ペメトレキセド点滴静注用100mg「日医工G」/ ペメトレキセド点滴静注用500mg「日医工G」


作成又は改訂年月

* 2021年5月改訂 (第2版,承認条件削除による改訂)

2021年2月作成

日本標準商品分類番号

874229

薬効分類名

代謝拮抗性抗悪性腫瘍剤

承認等

販売名
ペメトレキセド点滴静注用100mg「日医工G」

販売名コード

4229401D2085

承認・許可番号

承認番号
22800AMX00524000
欧文商標名
Pemetrexed for I.V. Infusion

薬価収載

2021年12月

販売開始

2021年12月

使用期限等

貯 法

室温保存

使用期限

バイアル及び外装に表示の使用期限内に使用すること。

規制区分

劇薬、処方箋医薬品

(注意−医師等の処方箋により使用すること)

組成

有効成分:1バイアル中

ペメトレキセドナトリウムヘミペンタ水和物…131.1mg(ペメトレキセドとして108.5mg)

添加物

D-マンニトール…106.4mg
pH調節剤

性状

白色〜淡黄白色の凍結乾燥塊又は粉末

pH

6.6〜7.8

浸透圧比

約1(日局生理食塩液に対する比)***

*  本品1バイアルを日局生理食塩液(4.2mL)に溶かした液

***本品1バイアルを日局生理食塩液(100mL)に溶かした液

販売名
ペメトレキセド点滴静注用500mg「日医工G」

販売名コード

4229401D1089

承認・許可番号

承認番号
22800AMX00525000
欧文商標名
Pemetrexed for I.V. Infusion

薬価収載

2021年12月

販売開始

2021年12月

使用期限等

貯 法

室温保存

使用期限

バイアル及び外装に表示の使用期限内に使用すること。

規制区分

劇薬、処方箋医薬品

(注意−医師等の処方箋により使用すること)

組成

有効成分:1バイアル中

ペメトレキセドナトリウムヘミペンタ水和物…616.2mg(ペメトレキセドとして510mg)

添加物

D-マンニトール…500mg
pH調節剤

性状

白色〜淡黄白色の凍結乾燥塊又は粉末

pH

6.6〜7.8**

浸透圧比

約1(日局生理食塩液に対する比)***

** 本品1バイアルを日局生理食塩液(20mL)に溶かした液

***本品1バイアルを日局生理食塩液(100mL)に溶かした液

一般的名称

注射用ペメトレキセドナトリウム水和物

警告

1.
本剤を含むがん化学療法に際しては、緊急時に十分対応できる医療施設において、がん化学療法に十分な知識・経験を持つ医師のもとで、本剤の投与が適切と判断される症例についてのみ投与すること。適応患者の選択にあたっては、各併用薬剤の添付文書を参照して十分注意すること。また、治療開始に先立ち、患者又はその家族に有効性及び危険性を十分説明し、同意を得てから投与すること。

2.
本剤による重篤な副作用の発現を軽減するため、必ず葉酸及びビタミンB12の投与のもとに本剤を投与すること。(〈用法・用量に関連する使用上の注意〉の項参照)

3.
重度の腎機能障害患者で、ペメトレキセド製剤に起因したと考えられる死亡が報告されているので、重度の腎機能障害患者には本剤を投与しないことが望ましい。(「慎重投与」の項参照)

4.
多量の胸水又は腹水が認められる患者では、体腔液の排出を検討すること。[他の葉酸代謝拮抗剤で、胸水又は腹水等の体腔液の貯留が認められる患者に投与した場合、副作用の増強が報告されている。]

5.
本剤の投与により、間質性肺炎があらわれることがあるので、本剤の投与に際しては、胸部X線検査等を行うなど観察を十分に行い、間質性肺炎が疑われた場合には、投与を中止し、適切な処置を行うこと。(「重要な基本的注意」の項参照)

禁忌

(次の患者には投与しないこと)

1.
本剤の成分に対し重篤な過敏症の既往歴のある患者

2.
高度な骨髄抑制のある患者[骨髄抑制が増悪し、致命的となることがある。]

