| 【記述項目】 |
| 《関連した薬剤》 |
| 一般名 |
肺炎球菌ワクチン
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| 販売名 |
不明
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| 剤型 |
注
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| 規格単位(含有量、濃度) |
0.5mL1筒
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| 製造販売業者名 |
不明
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| 事例の具体的な内容 |
先天性疾患で入院中の患児(生後2ヶ月)に、生後2ヶ月の予防接種を行うことになった。退院前日、医師Aは、定期的にワクチン接種を行っている小児科外来に、肺炎球菌ワクチンの在庫を問い合わせたところ、小児科外来には在庫がなかった。肺炎球菌ワクチンが13価のプレベナー13水性懸濁注から15価のバクニュバンス水性懸濁注シリンジへの移行期であったため、小児科外来看護師Bは医師Aに「肺炎球菌ワクチンはバクニュバンスでいいですね?」と確認後、薬剤部に「バクニュバンス」の在庫を確認し、取り置きを依頼した。その後、医師Aから小児科外来に、退院時に使用することになったと連絡が入ったため、小児科外来看護師Bは在庫を薬剤部で確保していることを病棟の日勤リーダー看護師Cに申し送った。退院当日、病棟看護師Dはワクチンのオーダ方法がわからず、薬剤師に確認したところ、コスト伝票でオーダするよう指示を受けた。コスト伝票でオーダする肺炎球菌ワクチンには15価のバクニュバンス水性懸濁注シリンジと23価のニューモバックスNPシリンジがあり、薬剤部から医師Eにどちらを接種するのか尋ねた。医師Eは、20価のプレベナー20水性懸濁注が採用されていると思い、「プレベナー」と答えたが、当院では未採用であったため、「多価のもの」と指示した。薬剤師は23価のニューモバックスNPシリンジを選択した。病棟にニューモバックスNPシリンジが届き、医師Fが準備を行った。医師Aが準備されたニューモバックスNPシリンジを確認せずにそのまま接種した。その後、病棟看護師Dはワクチン接種後の予防接種の問診票の処理がわからず、問診票について小児科外来に確認した。外来看護師Hが問診票を見て、2歳以上が適応であり、本児には適応のないワクチンであるニューモバックスNPシリンジのシールが貼付されていることに気付いた。
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| 事例が発生した背景・要因 |
・小児科外来看護師Bは、事前に接種予定のワクチン製剤の取り置きを薬剤部に依頼していた。
・小児科外来看護師Bは、在庫を薬剤部に確保していることを入院病棟へ伝えることで、病棟看護師の在庫確認の手間が省けると考え、退院前日のリーダー看護師Cに「患児に使用するワクチンは、薬剤部に取り置きを依頼しているため、請求する際には小児科外来から取り置きを依頼されている分と伝えてください」と申し送った。
・小児科外来看護師Bは薬剤部に在庫の確保のみ確認していたが、ワクチン接種に不慣れな病棟看護師は、当該患者用に取り置きしていると思い込んだ。
・小児科外来看護師Bが小児科外来用として薬剤部に問い合わせ、在庫を確保していたが、病棟看護部Dは病棟から物流システムで請求した。
・患児は肺炎球菌ワクチンに加えて、ロタウイルスワクチン、5種混合ワクチン、B型肝炎ワクチンの合計4種類のワクチンを同時接種予定であったため、前日小児科外来看護師Bから病棟看護師Cに電話した際、薬剤名などは確認していなかった。
・普段病棟では予防接種をしないため、医師も看護師もどのワクチンが必要なのか熟知しておらず、ニューモバックスNPシリンジが誤った選択であったことに気付かなかった。
・入院患者の場合、患者個人にワクチンが処方できないシステムであったため、病棟看護師Dは物流システムで請求した。
・コスト伝票にはニューモバックスNPシリンジの対象が2歳以上との表記はなく、適応がないことに気付かなかった。
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| 実施した、若しくは考えられる改善策 |
・ニューモバックスNPシリンジの箱には「2歳未満接種不可」と記載されており、ワクチンを準備、接種する際に、ダブルチェックする。
・予防接種に慣れている外来に対象年齢を確認する。
・日頃行っていないことについては、より確実に情報を確認する。
・病棟は予防接種に不慣れであるため、ワクチンの種類、名称、接種量などが視覚的にわかる写真付きの早見表を作成する。
・病院として、予防接種に関する払い出しのルールや薬剤師のチェック体制を検討する。
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