|
事例の具体的な内容 |
腹腔鏡下低位前方切除、人工肛門造設術施行。流動食開始。
術後4日目よりタケプロン錠内服再開。排ガス、排便無いが腹壁ソフト。食事摂取後も変化ないが腹部膨満感あり腹部XP上大腸ガス貯留。
腹部膨満感あり。XP上行結腸に便貯留あるも食事少量摂取。
術後9日目 3時頃胃付近および左下腹部に腹痛を認める。痛みは我慢できる程度であったが食事摂取できないため造影CT施行し、仙骨前面の遠位回腸内に誤飲されたPTP様の構造を認めた。
イレウス管挿入、患者へPTP包装シート誤飲の件を説明するも「自覚なく。テレビを見ながら間違えて飲んじゃったかな」との反応であった。薬は自己管理であったため回収し看護師管理へ変更。
イレウス管挿入後2日目CT画像上ではイレウス管が入っているところまでは改善傾向がみられたが、それより先は遺物による狭窄が認められたため、異物除去目的で小腸内視鏡施行するも除去できず緊急手術(開腹異物除去術)施行。術後の経過は良好。
|
事例が発生した背景・要因 |
内服薬は自己管理しており、内服時にハサミでシートを切っていた。患者自身が服用時の状況を覚えていないことから、何か他のことに気を取られており、服薬行為に集中できていなかったと考えられる。
|
実施した、若しくは考えられる改善策 |
・患者啓蒙ポスターを院内へ掲示する。・薬袋に服薬時の注意事項として、PTP包装シートの誤飲に関する内容を掲載する。・薬剤師による入院時患者面談で注意喚起説明書を用いて患者指導を行う。
|