【記述項目】 |
《関連した薬剤》 |
一般名 |
注射用ガベキサートメシル酸塩
|
販売名 |
注射用パナベート100/注射用パナベート500
|
剤型 |
注
|
規格単位(含有量、濃度) |
100mg/500mg
|
製造販売業者名 |
エール薬品株式会社
|
事例の具体的な内容 |
患者の右前腕よりパナベート2000mg+生食500mL(0.4%)を5日間投与した。投与の最終日に輸液が血管外漏出した。その翌日、主治医の指示によりアズノール軟膏を塗布した。7日後、潰瘍が形成し、血管外漏出から2ヵ月後、右前腕部2か所皮膚の壊死(0.8×0.8、0.3×0.3大)が認められ、形成外科を受診し、壊死部デブリードマンを施行した。
|
事例が発生した背景・要因 |
パナベートを基準を超えた高濃度で末梢静脈注射した。医師も看護師もパナベートに対する薬品の知識がなかった。血管外漏出時の対応が遅れた。婦人科疾患悪化の対応に追われた。患者特性から絆創膏に対するこだわりがあり、対応していたが、チーム全体で静脈炎を併発している状態に関心が注げず、適切な対応がされていなかった。スタッフ間で看護計画の修正や共有がされていなかった。
|
実施した、若しくは考えられる改善策 |
・パナベート薬品の使用上の注意点、知識を得る。
・末梢血管から投与する場合、パナベート100mg/50mL(0.2%以下)で点滴静注することを徹底する。
・刺入部の観察を行い、記録に残し異常があれば皮膚科医師の診察をうける
・チームで看護計画の修正、共有を図り継続して実施していく。
・医師間との連携を図る。
・スタッフのリスク感性を磨く。
|