事例報告内容
【記述項目】
《関連した薬剤》
一般名 不明
販売名 不明
剤型 不明
規格単位(含有量、濃度) 不明
製造販売業者名 不明
事例の具体的な内容 患者にPTP包装を飲み込んだことについて確認するが「わからない」と返答した。いつ誤飲したのかは不明である。主治医より患者、妻へ「耳鼻科の診察で食道にPTP包装を認めた。薬の包装を誤ってそのまま飲んでしまったということだと思う。包装はとがっている部分があるので、消化管に傷をつけていないかCT検査で評価する。その後内視鏡でPTP包装を取り除く。今後は薬の管理の方法を検討しなくてはならない。」と説明した。11:50、頚部-胸部CT検査を施行した。CT検査の結果、PTP包装ははっきりと写ってなく穿孔所見はなかった。CT検査後に消化器内科を受診した。消化器内科医師より本人、妻へ上部内視鏡でPTP包装を摘出することを説明した。特に質問はなかった。13:30、上部消化管内視鏡を施行した。食道入口部に「ミグリトール」の包装を認めたため除去した。9時、3時方向に裂創があり、3時方向の裂創は潰瘍形成していた。主治医、消化器内科医師より患者、妻へ「内視鏡でPTP包装を除去したがミグリトールの包装であった。除去部に潰瘍形成があったため絶飲食、内服を中止し、補液、抗生剤を投与する。」と説明した。特に質問はなかった。絶飲食、補液、抗生剤が開始となった。
事例が発生した背景・要因 1.看護師が与薬している薬剤について、看護師の目の前で内服してもらいPTP包装を回収する、間違えなく内服できているか確認する手順になっているが徹底できていない。2.ベッドサイドの環境が整っていなかった。3.退院後、薬の管理は患者が実施していた。
実施した、若しくは考えられる改善策 1.看護師が与薬している薬剤は、患者の元に置いたままにしない。2.看護師の目の前で内服してもらう。3.内服後、PTP包装を回収し、間違えなく内服できているか確認する。4.異物の誤飲がないよう環境整備を徹底する。5.看護師が与薬していた患者の退院後の内服薬の管理については、家族等が管理するよう協力してもらう。

事例検討結果
事例検討結果 平成22年9月15日付医政総発0915第2号・薬食総発0915第5号・薬食安発0915第1号連名通知「PTP包装シート誤飲防止対策について(医療機関及び薬局への注意喚起及び周知徹底依頼)」により、医療機関等に注意喚起等しているところである。また、平成22年9月15日付薬食安発0915第3号「PTP包装シート誤飲防止対策について」により、製造販売業者に対しても、PTP包装シートの改良、改善の研究開発の継続を依頼している。加えて、令和元年9月11日付事務連絡「内服薬等の包装の誤飲の発生について(情報提供)」が発出されており、継続的な注意喚起がなされているところである。