事例報告内容
【記述項目】
《関連した薬剤》
一般名 インスリン リスプロ(遺伝子組換え)注射液
販売名 ヒューマログ注100単位/mL
剤型
規格単位(含有量、濃度) 100単位1mLバイアル
製造販売業者名 日本イーライリリー
事例の具体的な内容 9時30分定時血糖指示にて血糖352mg/dLあり、スライディングスケールにてヒューマログ8単位の指示。インスリン用注射器ではなく1mLの注射器で0.8mLを吸い、リーダー看護師とダブルチェックし患者へ投与した。注射器を破棄する際におかしいと思いリーダー看護師に確認し間違いに気付く。
事例が発生した背景・要因 当事者は定年後週に1-2回ほど当該病棟で勤務していた。インスリンを使用することは久しぶりだった。当該病棟のインスリン注射器保管場所は他の病棟と異なりほかの注射器と同じカート内の別の引き出しに入っていた(他の病棟では同じカートには入っていない)。看護協会より発信されたインスリンに関する注意喚起を医療安全管理室より発信していたが、当事者の2人は確認していなかった。インスリン準備の際に違和感を感じていたが、ダブルチェックでリーダー看護師より指摘がなかったためよいと判断した。しかし、施行後におかしいと思い「この注射器でよかったか」と確認したところ、リーダー看護師が間違いに気付いた。
実施した、若しくは考えられる改善策 (部署)・インスリン注射器の保管場所をほかの注射器と別の棚に変更。・1mLの注射器はほとんど使用することがないため物品棚に箱ごと置く。(病院全体)・院内インスリン注射器とインスリンの保管に関して確認(救急外来はインスリンと注射器を一緒に置いている)。・再度注意喚起発信(院内発生の事故として)。・1mL注射器保管場所に「インスリンはインスリン専用注射器を使用」と写真入り注意喚起を貼る。・冷所インスリンの場所には専用注射器を使用する注意喚起を貼る。

事例検討結果
事例検討結果 インスリンバイアル製剤については、汎用注射器を用いて調製することで、誤った量を調製し、投与する事例が繰り返し報告されていること、また、平成30年12月28日付事務連絡「医薬品の安全使用のための業務手順書作成マニュアルの改訂について(別添)」により、「インスリンについては、単位とmLの誤認により重大な有害事象に繋がる危険性が高いため、専用シリンジの管理、使用についても併せて周知されたい。」ことが求められており、再発防止の観点から、インスリンバイアル製剤を調製する際には、汎用注射器では無く、インスリン専用注射器を用いる注意喚起が必要であることから、令和2年5月19日付薬生安発0519第1号「「使用上の注意」の改訂について」により添付文書改訂を指示したところ。また、PMDA医療安全情報No.23(令和2年11月改訂)「インスリンバイアル製剤の取扱い時の注意について(インスリン注射器の使用徹底)」により、医療機関等に注意喚起等しているところである。