3.
妊婦又は妊娠している可能性のある婦人[動物実験(マウス)で催奇形作用が報告されている。]

効能・効果

悪性胸膜中皮腫、切除不能な進行・再発の非小細胞肺癌

〈効能・効果に関連する使用上の注意〉

1.
術後補助化学療法における本剤の有効性及び安全性は確立していない。

2.
悪性胸膜中皮腫においては、がん化学療法既治療例における本剤の有効性及び安全性は確立していない。

3.
切除不能な進行・再発の非小細胞肺癌においては、扁平上皮癌等の組織型ごとの結果及び化学療法既治療例での結果を熟知し、本剤の有効性及び安全性を十分に理解した上で、患者の選択を行うこと。(【臨床成績】の項参照)

用法・用量

1. 悪性胸膜中皮腫
シスプラチンとの併用において、通常、成人にはペメトレキセドとして、1日1回500mg/m2(体表面積)を10分間かけて点滴静注し、少なくとも20日間休薬する。これを1コースとし、投与を繰り返す。なお、患者の状態により適宜減量する。

2. 切除不能な進行・再発の非小細胞肺癌
通常、成人にはペメトレキセドとして、1日1回500mg/m2(体表面積)を10分間かけて点滴静注し、少なくとも20日間休薬する。これを1コースとし、投与を繰り返す。なお、患者の状態により適宜減量する。

〈用法・用量に関連する使用上の注意〉

1.
本剤による重篤な副作用の発現を軽減するため、以下のように葉酸及びビタミンB12を投与すること。

(1)
葉酸:本剤初回投与の7日以上前から葉酸として1日1回0.5mgを連日経口投与する。なお、本剤の投与を中止又は終了する場合には、本剤最終投与日から22日目まで可能な限り葉酸を投与する。

(2)
ビタミンB12:本剤初回投与の少なくとも7日前に、ビタミンB12として1回1mgを筋肉内投与する。その後、本剤投与期間中及び投与中止後22日目まで9週ごと(3コースごと)に1回投与する。

2.
悪性胸膜中皮腫に対して、シスプラチン以外の抗悪性腫瘍剤との併用における有効性及び安全性は確立していない。なお、シスプラチンは本剤投与30分後に75mg/m2(体表面積)を投与し、投与に際しては、シスプラチンの添付文書に従い腎毒性軽減のための処置等を行うこと。

3.
悪性胸膜中皮腫に対して、本剤を単剤で使用した場合の有効性及び安全性は確立していない。

4.
欧米のペメトレキセド製剤の添付文書中には、次表の減量基準の記載がある。
減量に関する推奨事項−次回のコース開始時の用量調節は、前回の投与コースでの最低血球数又は最大非血液毒性に基づき決定すること。回復に十分な時間をかけるために投与を延期してもよい。回復時には、表1、2、3のガイドラインに従い再投与を行うこと。これらは本剤を単剤又はシスプラチンとの併用で使用する際いずれにも適用する。

表1)本剤(単剤又は併用)及びシスプラチンの用量調節−血液毒性
最低好中球数<500/mm3及び最低血小板数≧50,000/mm3
本剤及びシスプラチンの用量(mg/m2):前回の用量の75%

最低好中球数に関わらず最低血小板数<50,000/mm3
本剤及びシスプラチンの用量(mg/m2):前回の用量の75%

最低好中球数に関わらず出血を伴う最低血小板数<50,000/mm3
本剤及びシスプラチンの用量(mg/m2):前回の用量の50%

患者にグレード3以上の非血液毒性が発現した場合には、投与開始前の値以下に回復するまで本剤の投与を控えること。投与再開は表2のガイドラインに従うこと。

表2)本剤(単剤又は併用)及びシスプラチンの用量調節−非血液毒性注1)、注2)
粘膜炎を除くグレード3又は4の毒性
本剤の用量(mg/m2):前回の用量の75%
シスプラチンの用量(mg/m2):前回の用量の75%

