事例報告内容
【記述項目】
《関連した薬剤》
一般名 インスリン ヒト(遺伝子組換え)
販売名 ヒューマリンR注100単位/mL
剤型
規格単位(含有量、濃度) 100単位/mL
製造販売業者名 日本イーライリリー株式会社
事例の具体的な内容 患者は血糖管理中であった。血糖値を測定し、インスリンスライディングスケールでヒューマリンR注 2単位を皮下注射することとなった。インスリン専用注射器で薬剤を吸った後、ダブルチェック時にフォロー者より2単位ではなく20単位吸っていることを指摘された。
事例が発生した背景・要因 ・ 1単位の量を理解できていなかった。 ・ 使い慣れていない注射器であった。
実施した、若しくは考えられる改善策 ・ 慣れない薬剤や器材を使用する際は、確認してから行う。 ・ インスリンは1単位が0.01mLであることを理解する。 ・ 低血糖になることによるリスクを理解する。

事例検討結果
事例検討結果 インスリンバイアル製剤については、汎用注射器を用いて調製することで、誤った量を調製し、投与する事例が繰り返し報告されていること、また、平成30年12月28日付事務連絡「医薬品の安全使用のための業務手順書作成マニュアルの改訂について(別添)」により、「インスリンについては、単位とmL の誤認により重大な有害事象に繋がる危険性が高いため、専用シリンジの管理、使用についても併せて周知されたい。」ことが求められており、再発防止の観点から、インスリンバイアル製剤を調製する際には、汎用注射器では無く、インスリン専用注射器を用いる注意喚起が必要であることから、令和2年5月19日付薬生安発0519第1号「「使用上の注意」の改訂について」により添付文書改訂を指示したところ。また、PMDA医療安全情報No.23(令和2年11月改訂)「インスリンバイアル製剤の取扱い時の注意について(インスリン注射器の使用徹底)」により、医療機関等に注意喚起等しているところである。