クラリスロマイシンDS10%小児用「日医工」


作成又は改訂年月

**2021年9月改訂(第17版)

*2020年9月改訂

日本標準商品分類番号

876149

日本標準商品分類番号等

効能又は効果追加承認年月(最新)
2009年10月

薬効分類名

マクロライド系抗生物質製剤

承認等

販売名
クラリスロマイシンDS10%小児用「日医工」

販売名コード

6149003R1070

承認・許可番号

承認番号
21800AMZ10252000
欧文商標名
Clarithromycin

薬価基準収載年月

2006年7月

販売開始年月

2006年7月

貯法・使用期限等

貯法

気密容器で室温保存,遮光保存

使用期限

外箱等に表示の使用期限内に使用すること

規制区分

処方箋医薬品

(注意−医師等の処方箋により使用すること)

組成

有効成分

1g中
クラリスロマイシン
100mg(力価)

添加物

D-マンニトール,セルロース,カルメロースナトリウム,タルク,酸化マグネシウム,無水ケイ酸,ヒドロキシプロピルセルロース,アミノアルキルメタクリレートコポリマーE,アンモニオアルキルメタクリレートコポリマー,サッカリンナトリウム,香料

製剤の性状

剤形・性状

ドライシロップ
白色の粉末で,味は甘い。

一般的名称

シロップ用クラリスロマイシン

禁忌

(次の患者には投与しないこと)

1.
本剤に対して過敏症の既往歴のある患者

2.
**ピモジド,エルゴタミン含有製剤,スボレキサント,ロミタピドメシル酸塩,タダラフィル(アドシルカ),チカグレロル,イブルチニブ,アスナプレビル,イバブラジン塩酸塩,ベネトクラクス(再発又は難治性の慢性リンパ性白血病(小リンパ球性リンパ腫を含む)の用量漸増期),ルラシドン塩酸塩,アナモレリン塩酸塩を投与中の患者(「相互作用」の項参照)

3.
肝臓又は腎臓に障害のある患者で,コルヒチンを投与中の患者(「相互作用」の項参照)

効能又は効果

1. 一般感染症

<適応菌種>
本剤に感性のブドウ球菌属,レンサ球菌属,肺炎球菌,モラクセラ(ブランハメラ)・カタラーリス,インフルエンザ菌,レジオネラ属,百日咳菌,カンピロバクター属,クラミジア属,マイコプラズマ属

<適応症>
表在性皮膚感染症,深在性皮膚感染症,リンパ管・リンパ節炎,慢性膿皮症,外傷・熱傷及び手術創等の二次感染,咽頭・喉頭炎,扁桃炎,急性気管支炎,肺炎,肺膿瘍,慢性呼吸器病変の二次感染,感染性腸炎,中耳炎,副鼻腔炎,猩紅熱,百日咳

2. 後天性免疫不全症候群(エイズ)に伴う播種性マイコバクテリウム・アビウムコンプレックス(MAC)症

<適応菌種>
本剤に感性のマイコバクテリウム・アビウムコンプレックス(MAC)

<適応症>
後天性免疫不全症候群(エイズ)に伴う播種性マイコバクテリウム・アビウムコンプレックス(MAC)症

効能又は効果に関連する使用上の注意

*咽頭・喉頭炎,扁桃炎,急性気管支炎,感染性腸炎,中耳炎,副鼻腔炎への使用にあたっては,「抗微生物薬適正使用の手引き」1)を参照し,抗菌薬投与の必要性を判断した上で,本剤の投与が適切と判断される場合に投与すること。

用法及び用量

1. 一般感染症
用時懸濁し,通常,小児にはクラリスロマイシンとして1日体重1kgあたり10〜15mg(力価)を2〜3回に分けて経口投与する。
レジオネラ肺炎に対しては,1日体重1kgあたり15mg(力価)を2〜3回に分けて経口投与する。
なお,年齢,症状により適宜増減する。

2. 後天性免疫不全症候群(エイズ)に伴う播種性マイコバクテリウム・アビウムコンプレックス(MAC)症
用時懸濁し,通常,小児にはクラリスロマイシンとして1日体重1kgあたり15mg(力価)を2回に分けて経口投与する。
なお,年齢,症状により適宜増減する。

