事例報告内容
【記述項目】
《関連した薬剤》
一般名 ウルソデオキシコール酸
販売名 ウルソデオキシコール酸錠100mg「サワイ」
剤型
規格単位(含有量、濃度) 100mg
製造販売業者名 沢井製薬株式会社
事例の具体的な内容 看護師が患者に散剤と錠剤を配薬する時、薬杯に散剤を開封して入れ、別の薬杯に酸化マグネシウム酸とウルソデオキシコール酸の錠剤を開封せずにPTPシートのまま入れた。看護師は、「粉薬の方は空けて、錠剤はまとめておきます」と口頭で説明し部屋を離れた。患者は薬が開いていると思って薬杯の中身をそのまま飲んだ。患者は喉の違和感を覚え、その後、酸化マグネシウム錠のPTPシート1錠を吐き出した。看護師が訪室した際、患者は「薬が開いていると思ってそのまま飲んでしまったようだ」と訴えた。ウルソデオキシコール酸錠のPTPシートが無いため看護師は医師へ報告し、レントゲン、CT検査を実施したところ食道にPTPシートを発見し、内視鏡下で除去した。
事例が発生した背景・要因 ・当該患者の内服薬は看護師が保管、分包し、一回毎に渡し、内服後の確認をしていたが、配薬方法は統一されていなかった(看護師がPTPシートのまま渡す場合と、開封して渡す場合があった)。・看護師は薬杯にPTPシートのまま錠剤を入れて本人に声かけをしたが、患者は気付かずにそのまま飲んだ。・患者は眼鏡を掛けていなかったので、よく見えなかった。
実施した、若しくは考えられる改善策 看護師が薬杯を使用し配薬を介助する際は、薬をPTPシートから出し薬杯に入れる。

事例検討結果
事例検討結果 平成22年9月15日付医政総発0915第2号・薬食総発0915第5号・薬食安発0915第1号連名通知「PTP包装シート誤飲防止対策について(医療機関及び薬局への注意喚起及び周知徹底依頼)」により、医療機関等に注意喚起等しているところである。また、平成22年9月15日付薬食安発0915第3号「PTP包装シート誤飲防止対策について」により、製造販売業者に対しても、PTP包装シートの改良、改善の研究開発の継続を依頼している。加えて、令和元年9月11日付事務連絡「内服薬等の包装の誤飲の発生について(情報提供)」が発出されており、継続的な注意喚起がなされているところである。