事例報告内容
【記述項目】
《関連した薬剤》
一般名 沈降13価肺炎球菌結合型ワクチン(無毒性変異ジフテリア毒素結合体)
販売名 不明
剤型
規格単位(含有量、濃度) 0.5mL1キット
製造販売業者名 不明
事例の具体的な内容 医師は、双生児2名(生後2ヶ月)の予防接種の予約を入力した。看護師Aは、医師が入力した予防接種予約患者一覧表を確認し、電子カルテ端末の物品請求からワクチンを請求することにした。看護師Aは患者ごとにIDを入力してワクチンを選択する際、「PCV」の記載の意味がわからず、小児科外来の看護師Bに質問したところ、「プレベナー」であると回答があり、薬品選択画面の項目をクリックした。この時、プレベナー13水性懸濁注ではなく誤ってニューモバックスNPを選択していたことに気付かなかった。2日後、小児科外来にワクチンが届いた。看護師Cは、小児科外来の看護師Bに指導を受けながら、届いたワクチンを物品請求一覧表と照合し、小児科外来の冷蔵庫に保管した。3日後の接種当日、小児科外来の看護師Bが、双生児2名分のニューモバックスNPを含むワクチン製剤3種を1名分ずつトレーに準備し、医師の診察室に届けた。当日は健診予定者が非常に多く、看護師Bは予防接種の介助に入ることができず、医師は一人でニューモバックスNPをバイアルから吸い上げ、接種した。接種する際、看護師Dが患児を動かないよう支え、手伝った。医師は、問診票の実施欄にプレベナーと記録し、ニューモバックスNPのロットナンバーシールを貼付した。10日後、患児が近医を受診した際、医師が母子手帳の予防接種欄のロットナンバーのシールを見てワクチンが違うことに気付き、当院に連絡があったことから、ワクチンを間違えていたことがわかった。
事例が発生した背景・要因 ・ワクチンは、医師が患者ごとにオーダして薬剤科から払い出される仕組みになっておらず、看護師が物品請求システムで請求している。 ・看護師Aはワクチンを請求した後、再確認しなかった。 ・薬剤師はワクチンを払い出す際、接種対象者の生年月日を確認しなかった。 ・薬剤科からワクチンを払い出す際、患者ごとに分けず、外来分をまとめて払い出していた。 ・薬剤科から届いたワクチンを外来で確認する際、予約患者一覧表で内容を確認すべきところ、看護師Cは物品請求一覧表で確認した。 ・医師はワクチン接種時の確認を一人で行い、ダブルチェックを行わなかった。 ・医師はニューモバックスNPをプレベナーと思い込んでおり、ワクチン接種時の確認が不十分だった。 ・小児の肺炎球菌ワクチンに関する知識が不足していた。
実施した、若しくは考えられる改善策 1)ワクチンのオーダ、請求について ・医師のオーダが直接薬剤科に届き、指示がカルテに残るように、電子カルテシステムの変更が可能か病院で検討する。 2)ワクチンの払い出し ・患者ごとにワクチンを払い出す方法を薬剤科で検討する。 ・払い出す際は、生年月日で年齢を確認する。 3)ワクチンの接種・医師と看護師でダブルチェックを行う。 ・家族にワクチン製剤を見せて、製剤名、量、使用期限を確認したうえで接種する。 ・小児科医師と外来、薬剤科でワクチン接種の環境(部屋を別にする、実施時間や予約枠数を見直すなど)を検討し、改善する。

事例検討結果
事例検討結果 ワクチン製剤の取違えについては複数報告されていることから、PMDA医療安全情報「ワクチン取扱い時の注意について」により、医療機関等に注意喚起等しているところである。