用法及び用量に関連する使用上の注意

1.
本剤の使用にあたっては,耐性菌の発現等を防ぐため,原則として感受性を確認し,疾病の治療上必要な最小限の期間の投与にとどめること。

2.
一般感染症において,小児の1日投与量は成人の標準用量(1日400mg)を上限とすること。

3.
免疫不全等合併症を有さない軽症ないし中等症のレジオネラ肺炎に対し,1日400mg分2投与することにより,通常2〜5日で症状は改善に向う。症状が軽快しても投与は2〜3週間継続することが望ましい。また,レジオネラ肺炎は再発の頻度が高い感染症であるため,特に免疫低下の状態にある患者等では,治療終了後,更に2〜3週間投与を継続し症状を観察する必要がある。なお,投与期間中に症状が悪化した場合には,速やかにレジオネラに有効な注射剤(キノロン系薬剤等)への変更が必要である。

4.
後天性免疫不全症候群(エイズ)に伴う播種性マイコバクテリウム・アビウムコンプレックス(MAC)症の治療に用いる場合,国内外の最新のガイドライン2)等を参考に併用療法を行うこと。

5.
後天性免疫不全症候群(エイズ)に伴う播種性MAC症の治療に用いる場合,臨床的又は細菌学的な改善が認められた後も継続投与すべきである。

使用上の注意

慎重投与

(次の患者には慎重に投与すること)

1.
他のマクロライド系薬剤に対して過敏症の既往歴のある患者

2.
肝機能障害のある患者[肝機能障害を悪化させることがある(「副作用」の項参照)]

3.
腎機能障害のある患者[血中濃度が上昇するおそれがある(「相互作用」の項参照)]

4.
心疾患のある患者,低カリウム血症のある患者[QT延長,心室頻拍(Torsades de pointesを含む),心室細動をおこすことがある(「副作用」の項参照)]

5.
高齢者(「高齢者への投与」の項参照)

相互作用

本剤は,肝代謝酵素チトクロームP450(CYP)3A阻害作用を有することから,CYP3Aで代謝される薬剤と併用したとき,併用薬剤の代謝が阻害され血中濃度が上昇する可能性がある。また,本剤は,P-糖蛋白質に対する阻害作用を有することから,P-糖蛋白質を介して排出される薬剤と併用したとき,併用薬剤の排出が阻害され血中濃度が上昇する可能性がある。一方,本剤はCYP3Aによって代謝されることから,CYP3Aを阻害する薬剤と併用したとき,本剤の代謝が阻害され未変化体の血中濃度が上昇する可能性があり,また,CYP3A4を誘導する薬剤と併用したとき,本剤の代謝が促進され未変化体の血中濃度が低下する可能性がある。

併用禁忌

(併用しないこと)

