事例報告内容
【記述項目】
《関連した薬剤》
一般名 アミノ酸・糖・電解質・ビタミン(4)キット
販売名 ビーフリード輸液
剤型
規格単位(含有量、濃度) 500mL1キット
製造販売業者名 大塚製薬工場
事例の具体的な内容 当日急性肺炎、乳酸アシドーシス、AKIにて入院。身長150cm、体重35kg。1本目0:00、2本目8:00、3本目16:00/24時間点滴投与中。それぞれビーフリード500mL+ヒューマリンR7単位の指示。看護師2名で薬剤の準備をしていた。1本目のヒューマリンR7単位は看護師Bが注入した。ビーフリードの開通確認シールは剥がしていない。隔壁開通は通常行っていたが、今回は実施したか記憶は無かった。2名の看護師は話しながら薬剤の準備をしていた。血糖値:8日後170-170-183、9日後110-130-147、スライディングスケールにかからず、インスリンの使用なし。10日後62。10日後更新のため、受け持ち看護師Aは認証して更新した。その際、ヒューマリンが混注されているので隔壁は開通していると思い込んでいた。隔壁開通シールはなかった。6:30輸液ポンプアラームが鳴り、看護師Bが訪室すると隔壁開通していない事が判明した。薬剤部へ報告、相談し、継続使用は止めた方が良いと助言あり、6:30-7:30末梢点滴ルートは生食ロック実施。医師へ報告し、1本目を廃棄し2本目へ更新するよう指示あり。7:302本目に更新。血糖測定が毎食前の指示だったので測定、血糖値62だった。スライディングスケールに合わせて50%ブドウ糖20mL静注、1時間後血糖値:128。その後、昼116、夕131。11日後血糖値:96-121-98で経過。
事例が発生した背景・要因 1.ビーフリード500mL×3本=630、上室(アミノ酸)60kcal。下室(糖37.5g)150kcal+ヒューマリンR7単位が62.5mL/H投与によるインスリン投与量増加した事による低血糖と考えられる。2.話しながら薬剤の調製を行っていたことによる注意力散漫による確認不足。3.看護師Aはヒューマリンを混注する際は、隔壁を開通させてから実施している。患者に投与する際も隔壁未開通シールはなかったことから、看護師Bが混注した際に隔壁開通したと思い込んだ。4.看護師Bも同様にヒューマリンを混注する際は、隔壁を開通させてから実施している。しかし、今回は話しながら準備していたところから注意力が散漫になった。5.輸液ポンプ使用時は1回/4時間以内は輸液の流量・残量・積算・ボトルから刺入部まで手で辿って6Rの確認をチェックリストを用いて実施するようにルール化していたが、0:00-6:50まで活用されていなかった。
実施した、若しくは考えられる改善策 1.注意力が散漫になる環境で薬剤の準備をしない。集中して薬剤の確認を行う。2.ビーフリードなどのダブルバッグ製剤の隔壁開通確認は製薬会社が実施している未開通防止策のシールを有効に活用し最終確認する。また、下室を押し開通しているか視覚と触覚、聴覚で確認する。

事例検討結果
事例検討結果 平成17年8月8日付薬食発第0808002号通知「二槽バッグ製剤の未開通投与防止対策について」により、隔壁の未開通防止のための開通確認シールを吊り穴部に貼る等の工夫が製造販売業者により行われているところである。また、PMDA医療安全情報No.61「二槽バッグ製剤(バッグ型キット製剤)の隔壁未開通事例について」により、医療機関等に注意喚起等しているところである。