【記述項目】 |
《関連した薬剤》 |
一般名 |
L-アスパラギン酸カリウム
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販売名 |
アスパラカリウム注10mEq
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剤型 |
注
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規格単位(含有量、濃度) |
10mEq
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製造販売業者名 |
ニプロESファーマ株式会社
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事例の具体的な内容 |
医師は高カロリー輸液(総量約100mL)中にアスパラK 1.5mLのところ15mL (15mEq)をオーダーした(Kとして150mEq/L)。薬剤師は上記についてカリウムが高濃度であることに気づかずにそのまま調製し、患児に投与された。採血で血清K 7.0mmol/Lと上昇を認めたため、発覚した。高カロリー輸液の投与中止し、Kフリーの補液に変更後、改善した。心電図異常は認めなかった。
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事例が発生した背景・要因 |
・カリウム製剤は「ml」で処方することになっている。・当院はカリウム製剤については、KCL・アスパラカリウム(1mEq/ml)のみを採用している。・医師は、1.5ml(mEq)でオーダーするところ15mLで入力し、小数点を付けるのを間違えていた。よく確認しなかった。・薬剤師は、Kを補液に混合する場合、添付文書上の希釈濃度が40mEq/L以下であることを理解しておらず、医師に疑義照会することをしなかった(知識不足)。
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実施した、若しくは考えられる改善策 |
・医療安全管理部で注射用カリウム取り扱いマニュアルを作成し、院内イントラネットに掲示し職員に周知。・また、カリウムの濃度について添付文書の規定希釈濃度を超えて使用する医師に対して院内研修を実施し、医師の認定制度を検討している。
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