薬剤名等 臨床症状・措置方法 機序・危険因子 
ピモジド
(オーラップ) 
QT延長,心室性不整脈(Torsades de pointesを含む)等の心血管系副作用が報告されている。 本剤のCYP3Aに対する阻害作用により,左記薬剤の代謝が阻害され,それらの血中濃度が上昇する可能性がある。 
エルゴタミン(エルゴタミン酒石酸塩,ジヒドロエルゴタミンメシル酸塩)含有製剤
(クリアミン) 
血管攣縮等の重篤な副作用をおこすおそれがある。 本剤のCYP3Aに対する阻害作用により,左記薬剤の代謝が阻害され,それらの血中濃度が上昇する可能性がある。 
スボレキサント
(ベルソムラ) 
スボレキサントの血漿中濃度が顕著に上昇し,その作用が著しく増強するおそれがある。 本剤のCYP3Aに対する阻害作用により,左記薬剤の代謝が阻害され,それらの血中濃度が上昇する可能性がある。 
ロミタピドメシル酸塩
(ジャクスタピッド) 
ロミタピドメシル酸塩の血中濃度が著しく上昇するおそれがある。 本剤のCYP3Aに対する阻害作用により,左記薬剤の代謝が阻害され,それらの血中濃度が上昇する可能性がある。 
タダラフィル
(アドシルカ) 
左記薬剤のクリアランスが高度に減少し,その作用が増強するおそれがある。 本剤のCYP3Aに対する阻害作用により,左記薬剤の代謝が阻害され,それらの血中濃度が上昇する可能性がある。 
チカグレロル
(ブリリンタ) 
チカグレロルの血漿中濃度が著しく上昇するおそれがある。 本剤のCYP3Aに対する阻害作用により,左記薬剤の代謝が阻害され,それらの血中濃度が上昇する可能性がある。 
イブルチニブ
(イムブルビカ) 
イブルチニブの血中濃度が上昇し,その作用が増強するおそれがある。 本剤のCYP3Aに対する阻害作用により,左記薬剤の代謝が阻害され,それらの血中濃度が上昇する可能性がある。 
アスナプレビル
(スンベプラ)
(ジメンシー) 
アスナプレビルの血中濃度が上昇し,肝臓に関連した副作用が発現,重症化するおそれがある。 本剤のCYP3Aに対する阻害作用により,左記薬剤の代謝が阻害され,それらの血中濃度が上昇する可能性がある。 
イバブラジン塩酸塩
(コララン) 
過度の徐脈があらわれることがある。 本剤のCYP3Aに対する阻害作用により,左記薬剤の代謝が阻害され,それらの血中濃度が上昇する可能性がある。 
**ベネトクラクス(再発又は難治性の慢性リンパ性白血病(小リンパ球性リンパ腫を含む)の用量漸増期)
(ベネクレクスタ) 
腫瘍崩壊症候群の発現が増強するおそれがある。 本剤のCYP3Aに対する阻害作用により,左記薬剤の代謝が阻害され,それらの血中濃度が上昇する可能性がある。 
**ルラシドン塩酸塩
(ラツーダ) 
ルラシドン塩酸塩の血中濃度が上昇し,作用が増強するおそれがある。 本剤のCYP3Aに対する阻害作用により,左記薬剤の代謝が阻害され,それらの血中濃度が上昇する可能性がある。 
**アナモレリン塩酸塩
(エドルミズ) 
アナモレリン塩酸塩の血中濃度が上昇し,副作用の発現が増強するおそれがある。 本剤のCYP3Aに対する阻害作用により,左記薬剤の代謝が阻害され,それらの血中濃度が上昇する可能性がある。 

併用注意

(併用に注意すること)