入院を要する下痢(グレードは問わない)又はグレード3若しくは4の下痢
本剤の用量(mg/m2):前回の用量の75%
シスプラチンの用量(mg/m2):前回の用量の75%

グレード3又は4の粘膜炎
本剤の用量(mg/m2):前回の用量の50%
シスプラチンの用量(mg/m2):前回の用量の100%

注1)米国国立癌研究所共通毒性規準(CTC)

注2)神経毒性を除く

神経毒性の発現時に推奨される本剤とシスプラチンの用量調節を表3に示す。グレード3又は4の神経毒性が認められた場合には投与を中止すること。

表3)本剤(単剤又は併用)及びシスプラチンの用量調節−神経毒性
CTCグレード:0〜1
本剤の用量(mg/m2):前回の用量の100%
シスプラチンの用量(mg/m2):前回の用量の100%

CTCグレード:2
本剤の用量(mg/m2):前回の用量の100%
シスプラチンの用量(mg/m2):前回の用量の50%

2回の減量後にグレード3若しくは4の血液毒性あるいは非血液毒性が認められた場合又はグレード3若しくは4の神経毒性が観察された場合は直ちに本剤の投与を中止すること。

(注射液の調製法)
本剤1バイアルに日局生理食塩液を、ペメトレキセド点滴静注用100mg「日医工G」の場合4.2mL、ペメトレキセド点滴静注用500mg「日医工G」の場合20mLを注入して十分に溶解する。溶解後のペメトレキセド濃度は25mg/mL(実測値)である。投与量に応じて必要量の溶解液を抜き取り、日局生理食塩液に混和して100mLとして用いる。

使用上の注意

慎重投与

(次の患者には慎重に投与すること)

1.
骨髄抑制のある患者(「重要な基本的注意」の項参照)

2.
間質性肺炎、肺線維症、又はこれらの疾患の既往歴のある患者(「重要な基本的注意」の項参照)

3.
胸水又は腹水が認められる患者(「重要な基本的注意」の項参照)

4.
腎障害のある患者[本剤は主として腎より排泄される。腎障害の程度に応じて本剤の血中濃度の増加が認められている。クレアチニン・クリアランスが45mL/min未満の患者については十分なデータがない。]

5.
肝障害のある患者[安全性についての十分なデータがない。]

6.
高齢者(「高齢者への投与」の項参照)

重要な基本的注意

1.
発疹が高頻度に起こるので、発疹の発現及び重症化を軽減するため、副腎皮質ホルモン剤の併用投与を考慮すること。(【臨床成績】の項参照)

2.
骨髄抑制等の重篤な副作用が起こることがあるので、投与に際しては臨床症状を十分に観察し、頻回に臨床検査(血液学的検査、肝機能検査、腎機能検査等)を行い、異常が認められた場合には、減量、休薬等の適切な処置を行うこと。また、本剤の投与にあたっては、G-CSF製剤の適切な使用に関しても考慮すること。

3.
間質性肺炎等の重篤な肺毒性が起こることがあるので、本剤の投与にあたっては、臨床症状(呼吸状態、咳及び発熱等の有無)を十分に観察し、定期的に胸部X線検査を行うこと。また、必要に応じて胸部CT検査、動脈血酸素分圧(PaO2)、肺胞気動脈血酸素分圧較差(A-aDO2)、肺拡散能力(DLco)などの検査を行い、異常が認められた場合には、減量、休薬等の適切な処置を行うこと。間質性肺炎等の肺毒性の発症あるいは急性増悪が疑われた場合には、直ちに本剤による治療を中止し、ステロイド治療等の適切な処置を行うこと。

4.
胸水、腹水等体腔液のペメトレキセド製剤投与への影響は不明であるが、他の葉酸代謝拮抗剤で副作用の増強が報告されているので、多量の体腔液が認められる患者では、本剤投与前に体腔液の排出を検討すること。

