Dドライ透析剤3.0S


作成又は改訂年月

※※2021年12月改訂(第9版)

※2017年8月改訂(第8版)

日本標準商品分類番号

87341

薬効分類名

人工腎臓透析用剤

承認等

販売名
Dドライ透析剤3.0S

販売名コード

3410527D2031

承認・許可番号

承認番号
22100AMX01572000
商標名
D DRY 3.0S

薬価基準収載年月

2009年9月

販売開始年月

2009年9月

貯法・使用期限等

貯法

室温保存

※有効期間

1年6箇月(使用期限を外箱に表示)

規制区分

処方箋医薬品注)

注)注意−医師等の処方箋により使用すること

組成

Dドライ透析剤3.0Sは、A剤及びB剤よりなる組合せ製剤であり、1瓶中A剤は2682.0g、B剤は661.6g入りで下記の成分を含む。

<A剤 1瓶(2682.0g)中>

塩化ナトリウム(NaCl)     1969.8g

塩化カリウム(KCl)        47.0g

塩化カルシウム水和物(CaCl2・2H2O)  69.5g

塩化マグネシウム(MgCl2・6H2O) 32.0g

無水酢酸ナトリウム(CH3COONa) 206.7g

氷酢酸(CH3COOH)        42.0g

ブドウ糖(C6H12O6)        315.0g

<B剤 1瓶(661.6g)中>

炭酸水素ナトリウム(NaHCO3)  661.6g

製剤の性状

A剤:白色〜微黄色の顆粒状及び結晶又は結晶性の粉末で酢酸臭がある。

B剤:白色の結晶又は結晶性の粉末である。

効能又は効果

慢性腎不全における透析型人工腎臓の灌流液として、以下の要因を持つものに用いる。

・重炭酸濃度の高い重炭酸型透析液では、過度のアルカローシスを起こすおそれのある場合

・無糖の透析液では、血糖値管理の困難な場合

・他の重炭酸型透析液では、高カリウム血症、高マグネシウム血症の改善が不十分な場合、あるいは高カルシウム血症を起こすおそれのある場合

用法及び用量

通常、A剤を水に溶かし9Lとする(A液)。別にB剤を水に溶かし、11.34Lとする(B液)。
このA液及びB液を、A液:B液:水=1:1.26:32.74の比率で希釈・調製する重炭酸型透析液供給装置を用いて血液透析を行う灌流液とする。
用量は透析時間により異なるが、通常、灌流液として150〜300Lを用いる。

<希釈・調製後の糖・電解質濃度(理論値)>

電解質濃度
Na 140.0mEq/L

K 2.0mEq/L

Ca++ 3.0mEq/L

Mg++ 1.0mEq/L

Cl 113.0mEq/L

HCO3 25.0mEq/L

CH3COO 10*mEq/L

ブドウ糖
C6H12O6 100mg/dL

*pH調整用氷酢酸のCH3COOを含む。

使用上の注意

慎重投与

(次の患者には慎重に投与すること)

1.
高度の肝障害又は重症糖尿病などによる酢酸代謝障害のある患者(酢酸による末梢血管拡張作用、心機能抑制作用により、血圧低下等の症状があらわれるおそれがある。)

2.
ジギタリス配糖体製剤投与中の患者(血清カリウム値低下によるジギタリス中毒発症のおそれがある。)

重要な基本的注意

本剤は、慢性腎不全に対する通常の血液透析に使用するが、次の事項を考慮して使用する。

(1)
※※本剤は炭酸水素ナトリウムを含む製剤(使用時HCO3:25.0mEq/L)であるので、重炭酸濃度の高い重炭酸型透析液では、過度のアルカローシスを起こすおそれのある場合に使用する。

(2)
本剤はブドウ糖を含む製剤(使用時:100mg/dL)であるので、ブドウ糖を含まない透析液では、透析中血糖値の急激な低下等、良好な血糖コントロールの困難な場合に使用する。