薬剤名等 臨床症状・措置方法 機序・危険因子 
ジゴキシン 嘔気,嘔吐,不整脈等が報告されているので,ジゴキシンの血中濃度の推移,自覚症状,心電図等に注意し,異常が認められた場合には,投与量を調節する等の適切な処置を行うこと。 本剤の腸内細菌叢に対する影響により,ジゴキシンの不活化が抑制されるか,もしくはP-糖蛋白質を介したジゴキシンの輸送が阻害されることにより,その血中濃度が上昇する。 
スルホニル尿素系血糖降下剤
 グリベンクラミド等 
低血糖(意識障害に至ることがある)が報告されているので,異常が認められた場合には,投与を中止し,ブドウ糖の投与等の適切な処置を行うこと。 機序は明確ではないが,本剤との併用により,左記薬剤の血中濃度が上昇する可能性がある。 
カルバマゼピン
テオフィリン
アミノフィリン水和物
シクロスポリン
タクロリムス水和物
エベロリムス 
左記薬剤の血中濃度上昇に伴う作用の増強等の可能性があるので,左記薬剤の血中濃度の推移等に注意し,異常が認められた場合には,投与量の調節や中止等の適切な処置を行うこと。 本剤のCYP3Aに対する阻害作用により,左記薬剤の代謝が阻害される。 
アトルバスタチンカルシウム水和物
シンバスタチン
ロバスタチン(国内未承認) 
左記薬剤の血中濃度上昇に伴う横紋筋融解症が報告されているので,異常が認められた場合には,投与量の調節や中止等の適切な処置を行うこと。
腎機能障害のある患者には特に注意すること。 
本剤のCYP3Aに対する阻害作用により,左記薬剤の代謝が阻害される。 
コルヒチン コルヒチンの血中濃度上昇に伴う中毒症状(汎血球減少,肝機能障害,筋肉痛,腹痛,嘔吐,下痢,発熱等)が報告されているので,異常が認められた場合には,投与量の調節や中止等の適切な処置を行うこと。
なお,肝臓又は腎臓に障害のある患者で,コルヒチンを投与中の患者には,本剤を併用しないこと。 
本剤のCYP3Aに対する阻害作用により,左記薬剤の代謝が阻害される。 
ベンゾジアゼピン系薬剤
(CYP3Aで代謝される薬剤)
 トリアゾラム
 ミダゾラム等
非定型抗精神病薬
(CYP3Aで代謝される薬剤)
 クエチアピンフマル酸塩等
ジソピラミド
トルバプタン
エプレレノン
エレトリプタン臭化水素酸塩
カルシウム拮抗剤
(CYP3Aで代謝される薬剤)
 ニフェジピン
 ベラパミル塩酸塩等
リオシグアト
ジエノゲスト
ホスホジエステラーゼ5阻害剤
 シルデナフィルクエン酸塩
 タダラフィル(シアリス,ザルティア)等
クマリン系抗凝血剤
 ワルファリンカリウム
ドセタキセル水和物
**アベマシクリブ
オキシコドン塩酸塩水和物
フェンタニル/フェンタニルクエン酸塩 
左記薬剤の血中濃度上昇に伴う作用の増強等の可能性があるので,異常が認められた場合には,投与量の調節や中止等の適切な処置を行うこと。
なお,トルバプタンにおいては,本剤との併用は避けることが望ましいとされており,やむを得ず併用する場合においては,トルバプタンの用量調節を特に考慮すること。 
本剤のCYP3Aに対する阻害作用により,左記薬剤の代謝が阻害される。 
**ベネトクラクス(再発又は難治性の慢性リンパ性白血病(小リンパ球性リンパ腫を含む)の維持投与期,急性骨髄性白血病) ベネトクラクスの副作用が増強するおそれがあるので,ベネトクラクスを減量するとともに,患者の状態を慎重に観察すること。 本剤のCYP3Aに対する阻害作用により,左記薬剤の代謝が阻害される。 
抗凝固剤
(CYP3Aで代謝され,P-糖蛋白質で排出される薬剤)
 アピキサバン
 リバーロキサバン 
左記薬剤の血中濃度上昇に伴う作用の増強等の可能性があるので,異常が認められた場合には,投与量の調節や中止等の適切な処置を行うこと。 本剤のCYP3A及びP-糖蛋白質に対する阻害作用により,左記薬剤の代謝及び排出が阻害される。 
抗凝固剤
(P-糖蛋白質で排出される薬剤)
 ダビガトランエテキシラート
 エドキサバントシル酸塩水和物 
左記薬剤の血中濃度上昇に伴う作用の増強等の可能性があるので,異常が認められた場合には,投与量の調節や中止等の適切な処置を行うこと。 本剤のP-糖蛋白質に対する阻害作用により,左記薬剤の排出が阻害される。 
イトラコナゾール
HIVプロテアーゼ阻害剤
 リトナビル等 
本剤の未変化体の血中濃度上昇による作用の増強等の可能性がある。
また,イトラコナゾールの併用においては,イトラコナゾールの血中濃度上昇に伴う作用の増強等の可能性がある。
異常が認められた場合には,投与量の調節や中止等の適切な処置を行うこと。 
本剤と左記薬剤のCYP3Aに対する阻害作用により,相互に代謝が阻害される。 
リファブチン
エトラビリン 
左記薬剤の血中濃度上昇に伴う作用の増強等の可能性がある。
また,本剤の未変化体の血中濃度が低下し,活性代謝物の血中濃度が上昇し,本剤の作用が減弱する可能性がある。
異常が認められた場合には,投与量の調節や中止等の適切な処置を行うこと。 
本剤のCYP3Aに対する阻害作用により,左記薬剤の代謝が阻害される。
また,左記薬剤のCYP3A4に対する誘導作用により,本剤の代謝が促進される。 
リファンピシン
エファビレンツ
ネビラピン 
本剤の未変化体の血中濃度が低下し,活性代謝物の血中濃度が上昇する可能性がある。本剤の作用が減弱する可能性があるので,投与量の調節や中止等の適切な処置を行うこと。 左記薬剤のCYP3A4に対する誘導作用により,本剤の代謝が促進される。 

副作用

副作用等発現状況の概要

本剤は使用成績調査等の副作用発現頻度が明確となる調査を実施していない。

重大な副作用

1. ショック,アナフィラキシー
頻度不明 
ショック,アナフィラキシー(呼吸困難,痙攣,発赤等)をおこすことがあるので,観察を十分に行い,異常が認められた場合には,投与を中止し,適切な処置を行うこと。

