事例報告内容
【記述項目】
《関連した薬剤》
一般名 酪酸菌配合剤
販売名 ビオスリー配合OD錠
剤型
規格単位(含有量、濃度)
製造販売業者名 東亜薬品工業株式会社
事例の具体的な内容 患者は、元々自宅で内服自己管理をしていた。入院中は看護師管理としていた。術後の内服再開後も看護師管理としていた。管理方法としては、看護師が患者に薬を渡して、患者は自己にて内服し、空のPTP包装や一包化の袋をとっておく。その後看護師がその空のPTP包装、一包化の袋の個数を数えて、内服確認をしていた。当日、看護師A(当事者)は、夕食後に内服薬を患者に配った。その後、ナースコールがあり、PTP包装がひとつ不足している、のどに違和感があると訴えがあった。状況を確認すると、患者自身が内服後いつものように残薬がないか、空のPTP包装を確認していたところ、1つ足りないことに気づき、間違ってPTP包装も誤飲したのではないかとのことだった。看護師Aはリーダー看護師Bに報告し、リーダー看護師Bは当直医師に報告した。CT検査をしたところ、食道付近にPTP包装が停滞しており、緊急内視鏡にて摘出した。軽度の粘膜出血を認めたが、活動性出血はなく処置は終了した。その後、呼吸苦や嘔吐、バイタル著変なく経過した。
事例が発生した背景・要因 ・入院中は、医師の処方指示は一包化ではなく、ヒート調剤指示であった。・看護師管理のため、1回1錠ずつに切り分け、内服カートにセットし、その都度患者に薬を渡していた。・本来は、患者が内服するところまで看護師が確認することになっているが、この患者は元々自宅では自己管理していたため、上記で記載したように、患者に薬を渡し、後から看護師がPTP包装の空や一包化の空袋を数え、内服確認する流れで管理していた。
実施した、若しくは考えられる改善策 来年度、新カルテシステムになる予定である。1日処方で薬を払い出すことになる予定なので、以下の対応を検討している。・原則、入院中は一包化で薬を払い出す。・一包化に適さない薬は、院内採用自体を見直す(特に同種同効薬がある場合)。

事例検討結果
事例検討結果 平成22年9月15日付医政総発0915第2号・薬食総発0915第5号・薬食安発0915第1号連名通知「PTP包装シート誤飲防止対策について(医療機関及び薬局への注意喚起及び周知徹底依頼)」により、医療機関等に注意喚起等しているところである。また、平成22年9月15日付薬食安発0915第3号「PTP包装シート誤飲防止対策について」により、製造販売業者に対しても、PTP包装シートの改良、改善の研究開発の継続を依頼している。加えて、令和元年9月11日付事務連絡「内服薬等の包装の誤飲の発生について(情報提供)」が発出されており、継続的な注意喚起がなされているところである。