タウリン散98%「大正」


作成又は改訂年月

** 2019年4月改訂 第7版、販売会社変更に伴う改訂

* 2019年2月改訂 効能・効果追加に伴う改訂

日本標準商品分類番号

873919
872119
*871190

日本標準商品分類番号等

再評価結果公表年月(最新)
1984年9月

効能又は効果追加承認年月(最新)
*2019年2月

薬効分類名

*肝・循環機能改善剤 MELAS脳卒中様発作抑制剤

承認等

販売名
タウリン散98%「大正」

販売名コード

3919006B1034

承認・許可番号

承認番号
21900AMX00674000
商標名
Taurine powder98% "Taisho"

薬価基準収載年月

2007年6月

販売開始年月

1987年12月

貯法・使用期限等

貯法

密閉容器・室温保存

使用期限

外箱及び袋に表示

組成

成分・含量

1.02g中 日局タウリン 1g含有

添加物

軽質無水ケイ酸
タルク

性状

識別コード

T317(分包)

性状

白色の粉末でにおい及び味はない

一般的名称

タウリン製剤

効能又は効果

効能又は効果/用法及び用量

○高ビリルビン血症(閉塞性黄疸を除く)における肝機能の改善
○うっ血性心不全
*○ミトコンドリア脳筋症・乳酸アシドーシス・脳卒中様発作(MELAS)症候群における脳卒中様発作の抑制

効能又は効果に関連する使用上の注意

*MELAS症候群における脳卒中様発作の抑制においては、臨床試験に組み入れられた患者のミトコンドリア遺伝子の変異型について、【臨床成績】の項の内容を熟知し、本剤の有効性及び安全性を十分に理解した上で、適応患者の選択を行うこと。

効能又は効果毎の用法及び用量

*○高ビリルビン血症(閉塞性黄疸を除く)における肝機能の改善、うっ血性心不全

タウリンとして、成人1回1gを1日3回食後に経口投与する。なお、うっ血性心不全に用いる場合、本剤は強心利尿剤で十分な効果が認められないときに、それと併用すること。

*○ミトコンドリア脳筋症・乳酸アシドーシス・脳卒中様発作(MELAS)症候群における脳卒中様発作の抑制

タウリンとして、下表の1回量を1日3回食後に経口投与する。

体 重 1回量 
15kg未満 1g 
15kg以上25kg未満 2g 
25kg以上40kg未満 3g 
40kg以上 4g 

使用上の注意

慎重投与

(次の患者には慎重に投与すること)

*〈MELAS症候群における脳卒中様発作の抑制〉

腎機能障害のある患者[血中濃度が上昇するおそれがある。]

副作用

副作用等発現状況の概要

*〈高ビリルビン血症(閉塞性黄疸を除く)における肝機能の改善、うっ血性心不全〉
総症例1,064例中34例(3.2%)41件の副作用が認められた。その主なものは、悪心6件、下痢、腹部不快感、発疹が各5件であった。[再評価終了時]

1.*消化器
頻度不明注1) 
悪心、下痢、腹部不快感、便秘、軟便、食欲減退

2.*過敏症
頻度不明注1) 
発疹

3.*その他
頻度不明注1) 
脱力感

*注1)国内文献において報告されている副作用のため頻度不明

*〈MELAS症候群における脳卒中様発作の抑制〉
臨床試験において認められた副作用は、10例中6例13件であった。その主なものは、口内炎2件であった。[承認時]