5.
重度の腎機能障害患者で、ペメトレキセド製剤に起因したと考えられる死亡が報告されているので、本剤投与前に患者の腎機能を確認すること。

6.
動物実験で催奇形性(マウス)及び雄性生殖器に対する影響(マウス:精子形成能の低下あるいは精細管変性、イヌ:精細管上皮の変性あるいは壊死)が報告されているので、生殖可能な年齢の患者に投与する必要がある場合には、性腺に対する影響を考慮すること。

相互作用

併用注意

(併用に注意すること)

1. 薬剤名等
非ステロイド性抗炎症剤
 イブプロフェン等

臨床症状・措置方法
本剤の血中濃度が増加し、副作用が増強するおそれがあるので、併用療法を行う場合には、頻回に臨床検査を行うなど患者の状態を十分に観察すること。

機序・危険因子
他の葉酸代謝拮抗剤で副作用の増強が知られており、本剤においてもクリアランスの低下が認められている。

2. 薬剤名等
腎毒性を有する薬剤又は腎排泄型薬剤
 プロベネシド
 ペニシリン等

臨床症状・措置方法
本剤の血中濃度が増加し、副作用が増強するおそれがあるので、併用療法を行う場合には、慎重に投与すること。

機序・危険因子
他の葉酸代謝拮抗剤で腎排泄を競合的に阻害することが知られており、本剤のクリアランスを遅延させるおそれがある。

3. 薬剤名等
抗悪性腫瘍剤

臨床症状・措置方法
骨髄機能抑制等の副作用が増強するおそれがあるので、併用療法を行う場合には、患者の状態を十分に観察すること。

機序・危険因子
ともに骨髄機能抑制作用を有する。

副作用

本剤は使用成績調査等の副作用発現頻度が明確となる調査を実施していない。

重大な副作用(頻度不明)

1. 骨髄抑制
白血球減少、好中球減少、ヘモグロビン減少、リンパ球減少、血小板減少、貧血、発熱性好中球減少、汎血球減少症があらわれることがあるので、末梢血液の観察を十分に行い、異常が認められた場合には、減量、休薬等適切な処置を行うこと。

2. 感染症
敗血症、肺炎等の重篤な感染症があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。

3. 間質性肺炎
間質性肺炎があらわれることがあるので、胸部X線検査等を行うなど観察を十分に行い、異常が認められた場合には、投与を中止し、適切な処置を行うこと。

4. ショック、アナフィラキシー
ショック、アナフィラキシーがあらわれることがあるので、観察を十分に行い、呼吸困難、喘鳴、血圧低下、発疹、発赤、そう痒感等の異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。

5. 重度の下痢
重度の下痢があらわれることがあるので、患者の状態を十分に観察し、異常が認められた場合には、減量、休薬等適切な処置を行うこと。

6. 脱水
脱水があらわれることがあるので、患者の状態を十分に観察し、異常が認められた場合には、減量、休薬、補液、電解質投与等適切な処置を行うこと。

7. 腎不全
クレアチニン上昇、腎不全、クレアチニン・クリアランス低下があらわれることがあるので、頻回に臨床検査を行うなど、患者の状態を十分に観察し、異常が認められた場合には、減量、休薬等適切な処置を行うこと。

8. 中毒性表皮壊死融解症(Toxic Epidermal Necrolysis:TEN)、皮膚粘膜眼症候群(Stevens-Johnson症候群)
中毒性表皮壊死融解症、皮膚粘膜眼症候群等の重篤な皮膚障害があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。

その他の副作用

次のような副作用が認められた場合には、臨床所見等の重篤度に応じ、減量、投与中止等の適切な処置を行うこと。

1. 内分泌系
頻度不明 
血糖値上昇、尿糖陽性

2. 精神神経系
頻度不明 
頭痛、めまい、感覚神経障害注1)、味覚異常、感覚鈍麻、不眠症、傾眠、運動神経障害注1)

3. 眼
頻度不明 
眼脂、流涙増加、眼球乾燥、結膜炎

4. 循環器
頻度不明 
血圧上昇、心嚢液貯留、動悸、不整脈注1)

