2023年 3月改訂 ( 第1版 ) |
処方箋医薬品 注)
注) 注意―医師等の処方箋により使用すること〈適応菌種〉
エンビオマイシンに感性の結核菌
〈適応症〉
肺結核及びその他の結核症
通常成人には、エンビオマイシン硫酸塩として1日1回1g(力価)を注射用蒸留水に溶解[1g(力価)当り2~4mL]し、筋肉内に注射する。
初めの90日間は毎日、その後は1週間に2日投与する。
なお、年齢、症状に応じて適宜増減する。
また、他の抗結核剤と併用することが望ましい。
薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
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第8脳神経障害及び腎障害が発現、悪化するおそれがあるので、併用する場合には慎重に投与すること。 |
両薬剤ともに聴器系毒性、腎毒性を有するが相互作用の機序は不明。 |
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呼吸抑制があらわれるおそれがあるので、併用する場合には慎重に投与すること。 |
両薬剤ともにクラーレ様作用(神経筋遮断作用)を有しており、併用によりその作用が増強される。 |
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不整脈等を起こすおそれがあるので、併用する場合には慎重に投与すること。 |
本剤は血清カリウム低下作用があり、併用によりジギタリスの心臓に対する作用を増強させる。 |
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過剰のカリウム放出を起こすおそれがあるので、併用する場合には慎重に投与すること。 |
本剤は血清カリウム低下作用があり、併用により作用が増強される。 |
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肝障害があらわれることがあるので、併用する場合には観察を十分に行い、慎重に投与すること。 |
機序は不明である。 |
クラーレ様作用(神経筋遮断作用)による呼吸抑制があらわれることがある。
低カリウム・低カルシウム血症等の電解質異常があらわれることがあり、また、これによると考えられるしびれ感、痙攣、脱力感等があらわれることがある1) 。
5%以上 |
0.1~5%未満 |
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過敏症 |
発疹、発熱 | |
腎臓 |
腎障害(蛋白尿、BUN上昇等) |
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神経系 |
頭痛 |
健康成人男子(n=5)に本剤1g(力価)を筋肉内注射した場合、平均血中濃度は2時間後に最高値の36.2μg/mLに達し6時間後においては11.5μg/mLであった4) 。
健康成人男子(n=5)に本剤1g(力価)を筋肉内注射した場合、投与後6時間後までの尿を用いバイオオートグラフィーにより代謝産物の検索を行ったが、本剤以外の抗菌活性を示すスポットは認められなかった5) 。
健康成人男子(n=5)に本剤1g(力価)を筋肉内注射した場合、尿中への排泄は血中濃度とほぼ平行し、投与後1~2時間で最高濃度に達し以後漸減した。その際の尿中排泄率は、投与後6時間で58%、24時間では75%であった4) 。
エンビオマイシン硫酸塩(Enviomycin Sulfate)(JAN)
ツベラクチノマイシンN硫酸塩
(3R, 4R)-N-[(3S, 9S, 12S, 15S)-9, 12-Bis(hydroxymethyl)-3-[(4R)-2-iminohexahydropyrimidin-4-yl]-2, 5, 8, 11, 14-pentaoxo-6-(Z)-ureidomethylene-1, 4, 7, 10, 13-pentaazacyclohexadec-15-yl]-3, 6-diamino-4-hydroxyhexanamide sesquisulfate
ツベラクチノマイシンO硫酸塩
(3S)-N-[(3S, 9S, 12S, 15S)-9, 12-Bis(hydroxymethyl)-3-[(4R)-2-iminohexahydropyrimidin-4-yl]-2, 5, 8, 11, 14-pentaoxo-6-(Z)-ureidomethylene-1, 4, 7, 10, 13-pentaazacyclohexadec-15-yl]-3, 6-diaminohexanamide sesquisulfate
ツベラクチノマイシンN硫酸塩
C25H43N13O10・11/2H2SO4
ツベラクチノマイシンO硫酸塩
C25H43N13O9・11/2H2SO4
ツベラクチノマイシンN硫酸塩:832.81
ツベラクチノマイシンO硫酸塩:816.81
白色の粉末である。水に極めて溶けやすく、エタノール(99.5)にほとんど溶けない。
EVM
10バイアル
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