1.*精神神経系
20%未満注2) 
不眠症

2.*消化器
20%以上注2) 
口内炎

3.*消化器
20%未満注2) 
便秘、下痢、胃食道逆流性疾患、裂孔ヘルニア、胃腸炎、食欲減退

4.*その他
20%未満注2) 
頻尿、四肢痛、γ-グルタミルトランスフェラーゼ増加、血中クレアチンホスホキナーゼ増加

*注2)MELAS症候群患者を対象とした国内臨床試験2試験での発現頻度に基づく

高齢者への投与

一般に高齢者では生理機能が低下しているので減量するなど注意すること。

小児等への投与

*〈MELAS症候群における脳卒中様発作の抑制〉

新生児、乳児、幼児及び13歳以下の小児における有効性及び安全性は確立していない(使用経験がない)。一般に新生児及び2歳未満の乳児においては体表面積あたりのGFRが低いことから排泄されずに血中濃度が上昇するおそれがある。

薬物動態

1.
*吸収1)

健常人に本剤2gを空腹時経口投与した場合、投与約1時間後で最高血中濃度84μg/mLに達し、7時間後には通常の生体内濃度にまで減少した。血中濃度半減期は約2時間であった。

2.
分布2)

(参考)動物による成績:
ラットへの経口投与による検討では、投与後3時間で投与量の約20%が肝臓に取り込まれ、腎臓には30分後に約7%が分布し以後急速に低下した。
一方、心臓、骨格筋では経日的に徐々に増加するが、脳・脊髄系にはほとんど取り込まれなかった。

3.
代謝・排泄3),4)

(参考)外国人による成績:
経口投与した場合、一部分イセチオン酸などへ代謝分解を受け、また一部は胆汁酸抱合体として胆汁中に排泄されるが、かなりの部分はそのままの形で尿中に排泄され、糞中には、投与量の2%以下が排泄されたのみであった。

臨床成績

〈高ビリルビン血症(閉塞性黄疸を除く)における肝機能の改善〉

血清ビリルビン5mg/dL以上の急性肝炎を対象とした二重盲検比較試験を行った結果、肝機能改善度は「改善」以上が75.4%(49/65例)、「軽度改善」以上が100%(65/65例)であり、AST(GOT)、ALT(GPT)の改善が認められた。5)

〈うっ血性心不全〉

二重盲検比較試験の結果、本剤の有用性が認められ、全般改善度において「中等度改善」以上が26.7%(12/45例)、「軽度改善」以上が73.3%(33/45例)であった。6)

*〈MELAS症候群における脳卒中様発作の抑制〉

MELAS症候群患者注)(10例)を対象に、本剤12g/日(体重40kg以上)、9g/日(体重25kg以上40kg未満)、6g/日(体重15kg以上25kg未満)又は3g/日(体重15kg未満)を52週間投与し、主要評価項目である投与開始9週以降52週までの44週間での脳卒中様発作回数が0回であった症例の割合は60%(6/10例)であった。また、変異型別の脳卒中様発作回数が0回であった症例の割合はA3243Gが55.6%(5/9例)、T3271Cが100%(1/1例)であった。
注)対象とされた変異型は、ミトコンドリアtRNALeu(UUR)遺伝子領域のA3243G、T3271C、G3244A、T3258C及びT3291C変異型であり、臨床試験に組み入れられた変異型はA3243G(9例)及びT3271C(1例)であった。7)

薬効薬理

1.
胆汁酸排泄促進作用8)

家兎に経口投与した場合、肝胆汁量及び総胆汁量は投与後3〜6時間で約2倍に増加し、また単位胆汁量中胆汁酸濃度、単位時間内胆汁酸排泄量は、ともに増加した。

2.
実験的肝障害に及ぼす影響9)

四塩化炭素及び黄リン投与による肝障害家兎に経口投与し、その肝機能の経過を観察したところ、Al-P、γ-グロブリン、BSP、血清コレステロール/血清コレステロールエステル比を改善させた。
また、病理組織学的検討では、肝の毒性障害を急速に改善し、肝細胞の再生を促進して組織像を改善させた。さらに慢性障害群においては間質の結合織増殖を抑制した。

3.
虚血、低酸素条件下における肝機能の恒常性維持10)

ラット灌流肝を用いた実験において、虚血や低酸素時にみられる肝ATPの低下を軽減することにより、胆汁分泌などの肝細胞機能維持に働いた。

4.
心筋に対する作用11)〜13)