5. 血管障害
頻度不明 
ほてり、潮紅

6. 呼吸器
頻度不明 
しゃっくり、咳嗽、咽喉頭疼痛、鼻漏、呼吸困難、胸水、低酸素症

7. 消化器
頻度不明 
食欲不振、悪心、嘔吐、便秘、下痢、口内炎・咽頭粘膜炎注1)、消化不良注1)、口唇炎、胃部不快感、腹痛、胃炎、食道炎注1)、大腸炎注2)

8. 肝臓
頻度不明 
AST(GOT)上昇、ALT(GPT)上昇、血中LDH上昇、血中Al-P上昇、ビリルビン上昇、γ-GTP上昇、尿中ウロビリン陽性

9. 皮膚
頻度不明 
発疹、そう痒症、色素沈着、脱毛症、多形紅斑注1)、蕁麻疹注1)

10. 腎臓
頻度不明 
アルブミン低下、電解質異常、尿潜血陽性、蛋白尿、総蛋白減少、BUN上昇、総蛋白増加

11. その他
頻度不明 
倦怠感、発熱、CRP上昇、疲労、体重減少、熱感、白血球増多、好中球増多、血小板増多、浮腫、関節痛、感冒様症状、顔面浮腫、眼瞼浮腫、悪寒、鼻出血、肺炎、単球増多、胸痛、アレルギー反応/過敏症注1)、放射線照射リコール反応注2)、溶血性貧血注2)

注1)ペメトレキセド製剤の外国臨床試験で認められた事象

注2)ペメトレキセド製剤の外国での市販後の報告による

高齢者への投与

一般に高齢者では生理機能が低下していることが多いため、患者の状態を観察しながら慎重に投与すること。

妊婦、産婦、授乳婦等への投与

1.
妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には投与しないこと。[動物実験(マウス)で催奇形作用が報告されている。]

2.
授乳婦に投与する場合には、授乳を中止させること。[乳汁中への移行については不明である。]

小児等への投与

小児等に対する安全性は確立されていない(使用経験がない)。

過量投与

1.
徴候・症状:過量投与時に報告されている主な症状は、骨髄抑制(好中球減少、血小板減少、貧血)、粘膜炎及び発疹である。また、感染及び下痢があらわれることがある。

2.
処置:過量投与となった場合には、症状に応じた支持療法を行う他、ホリナートカルシウムによる処置を検討すること。

適用上の注意

1. 調製時:

(1)
本剤は細胞毒性を有するため、調製時には手袋を着用することが望ましい。皮膚に薬液が付着した場合は直ちに石けんでよく洗浄し、粘膜に付着した場合は直ちに多量の流水でよく洗い流すこと。

(2)
本剤の溶解及び希釈には日局生理食塩液のみを使用すること。カルシウムを含有する溶液との混合により濁り又は沈殿が確認されているので、乳酸リンゲル液及びリンゲル液等との配合を避けること。また、他剤との混注を行わないこと。

(3)
溶解後は速やかに投与すること。保存する場合は冷蔵(2〜8℃)にて保存し、24時間以内に使用すること。溶解した残液は使用しないこと。

2. 投与時:
必ず点滴静脈内投与とし、皮下、筋肉内には投与しないこと。

その他の注意

遺伝毒性試験のうち、マウス小核試験において、陽性の結果が報告されている。

臨床成績

(アリムタ注射用100mg/500mgの添付文書による)

1. 国内臨床試験
非小細胞肺癌患者(化学療法既治療)を対象に国内で実施した第II相試験において、本剤を投与された症例の奏効率は18.5%(108例中PR20例)であった。

2. 外国臨床試験

(1)
非小細胞肺癌患者(化学療法未治療)を対象に米国ほか26ヵ国で実施された第III相試験における、本剤及びシスプラチン併用投与群とゲムシタビン及びシスプラチン併用投与群の成績は、表1及び図のとおりであった。なお、本試験は非劣性を検証することを主要目的として実施した。

図1)外国第III相試験における非小細胞肺癌患者(化学療法未治療)に対する生存率の推移
AC群:本剤及びシスプラチン併用投与群
GC群:ゲムシタビン及びシスプラチン併用投与群