2. QT延長,心室頻拍(Torsades de pointesを含む),心室細動
頻度不明 
QT延長,心室頻拍(Torsades de pointesを含む),心室細動があらわれることがあるので,観察を十分に行い,異常が認められた場合には,投与を中止し,適切な処置を行うこと。なお,QT延長等の心疾患のある患者,低カリウム血症のある患者においては特に注意すること(「慎重投与」の項参照)。

3. 劇症肝炎,肝機能障害,黄疸,肝不全
頻度不明 
劇症肝炎,AST(GOT),ALT(GPT),γ-GTP,LDH,Al-Pの上昇等を伴う肝機能障害,黄疸,肝不全があらわれることがあるので,観察を十分に行い,異常が認められた場合には,投与を中止し,適切な処置を行うこと。

4. 血小板減少,汎血球減少,溶血性貧血,白血球減少,無顆粒球症
頻度不明 
血小板減少,汎血球減少,溶血性貧血,白血球減少,無顆粒球症があらわれることがあるので,定期的に検査を行うなど観察を十分に行い,異常が認められた場合には,投与を中止し,適切な処置を行うこと。

5. 中毒性表皮壊死融解症(Toxic Epidermal Necrolysis:TEN),皮膚粘膜眼症候群(Stevens-Johnson症候群),多形紅斑
頻度不明 
中毒性表皮壊死融解症,皮膚粘膜眼症候群,多形紅斑があらわれることがあるので,観察を十分に行い,異常が認められた場合には,投与を中止し,副腎皮質ホルモン剤の投与等の適切な処置を行うこと。

6. PIE症候群・間質性肺炎
頻度不明 
発熱,咳嗽,呼吸困難,胸部X線異常,好酸球増多等を伴うPIE症候群・間質性肺炎があらわれることがあるので,このような症状があらわれた場合には,投与を中止し,副腎皮質ホルモン剤の投与等の適切な処置を行うこと。

7. 偽膜性大腸炎,出血性大腸炎
頻度不明 
偽膜性大腸炎,出血性大腸炎等の重篤な大腸炎があらわれることがあるので,腹痛,頻回の下痢があらわれた場合には,投与を中止し,適切な処置を行うこと。

8. 横紋筋融解症
頻度不明 
筋肉痛,脱力感,CK(CPK)上昇,血中及び尿中ミオグロビン上昇を特徴とする横紋筋融解症があらわれることがあるので,観察を十分に行い,異常が認められた場合には,投与を中止し,適切な処置を行うとともに,横紋筋融解症による急性腎障害の発症に注意すること。

9. 痙攣
頻度不明 
痙攣(強直間代性,ミオクロヌス,意識消失発作等)があらわれることがあるので,観察を十分に行い,異常が認められた場合には,投与を中止し,適切な処置を行うこと。

10. 急性腎障害,尿細管間質性腎炎
頻度不明 
急性腎障害,尿細管間質性腎炎があらわれることがあるので,観察を十分に行い,乏尿等の症状や血中クレアチニン値上昇等の腎機能低下所見が認められた場合には,投与を中止し,適切な処置を行うこと。

11. IgA血管炎
頻度不明 
IgA血管炎があらわれることがあるので,観察を十分に行い,異常が認められた場合には,投与を中止し,適切な処置を行うこと。

12. 薬剤性過敏症症候群3)
頻度不明 
初期症状として発疹,発熱がみられ,さらに肝機能障害,リンパ節腫脹,白血球増加,好酸球増多,異型リンパ球出現等を伴う遅発性の重篤な過敏症状があらわれることがあるので,観察を十分に行い,このような症状があらわれた場合には,投与を中止し,適切な処置を行うこと。投与中止後も発疹,発熱,肝機能障害等の症状が再燃あるいは遷延化することがあるので注意すること。

その他の副作用

  頻度不明 
過敏症 発疹注),そう痒感 
精神神経系 めまい,頭痛,不眠,幻覚注),失見当識注),意識障害注),せん妄注),躁病注),眠気,振戦注),しびれ(感)注),錯感覚 
感覚器 味覚異常(にがみ等),耳鳴注),聴力低下注),嗅覚異常注) 
消化器 悪心,嘔吐,胃部不快感,腹部膨満感,腹痛,下痢,食欲不振,軟便,口内炎,舌炎,舌変色,口腔内びらん注),胸やけ,口渇,歯牙変色注) 
血液 好酸球増多 
肝臓 AST(GOT)上昇,ALT(GPT)上昇,γ-GTP上昇,LDH上昇,Al-P上昇 
筋・骨格 筋肉痛注) 
その他 けん怠感,浮腫,カンジダ症注),動悸注),発熱,CK(CPK)上昇注),脱毛,頻尿,低血糖注) 