(3)
本剤は、カリウム、カルシウム、マグネシウム濃度の低い製剤であるので、次のような場合に使用する。

1)
カリウム、マグネシウム濃度の高い透析液では高カリウム血症、高マグネシウム血症の改善が不十分な場合

2)
活性型ビタミンD3製剤やリン吸着剤としてカルシウム製剤などの薬剤使用中で、カルシウム濃度の高い透析液では、高カルシウム血症を起こすおそれのある場合

副作用

副作用等発現状況の概要

本剤は、使用成績調査等の副作用発生頻度が明確となる調査を実施していない。
透析療法により起こすおそれのある下記の症状に対してそれぞれ適切な処置を行うこと。

(1) 循環器

1)
症状:血圧低下、ショック症状(循環血液量の急激な減少による。)
処置:透析を中止するか又は透析効率を下げ、輸液剤、昇圧剤の投与等を行う。

2)
症状:血圧上昇
※※処置:降圧剤の投与等を行う。

(2) カルシウム代謝異常

1)
症状:骨粗鬆症、骨軟化症、線維性骨炎などの骨合併症
処置:活性型ビタミンD3製剤の投与等を行う。

2)
症状:異所性石灰沈着症
処置:リン吸着剤の投与又は食事療法などにより血清リン濃度を正常範囲内に維持する等の処置を行う。

(3) 血糖

1)
症状:低血糖
処置:ブドウ糖注射液の投与、糖分の補給等を行う。

2)
症状:高血糖
処置:ブドウ糖を含まない透析液による透析等を行う。

(4) 体重・血圧

症状:体重増加、血圧上昇傾向(口渇感増強などによる水分摂取増加)
処置:除水量の調節により、体重のコントロールを行う。

(5) 不均衡症候群

症状:頭痛、悪心、嘔吐、筋痙攣、意識混濁、気分不快、倦怠等
処置:透析効率を下げる等の処置を行う。

高齢者への投与

使用にあたっては、他の患者と同様に本剤の特性に十分留意し、長期使用する場合には、骨代謝異常があらわれることがあるので、定期的に臨床検査(生化学検査、X線検査など)を行い、活性型ビタミンD3製剤投与などの適切な処置を行うこと。
また、アルミニウム骨症の患者は、骨塩量が低下することがあるので、骨塩量を定期的に測定し、低下する場合はカルシウム濃度の高い透析液を用いるなど、適切な処置を行うこと。

妊婦、産婦、授乳婦等への投与

妊娠中の使用に関する安全性は確立していないので、妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ使用すること。

小児等への投与

未熟児、新生児、乳児、幼児又は小児に対する安全性は確立していない(使用経験がない)。

適用上の注意

1. ※透析用水
透析用水の水質は、(一社)日本透析医学会が定める最新の透析液水質基準を参照すること。

2. 溶解希釈時

(1)
※溶解希釈時は、特に次の事項に注意すること。

1)
A剤(電解質・ブドウ糖)及びB剤(炭酸水素ナトリウム)は、各々1瓶単位で使用し、分割使用しないこと。

2)
A剤及びB剤は、各々単独では使用しないこと。

3)
A剤とB剤は、同時に混合して溶解しないこと。

4)
溶解したA剤とB剤は、濃厚溶液の状態で直接混合しないこと。

(2)
定められた希釈液として調製すること。

希釈・調製後の濃度が不正確な場合は、次のような症状を起こすことがあるので注意すること。

濃度が高すぎた場合:

頭痛、心悸亢進、血圧上昇、意識障害、急性代謝性アルカローシス、筋痙攣、呼吸抑制、悪心、嘔吐

濃度が低すぎた場合:

四肢のしびれ感、全身倦怠、胸内苦悶、急激な血圧低下、意識障害、悪心、嘔吐

特にB剤の希釈・調製後の濃度が高すぎた場合は、急性代謝性アルカローシスを起こし、テタニー、意識障害、精神障害、呼吸抑制、悪心、嘔吐などがあらわれることがある。

(3)
使用前に透析液の電解質濃度を測定し、それらが適正であることを確認すること。また、透析液のpHは透析用水等の影響で若干の変動があり得るので、使用前にpH7.2〜7.4の範囲にあることを確認すること。

(4)
残液は使用しないこと。

(5)
本剤は用時調製用の製剤であり、希釈調製後の透析液はすみやかに使用すること。

(6)
※透析液の浸透圧比が0.9〜1.0の範囲にあることを確認すること。浸透圧比は生理食塩液の浸透圧(286mOsm)に対する透析液の浸透圧測定値の比から求める。

3. 使用時

(1)
本剤は、注射又は腹膜灌流に用いないこと。

(2)
透析患者の血清浸透圧は、高窒素血症のため高値を示すのが普通であるから、血液側の陽圧によって、透析液浸透圧とのバランスを保つこと。

(3)
使用に際しては、体温程度に温めること。

(4)
透析液中の沈殿の有無を透析器前の透析液回路で確認し、沈殿を生じた透析液は使用しないこと。

(5)
本剤の使用に際しては、定期的に血液検査(電解質、酸塩基平衡、尿素窒素、クレアチニン、尿酸、血糖など)を行うこと。

薬効薬理

透析膜を介する拡散・ろ過現象を利用して、血中の代謝産物・毒性物質の除去、電解質・酸塩基平衡異常の是正、過剰水分の除去を目的とした透析療法に用いる透析液である。

包装

1セット(A剤・B剤)×4
  A剤(2682.0g)
  B剤(661.6g)

主要文献及び文献請求先

※文献請求先

日機装株式会社 メディカル事業本部

〒150-6022 東京都渋谷区恵比寿4丁目20番3号

TEL (03)3443-3751

FAX (03)3473-4965

※製造販売業者等の氏名又は名称及び住所

製造販売業者

日機装株式会社

石川県金沢市北陽台3−1