本試験における組織型別の部分集団解析の結果を以下の表2及び図に示す。

図2)外国第III相試験における非小細胞肺癌患者(化学療法未治療)に対する組織型別生存率の推移
AC群:本剤及びシスプラチン併用投与群
GC群:ゲムシタビン及びシスプラチン併用投与群

(2)
非小細胞肺癌患者(化学療法既治療)を対象に米国ほか23ヵ国で実施された第III相試験における、本剤投与群及びドセタキセル投与群注1)の成績は、表3及び図のとおりであった。なお、本試験は非劣性を検証することを主要目的として実施した。

図3)外国第III相試験における非小細胞肺癌患者(化学療法既治療)に対する生存率の推移
A群:本剤投与群
D群:ドセタキセル投与群

本試験における組織型別の部分集団解析の結果を以下の表4及び図に示す。

図4)外国第III相試験における非小細胞肺癌患者(化学療法既治療)に対する組織型別生存率の推移
A群:本剤投与群
D群:ドセタキセル投与群

なお、発疹の発現及び重症化を軽減するため、外国臨床試験では、本剤投与の前日から投与の翌日までの3日間、デキサメタゾンを1回4mg、1日2回経口投与した。また、国内臨床試験では、発疹が発現した症例に限り、次回の本剤投与時から外国臨床試験の用法・用量を参考にデキサメタゾン等の副腎皮質ホルモン剤の投与を可能とした。

表1)外国第III相試験における非小細胞肺癌患者(化学療法未治療)に対する効果

  本剤及びシスプラチン併用投与群注1) ゲムシタビン及びシスプラチン併用投与群注2) 
N注3) 862 863 
生存期間中央値(月)
(95%信頼区間) 
10.3
(9.8〜11.2) 
10.3
(9.6〜10.9) 
ハザード比
(95%信頼区間) 
0.94(0.84-1.05)注4)
p値<0.0001注5) 
0.94(0.84-1.05)注4)
p値<0.0001注5) 

注1)本剤及びシスプラチン併用投与群:21日を1コースとして第1日目に、本剤500mg/m2及びシスプラチン75mg/m2を投与
注2)ゲムシタビン及びシスプラチン併用投与群:21日を1コースとして第1日目、8日目に、ゲムシタビン1250mg/m2及び第1日目にシスプラチン75mg/m2を投与
注3)すべての無作為割付された症例
注4)共変量としてECOG PS、性、病期、病理学的診断方法を用い調整したハザード比
注5)ワルド検定(非劣性に関する検定)


表2)外国第III相試験における非小細胞肺癌患者(化学療法未治療)に対する組織型別の効果

組織型別部分集団 生存期間中央値(月)
(95%信頼区間) 
生存期間中央値(月)
(95%信頼区間) 
生存期間中央値(月)
(95%信頼区間) 
生存期間中央値(月)
(95%信頼区間) 
ハザード比注1,2)
(95%信頼区間) 
組織型別部分集団 本剤及びシスプラチン併用投与群 本剤及びシスプラチン併用投与群 ゲムシタビン及びシスプラチン併用投与群 ゲムシタビン及びシスプラチン併用投与群 ハザード比注1,2)
(95%信頼区間) 
扁平上皮癌
(N=473) 
9.4
(8.4-10.2) 
N=244 10.8
(9.5-12.1) 
N=229 1.23
(1.00-1.51) 
腺癌
(N=847) 
12.6
(10.7-13.6) 
N=436 10.9
(10.2-11.9) 
N=411 0.84
(0.71-0.99) 
大細胞癌
(N=153) 
10.4
(8.6-14.1) 
N=76 6.7
(5.5-9.0) 
N=77 0.67
(0.48-0.96) 
その他注3)
(N=252) 
8.6
(6.8-10.2) 
N=106 9.2
(8.1-10.6) 
N=146 1.08
(0.81-1.45) 