注)あらわれた場合には投与を中止すること。


後天性免疫不全症候群(エイズ)に伴う播種性マイコバクテリウム・アビウムコンプレックス(MAC)症を対象とした試験で認められた副作用

  頻度不明 
精神神経系 不眠症,頭痛,めまい,激越,神経過敏症,感覚異常,痙攣,妄想,幻覚,運動過多,躁病反応,偏執反応,末梢神経炎,精神病 
感覚器 味覚減退,味覚倒錯,難聴,耳鳴,味覚喪失,結膜炎 
皮膚 発疹,そう痒感,斑状丘疹状皮疹,ざ瘡,帯状疱疹,紫斑皮疹,光線過敏性反応,発汗 
消化器 下痢,悪心,食欲不振,腹痛,嘔吐,逆流性食道炎,鼓腸放屁,消化不良,便秘,おくび,口渇,舌炎,舌変色 
血液 白血球減少,貧血,再生不良性貧血,好中球減少,骨髄機能不全 
肝臓 肝機能異常,γ-GTP上昇,Al-P上昇,AST(GOT)上昇, ALT(GPT)上昇,胆汁うっ滞性黄疸,肝炎,ビリルビン上昇 
腎臓 急性腎障害,BUN上昇,クレアチニン上昇 
生殖器 子宮頸部上皮異形成,膣カンジダ症 
筋・骨格 筋肉痛,関節痛 
その他 高脂血症,トリグリセリド上昇,高尿酸血症,低カリウム血症,徐脈,無力症,アミラーゼ上昇,カンジダ症,疼痛,しゃっくり,発熱,胸痛,さむけ,酵素上昇 

その他の副作用の注意

以上のような副作用があらわれた場合には,症状に応じて適切な処置を行うこと。

高齢者への投与

一般に高齢者では,生理機能が低下しており,高い血中濃度が持続するおそれがあるので,慎重に投与すること。

妊婦,産婦,授乳婦等への投与

1.
動物実験で,母動物に毒性があらわれる高用量において,胎児毒性(心血管系の異常,口蓋裂,発育遅延等)が報告されているので,妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には,治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。
なお,国外における試験で次のような報告がある。SD系ラット(15〜150mg/kg/日)及びCD-1系マウス(15〜1,000mg/kg/日)において,それぞれ母動物に毒性があらわれる最高用量でラット胎児に心血管系異常並びにマウス胎児に口蓋裂が認められた。また,サル(35〜70mg/kg/日)において,母動物に毒性があらわれる70mg/kg/日で9例中1例に低体重の胎児がみられたが,外表,内臓,骨格には異常は認められなかった。

2.
ヒト母乳中へ移行することが報告されているので,授乳中の婦人には,本剤投与中は授乳を避けさせること。
なお,動物実験(ラット)の乳汁中濃度は,血中濃度の約2.5倍で推移した。

小児等への投与

低出生体重児及び新生児に対する安全性は確立していない(使用経験がない)。

適用上の注意

1.
レジオネラ肺炎の治療において単独で使用することが望ましいが,患者の症状に応じて併用が必要な場合には以下の報告を参考に併用する薬剤の特徴を考慮し選択すること。

(1)
中等症以上の患者にリファンピシンと併用し有効との報告がある。

(2)
in vitro抗菌力の検討において,本剤とレボフロキサシン又はシプロフロキサシンとの併用効果(相乗ないし相加作用)が認められたとの報告がある。

2. 投与時
健常人での薬物動態試験で天然ケイ酸アルミニウムと併用した場合,本剤の吸収が低下するとの報告がある。

3. 調製方法
本剤は用時調製の製剤であるので,調製後の保存を避けること。やむを得ず保存する必要がある場合は冷蔵庫に保存し,できるかぎり速やかに使用すること。また,使用時,十分に振り混ぜること。

4.
酸性飲料(オレンジジュース,スポーツ飲料等)で服用することは避けることが望ましい。有効成分の苦味を防ぐための製剤設計が施してあるが,酸性飲料で服用した場合には,苦味が発現することがある。

