【記述項目】 |
《関連した薬剤》 |
一般名 |
ビタミンB1・糖・電解質・アミノ酸液
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販売名 |
ビーフリード輸液
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剤型 |
点滴
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規格単位(含有量、濃度) |
500mL
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製造販売業者名 |
大塚製薬工場
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事例の具体的な内容 |
膀胱がんに対する抗がん剤治療中に併発した癒着性イレウスに対して入院管理を行っている70歳代男性。看護師Aは輸液を更新する準備のためビーフリード輸液と混合するパントール、ヒューマリンRを準備し、看護師Bとダブルチェックした。看護師Bはビーフリード輸液の隔壁を開通してパントールとヒューマリンRを混注し患者に投与を開始した。その後、ナースコールがあり看護師Cが訪室すると、輸液ポンプが気泡アラームで鳴っていた。看護師Cが輸液バッグを確認するとビーフリード輸液の上室と下室が開通しておらず、医師に報告し当該の輸液はそれまでの投与で終了する方針となった。
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事例が発生した背景・要因 |
・看護師Aは、ビーフリード輸液は用時に隔壁を開通して上室液と下室液をよく混合する必要があることを知識としては知っていた。・看護師Aは、ビーフリード輸液の準備で、自分が知っていることを実践できないはずはないと思っていた。・看護師Aは、ビーフリード輸液を準備した際に製剤を適切に準備したと思い込み、投与前に隔壁の開通状況を確認しなかった。・看護師Bは、ダブルチェックで製剤が適切に取り揃えられていることは確認したが、適切に準備がされたかは確認しなかった。
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実施した、若しくは考えられる改善策 |
・ビーフリード輸液には適切な準備が必要なことについて再周知した。・ダブルチェックでは医師指示に従い製剤が適切に取り揃えられているかにとどまら、適切に製剤が準備がされたかまで確認する。
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