事例報告内容
【記述項目】
《関連した薬剤》
一般名 レバミピド
販売名 ムコスタ錠100mg
剤型
規格単位(含有量、濃度) 100mg
製造販売業者名 大塚製薬株式会社
事例の具体的な内容 朝8時頃、患者からナースコールあり、訪室すると、薬の殻を飲み込んでしまって殻が喉のところにある、と訴える。喉につっかかりそうで呼吸しにくい感じがあると話すが、呼吸苦はなかった。SpO2 : 98 〜100%。開口してもらい確認するが空は見えず。主治医へ電話報告し主治医診察する。患者は、薬を外装から薬杯へ出し、薬を全部口に含み一気に服用したとのこと。 服用後の薬の外装を確認したところ、取り出したムコスタのPTPシートが見当たらなかった。主治医が診察後、耳鼻科受診となり、レントゲン・CTが施行される。CT撮影の結果、異物の所見があるため食道異物とし、耳鼻科で緊急手術となる。全身麻酔下で食道異物摘出術施行。門歯列より16cmの部位に異物を認め、問題なく摘出。摘出したものはムコスタのPTPシートであった。4〜5日間絶飲食、NGチューブからの経管栄養とし、以後発熱・疼痛などなければ1日毎に水・お茶・経管栄養剤・固形物というように順次経口摂取を試すように耳鼻科より指示がある。
事例が発生した背景・要因 手術翌朝、患者から聞いたところ、いつもは一人で薬を取り出して服用していたが、この時は朝に薬杯に薬を用意してもらったので、薬を外装から取り出して薬杯に全部入れ、喉の奥に薬を全部入れて一気に服用したという。
実施した、若しくは考えられる改善策 ・ 手の感覚低下、巧緻、障害の有無の観察とアセスメントを行う。 ・ 看護師が配薬する薬を薬杯に用意する時には、患者の状態に応じ、必要時は包装から取り出して薬を入れる。 ・ 薬の一包化を推進する。

事例検討結果
事例検討結果 平成22年9月15日付医政総発0915第2号・薬食総発0915第5号・薬食安発0915第1号連名通知「PTP包装シート誤飲防止対策について(医療機関及び薬局への注意喚起及び周知徹底依頼)」により、医療機関等に注意喚起等しているところである。 また、平成22年9月15日付薬食安発0915第3号「PTP包装シート誤飲防止対策について」により、製造販売業者に対しても、PTP包装シートの改良、改善の研究開発の継続を依頼しているところである。