薬物動態

1. 生物学的同等性試験
クラリスロマイシンDS10%小児用「日医工」及び標準製剤を,クロスオーバー法によりそれぞれ1g(クラリスロマイシンとして100mg(力価))を水に懸濁して健康成人男子に絶食単回経口投与後,血漿中未変化体濃度を測定した。得られた薬物動態パラメータ(AUC,Cmax)について統計解析を行った結果,log(0.8)〜log(1.25)の範囲内であり,両剤の生物学的同等性が確認された。4)(注意:本剤は小児用製剤である。)

(表1参照)

血漿中濃度並びにAUC,Cmax等のパラメータは,被験者の選択,体液の採取回数・時間等の試験条件によって異なる可能性がある。

2. 溶出挙動
クラリスロマイシンDS10%小児用「日医工」は,日本薬局方外医薬品規格第3部に定められたクラリスロマイシンドライシロップ(100mg(力価)/g)の溶出規格に適合していることが確認されている。5)

表1

 AUC0→24
(ng・hr/mL) 
Cmax
(ng/mL) 
Tmax
(hr) 
t1/2
(hr) 
クラリスロマイシンDS10%小児用「日医工」 1659±923 254±156 1.83±0.71 5.43±1.79 
標準製剤
(ドライシロップ,100mg(力価)/g) 
1555±531 247±105 1.94±1.07 6.31±3.39 

(1g投与,Mean±S.D.,n=18)


薬効薬理

細菌の70Sリボソームの50Sサブユニットと結合し,タンパク合成を阻害することにより,抗菌作用を発揮する。
ブドウ球菌属,レンサ球菌属などの好気性グラム陽性菌,ブランハメラ・カタラーリス,インフルエンザ菌,百日咳菌,カンピロバクター属などの一部のグラム陰性菌,マイコプラズマ属,クラミジア属及びMycobacterium avium complexに対する抗菌作用は他のマクロライド系抗生物質と同等以上であり,良好な組織移行性を反映して,各種感染症モデルですぐれた防御及び治療効果を示す。ヒトの主代謝物である14位水酸化体は,ブドウ球菌属などに対して未変化体とほぼ同等の抗菌力を有するが,Mycobacterium avium complexに対しては未変化体よりも弱い。6)

有効成分に関する理化学的知見

一般名
クラリスロマイシン(Clarithromycin)

略号
CAM

化学名
(2R,3S,4S,5R,6R,8R,10R,11R,12S,13R)-5-(3,4,6-Trideoxy-3-dimethylamino-β-D-xylo-hexopyranosyloxy)-3-(2,6-dideoxy-3-C-methyl-3-O-methyl-α-L-ribo-hexopyranosyloxy)-11,12-dihydroxy-6-methoxy-2,4,6,8,10,12-hexamethyl-9-oxopentadecan-13-olide

構造式

分子式
C38H69NO13

分子量
747.95

性状
白色の結晶性の粉末で,味は苦い。
アセトン又はクロロホルムにやや溶けやすく,メタノール,エタノール(95)又はジエチルエーテルに溶けにくく,水にほとんど溶けない。

融点
220〜227℃

取扱い上の注意

安定性試験
本品につき加速試験(40℃,相対湿度75%,6ヵ月)を行った結果,クラリスロマイシンDS10%小児用「日医工」は通常の市場流通下において3年間安定であることが推測された。7)

包装

クラリスロマイシンDS10%小児用「日医工」
0.5g×120包
100g(バラ)

主要文献及び文献請求先

主要文献

1)
厚生労働省健康局結核感染症課編:抗微生物薬適正使用の手引き

2)
Griffith, D. E., et al.:Am. J. Respir. Crit. Care Med., 175, 367 (2007)

3)
厚生労働省:重篤副作用疾患別対応マニュアル 薬剤性過敏症症候群

4)
日医工株式会社 社内資料:生物学的同等性試験

5)
日医工株式会社 社内資料:溶出試験

6)
第十七改正日本薬局方解説書 C-1515,廣川書店,東京(2016)

7)
日医工株式会社 社内資料:安定性試験

文献請求先

主要文献欄に記載の文献・社内資料は下記にご請求下さい。
 日医工株式会社 お客様サポートセンター

 〒930-8583 富山市総曲輪1丁目6番21

 フリーダイアル(0120)517-215

 Fax(076)442-8948

製造販売業者等の氏名又は名称及び住所

製造販売元
日医工株式会社

富山市総曲輪1丁目6番21