事例報告内容
【記述項目】
《関連した薬剤》
一般名
販売名 ニフェジピンCR錠
剤型
規格単位(含有量、濃度)
製造販売業者名 不明
事例の具体的な内容 当日8時に患者のバイタルサイン測定を実施。患者の状態悪化にて経口与薬できないことから、朝8時30分に看護師は中止になったニフェジピンCR錠を他薬剤とともに粉砕し経鼻胃管より注入した。経管からの投与という医師の指示はなく、看護記録上「経口中止との指示あり」とあった。当時9時頃、日勤帯医師が血圧低下を受けニフェジピンの投与の有無の確認があり経鼻胃管より投与したことが発覚した。血圧84/53mmHgでありノルアドレナリン5mL/hで投与開始しカルチコール2A投与を行った。
事例が発生した背景・要因 ・当事者はニフェジピンCR錠は粉砕禁であることを認識していたが、多重課題により注視ができていなかった。経管からの薬剤投与時にはつながっていなかった。・患者の状態変化にて経口から経鼻胃管での薬剤の投与経路変更の際、医師に確認ができていなかった。・もともと処方箋に、徐放剤には「粉砕禁」と表記していたが、7か月前の電子カルテシステム変更で処方箋が発行されなくなった。・漢方等で経管から細かくしないと閉塞する薬剤は病棟で粉砕することがあった。簡易懸濁法は前年に試用し、3か月前から開始した。
実施した、若しくは考えられる改善策 ・医師は徐放剤オーダー時、投与経路を確認しオーダーをする。経管からの投与になった場合は、オーダーで粉砕指示を出す。・看護師は投与時、処方箋で薬剤と投与経路の確認をする。・投与経路変更時は薬剤師・医師へ確認をする。・粉砕禁止の薬剤・カルテの確認を再度周知。・簡易懸濁法の徹底。

事例検討結果
事例検討結果 ニフェジピンCR錠(徐放性製剤)については、分割、粉砕による投与事例等が複数報告されていることから、製造販売業者は医療機関へ注意喚起を実施しているところである。