ウサギ生体心臓において、心拍数には影響を与えず心拍出量を増加させた。また、摘出モルモット心室筋を用いた実験により低Ca2+状態では陽性変力作用を、また高Ca2+状態では陰性変力作用を示したことから、タウリンは細胞外液中のCa2+濃度に応じて二相性の作用を示しCa2+modulatorとしての役割を果たすと考えられた。

5.
心筋代謝改善作用・心筋保護作用14),15)

300beats/min駆動時の摘出ラット心臓においてATP産生を亢進させた。また、虚血モルモット心筋からの酵素流出を抑制し、虚血からの細胞保護作用を示した。

6.
実験的慢性心不全に対する効果16)

家兎を用いた大動脈弁閉鎖不全による慢性うっ血性心不全において死亡率の低下を示した。

7.
*MELASモデル培養細胞における作用17)

MELASモデル培養細胞において、酸素消費量、膜電位、酸化状態の改善が認められた。

有効成分に関する理化学的知見

一般名

タウリン(taurine)(JAN)

化学名

2-Aminoethanesulfonic acid

構造式

分子式

C2H7NO3S

分子量

125.15

性状

無色又は白色の結晶、若しくは白色の結晶性粉末でにおいはない。水にやや溶けやすく、エタノール(99.5)にほとんど溶けない。
本品の水溶液(2→40)のpHは4.1〜5.6である。

融点

311〜312℃

承認条件

*医薬品リスク管理計画を策定の上、適切に実施すること。

包装

1kg、1.02g×90包、1.02g×1200包

主要文献及び文献請求先

主要文献

1)
*社内資料(薬物動態・吸収に関する資料)

2)
岩田平太郎ほか:応用薬理, 16 (2), 179 (1978)

3)
Jacobsen, J. G. et al. : Nature, 214, 1247 (1967)

4)
Wainer, A. et al. : Proc. Soc. Exp. Biol. Med., 121, 212 (1966)

5)
伊藤 圓ほか:肝胆膵, 10 (5), 819 (1985)

6)
山村雄一ほか:医学のあゆみ, 147 (2), 141 (1988)

7)
*砂田芳秀.厚生労働科学研究費補助金 難治性疾患等実用化研究事業 ミトコンドリア脳筋症MELASの脳卒中様発作に対するタウリン療法の開発(H24-難治等(難)-一般-068)平成24〜26年度総合研究報告書,(2015)

8)
三宅 博ほか:福岡医学雑誌, 53, 695 (1962)

9)
松岡武恒:長崎医学会雑誌, 35, 352 (1960)

10)
中島年和ほか:含硫アミノ酸, 10 (2), 259 (1987)

11)
Awata, N. et al. : Cardiovascular Res., 21, 241 (1987)

12)
Franconi, F. et al. : Biochem. Pharmacol., 31 (20), 3181 (1982)

13)
Kramer, J. H. et al. : Am. J. Physiol., 240, H238 (1981)

14)
Schaffer, S. W. et al. : Sulfur Amino Acids : Biochemical and Clinical Aspects, Alan R. Liss, Inc., New York, 39 (1983)

15)
Franconi, F. et al. : Taurine : Biological Actions and Clinical Prespectives, Alan R. Liss, Inc., New York, 177 (1985)

16)
Azuma, J. et al. : Res. Commun. Chem. Pathol. Pharm., 45, 261 (1984)

17)
*Rikimaru, M. et al. : Intern. Med., 51 (24), 3351 (2012)

文献請求先

主要文献に記載の社内資料につきましても下記にご請求ください。

**大正製薬株式会社 メディカルインフォメーションセンター

**〒170-8633 東京都豊島区高田3-24-1

**電話 0120-591-818

製造販売業者等の氏名又は名称及び住所

製造販売
大正製薬株式会社

東京都豊島区高田3−24−1