注1)ハザード比が1を下回る場合は本剤及びシスプラチン群がゲムシタビン及びシスプラチン群に比較して生存期間が長いことを示す
注2)共変量としてECOG PS、性、病期、病理学的診断方法を用い調整したハザード比
注3)その他は、一次診断が扁平上皮癌、腺癌及び大細胞癌のいずれに分類されるのか明らかでなかった症例等を含む


表3)外国第III相試験における非小細胞肺癌患者(化学療法既治療)に対する効果

  本剤投与群 ドセタキセル投与群注1) 
N注2) 283 288 
生存期間中央値(月)
(95%信頼区間) 
8.3
(7.0〜9.4) 
7.9
(6.3〜9.2) 
ハザード比
(95%信頼区間) 
0.99(0.82-1.20)
p値=0.251注3) 
0.99(0.82-1.20)
p値=0.251注3) 

注1)ドセタキセル投与群:21日を1コースとして第1日目に、ドセタキセル75mg/m2を投与
注2)すべての無作為割付された症例
注3)ワルド検定(非劣性に関する検定)


表4)外国第III相試験における非小細胞肺癌患者(化学療法既治療)に対する組織型別の効果

組織型別部分集団 生存期間中央値(月)
(95%信頼区間) 
生存期間中央値(月)
(95%信頼区間) 
生存期間中央値(月)
(95%信頼区間) 
生存期間中央値(月)
(95%信頼区間) 
ハザード比注1,2)
(95%信頼区間) 
組織型別部分集団 本剤投与群 本剤投与群 ドセタキセル群 ドセタキセル群 ハザード比注1,2)
(95%信頼区間) 
扁平上皮癌
(N=172) 
6.2
(4.9-8.0) 
N=78 7.4
(5.6-9.5) 
N=94 1.56
(1.08-2.26) 
腺癌
(N=301) 
9.0
(7.6-9.6) 
N=158 9.2
(7.5-11.3) 
N=143 0.92
(0.69-1.22) 
大細胞癌
(N=47) 
12.8
(5.8-14.0) 
N=18 4.5
(2.3-9.1) 
N=29 0.27
(0.11-0.63) 
その他注3)
(N=51) 
9.4
(6.0-10.1) 
N=29 7.9
(4.0-8.9) 
N=22 0.57
(0.27-1.20) 

注1)ハザード比が1を下回る場合は本剤投与群がドセタキセル群に比較して生存期間が長いことを示す
注2)共変量としてECOG PS、前化学療法からの期間、性、病期を用い調整したハザード比
注3)その他は、一次診断が扁平上皮癌、腺癌及び大細胞癌のいずれに分類されるのか明らかでなかった症例等を含む


薬効薬理

複数の葉酸代謝酵素を同時に阻害することによりDNA合成を阻害して抗腫瘍効果を発揮する。1)

有効成分に関する理化学的知見

一般名
ペメトレキセドナトリウムヘミペンタ水和物(Pemetrexed Sodium Hemipentahydrate)

化学名
Disodium N-{4-[2-(2-amino-4-oxo-4,7-dihydro-1H-pyrrolo[2,3-d]pyrimidin-5-yl)ethyl]benzoyl}-L-glutamate hemipentahydrate

分子式
C20H19N5Na2O6・21/2H2O

分子量
516.41

性 状
白色の粉末である。水に溶けやすく、メタノールにやや溶けにくく、エタノール(99.5)又は1-メチル-2-ピロリドンにほとんど溶けない。

構造式

取扱い上の注意

安定性試験結果の概要2)
加速試験(40℃、相対湿度75%、6ヵ月)の結果、ペメトレキセド点滴静注用100mg「日医工G」及びペメトレキセド点滴静注用500mg「日医工G」は通常の市場流通下において3年間安定であることが推測された。

包装

●ペメトレキセド点滴静注用100mg「日医工G」
1バイアル

●ペメトレキセド点滴静注用500mg「日医工G」
1バイアル

主要文献

1)
高久史麿 他監修:治療薬マニュアル2016,医学書院,2016

2)
日医工岐阜工場(株)社内資料(安定性試験)

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