事例報告内容
【記述項目】
《関連した薬剤》
一般名
販売名 酸化マグネシウム錠330mg「ヨシダ」
剤型
規格単位(含有量、濃度) 330mg1錠
製造販売業者名 吉田製薬
事例の具体的な内容 本人より「薬が来るのがいつも遅いから食べる前に置いていってほしい。食べたらすぐに飲みたいのに来ない。俺は見てなくても大丈夫なんだよ」等の訴えがあった。白内障の既往もあり、入院中は内服を確認させてほしいことを伝えたが見守りは拒否していた。8日前頃よりせん妄症状あり、辻褄の合わない言動がみられていたが、6日前には辻褄のあわない言動はなくなっていた。当日17時30分、患者より夕食後の薬剤も置いていってほしいと希望があった。看護師は、夕食分の内服薬をシートを外さず配薬カップの中に入れた。患者は、一包化された内服薬は袋から取り出し内服したが、酸化マグネシウムはPTPシートから取り出さずにそのまま飲み込んでしまった。18時50分、患者より「喉に薬が詰まって違和感がある。シートを一緒に飲み込んだ」とナースコールがあった。飲み込んだかどうかの確認は、空のPTPシートが他患者のものと交じってしまった為できなかった。当直医師へ報告し、患者・家族へ説明後、緊急内視鏡を実施した。内視鏡下で咽頭部に酸化マグネシウムのPTPシートが確認できた為摘出した。粘膜の損傷や出血はなかった為、経過観察となった。
事例が発生した背景・要因 1.与薬方法は、看護師がその都度PTPシートから取り出して与薬する事となっていたが、看護師個人の判断で与薬方法を変更し対応した。2.自宅での内服方法について把握できていなかった。3.電子カルテの看護プロファイルに白内障の既往についての情報はあったが、視力障害の覧に入力がなかった為、情報が共有されていなかった。4.視力に問題のある患者へPTPシートを切り離して配薬した。5.プライマリー看護師を中心としたカンファレンスを実施し、内服管理方法を判断することになっていたが、その手順が守られていなかった。6.患者から内服薬を置いてほしいとの希望に対し、看護師の見守りのもと内服することへの協力依頼ができなかった。
実施した、若しくは考えられる改善策 1.内服自己管理運用基準での評価を徹底する。その際、2名以上で評価し看護記録へ入力する。2.看護師管理の患者へ配薬する際は、シートから取り出して渡す。PTPシートを1錠ずつ切り離したものは渡さないことを徹底する。3.看護師の見守りのもと内服することへの協力依頼や患者が納得できる内服方法の検討を行う。4.患者が自己管理の希望が強い場合、医師や薬剤師から説明してもらうなど、多職種の協力を得て対応を検討する。5.内服自己管理は、現在の患者の状態をアセスメントした結果と入院前の情報をふまえ検討する。6.必要に応じて薬剤を一包化する。

事例検討結果
事例検討結果 平成22年9月15日付医政総発0915第2号・薬食総発0915第5号・薬食安発0915第1号連名通知「PTP包装シート誤飲防止対策について(医療機関及び薬局への注意喚起及び周知徹底依頼)」により、医療機関等に注意喚起等しているところである。また、平成22年9月15日付薬食安発0915第3号「PTP包装シート誤飲防止対策について」により、製造販売業者に対しても、PTP包装シートの改良、改善の研究開発の継続を依頼 している。加えて、令和元年9月11日付事務連絡「内服薬等の包装の誤飲の発生について(情報提供)」が発出されており、継続的な注意喚起がなされているところである。