ツムラ麻黄湯エキス顆粒(医療用)
作成又は改訂年月
**2013年3月改訂(第8版)
*2010年10月改訂(第7版)
日本標準商品分類番号
875200
薬効分類名
漢方製剤
承認等
販売名
ツムラ麻黄湯エキス顆粒(医療用)
販売名コード
5200132D1035
承認・許可番号
承認番号
(61AM)3274
薬価基準収載年月
1986年10月
販売開始年月
1986年10月
貯法・使用期限等
貯法
しゃ光・気密容器
使用期限
容器、外箱に表示
組成
本品7.5g中、下記の割合の混合生薬の乾燥エキス1.75gを含有する。
日局キョウニン 5.0g
日局マオウ 5.0g
日局ケイヒ 4.0g
日局カンゾウ 1.5g
添加物
日局軽質無水ケイ酸、日局ステアリン酸マグネシウム、日局乳糖水和物
性状
剤形
顆粒剤
色
淡黄褐色
におい
特異なにおい
味
わずかに甘くて渋い
識別コード
ツムラ/27
一般的名称
麻黄湯(まおうとう)
効能又は効果
悪寒、発熱、頭痛、腰痛、自然に汗の出ないものの次の諸症:
感冒、インフルエンザ(初期のもの)、関節リウマチ、喘息、乳児の鼻閉塞、哺乳困難
用法及び用量
通常、成人1日7.5gを2〜3回に分割し、食前又は食間に経口投与する。なお、年齢、体重、症状により適宜増減する。
使用上の注意
慎重投与
(次の患者には慎重に投与すること)
1.
病後の衰弱期、著しく体力の衰えている患者[副作用があらわれやすくなり、その症状が増強されるおそれがある。]
2.
著しく胃腸の虚弱な患者[食欲不振、胃部不快感、悪心、嘔吐等があらわれることがある。]
3.
食欲不振、悪心、嘔吐のある患者[これらの症状が悪化するおそれがある。]
4.
発汗傾向の著しい患者[発汗過多、全身脱力感等があらわれることがある。]
5.
狭心症、心筋梗塞等の循環器系の障害のある患者、又はその既往歴のある患者
6.
重症高血圧症の患者
7.
高度の腎障害のある患者
8.
排尿障害のある患者
9.
甲状腺機能亢進症の患者
[5〜9:これらの疾患及び症状が悪化するおそれがある。]
重要な基本的注意
1.
本剤の使用にあたっては、患者の証(体質・症状)を考慮して投与すること。なお、経過を十分に観察し、症状・所見の改善が認められない場合には、継続投与を避けること。
2.
本剤にはカンゾウが含まれているので、血清カリウム値や血圧値等に十分留意し、異常が認められた場合には投与を中止すること。
3.
他の漢方製剤等を併用する場合は、含有生薬の重複に注意すること。
相互作用
併用注意
(併用に注意すること)
薬剤名等
(1)マオウ含有製剤
(2)エフェドリン類含有製剤
(3)モノアミン酸化酵素
(MAO)阻害剤
(4)甲状腺製剤
チロキシン
リオチロニン
(5)カテコールアミン製剤
アドレナリン
イソプレナリン
(6)キサンチン系製剤
テオフィリン
ジプロフィリン
臨床症状・措置方法
不眠、発汗過多、頻脈、動悸、全身脱力感、精神興奮等があらわれやすくなるので、減量するなど慎重に投与すること。
機序・危険因子
交感神経刺激作用が増強されることが考えられる。
薬剤名等
(1)カンゾウ含有製剤
(2)グリチルリチン酸及びその塩類を含有する製剤
臨床症状・措置方法
偽アルドステロン症があらわれやすくなる。また、低カリウム血症の結果として、ミオパチーがあらわれやすくなる。
(「重大な副作用」の項参照)
機序・危険因子
グリチルリチン酸は尿細管でのカリウム排泄促進作用があるため、血清カリウム値の低下が促進されることが考えられる。
副作用
本剤は使用成績調査等の副作用発現頻度が明確となる調査を実施していないため、発現頻度は不明である。
重大な副作用
1.
偽アルドステロン症
低カリウム血症、血圧上昇、ナトリウム・体液の貯留、浮腫、体重増加等の偽アルドステロン症があらわれることがあるので、観察(血清カリウム値の測定等)を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、カリウム剤の投与等の適切な処置を行うこと。
2.
ミオパチー
低カリウム血症の結果としてミオパチーがあらわれることがあるので、観察を十分に行い、脱力感、四肢痙攣・麻痺等の異常が認められた場合には投与を中止し、カリウム剤の投与等の適切な処置を行うこと。
その他の副作用
頻度不明
過敏症
注1)
発疹、発赤、
そう痒
等
自律神経系
不眠、発汗過多、頻脈、動悸、全身脱力感、精神興奮等
*肝臓
肝機能異常(AST(GOT)、ALT(GPT)等の上昇)
消化器
食欲不振、胃部不快感、悪心、嘔吐等
泌尿器
排尿障害等
注1)このような症状があらわれた場合には投与を中止すること。
高齢者への投与
一般に高齢者では生理機能が低下しているので減量するなど注意すること。
妊婦、産婦、授乳婦等への投与
妊娠中の投与に関する安全性は確立していないので、妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。
小児等への投与
小児等に対する安全性は確立していない。[使用経験が少ない]
薬効薬理
1.
抗炎症作用
抗卵白アルブミンIgE血清受動感作ラットに経口投与したところ、48時間PCA反応が抑制された
1)
。
2.
作用機序
本剤は、以下の作用により薬理効果を示すことが示唆されている。
発熱に対する作用
・ウサギ培養アストロサイトにおいて、ブラジキニンによるプロスタグランジンE
2
生成を、短時間処理では抑制し、長時間処理では増加させた
2)
。
・C6ラットグリオーマ細胞において、カルシウムイオノフォアA23187によるプロスタグランジンE
2
遊離を抑制した(
in vitro
)
3)
。
包装
**500g、2.5g×42包、2.5g×189包
主要文献及び文献請求先
主要文献
1)
Nyunt, A. K. et al. アレルギー. 1995,
44
(4), p.503.
2)
中畑則道・他. Pharma Medica. 1993,
11
(12), p.246.
3)
Nakahata, N. et al. 和漢医薬学雑誌. 1998,
15
(2), p.116.
文献請求先
株式会社ツムラ お客様相談窓口
東京都港区赤坂2-17-11 〒107-8521
TEL:0120-329970
FAX:03-5574-6610
製造販売業者等の氏名又は名称及び住所
製造販売元
株式会社ツムラ
東京都港区赤坂2-17-11