リマプロストアルファデクス錠5μg「サワイ」


作成又は改訂年月

**2021年2月改訂(第14版)

*2020年10月改訂

日本標準商品分類番号

87219

日本標準商品分類番号等

効能又は効果追加承認年月(最新)
2006年4月

薬効分類名

経口プロスタグランジンE1誘導体製剤

承認等

販売名
リマプロストアルファデクス錠5μg「サワイ」

販売名コード

3399003F1146

承認・許可番号

承認番号
22600AMX00589000
商標名
LIMAPROST ALFADEX

薬価基準収載年月

2014年12月

販売開始年月

2005年7月

貯法・使用期限等

貯法

室温保存(気密容器)
[「取扱い上の注意」の項参照]

使用期限

外箱に表示

規制区分

処方箋医薬品

注意−医師等の処方箋により使用すること

組成

リマプロストアルファデクス錠5μg「サワイ」は、1錠中に日局リマプロスト アルファデクスをリマプロストとして5μg含有する。
添加物として、カルメロース、軽質無水ケイ酸、α-シクロデキストリン、β-シクロデキストリン、ステアリン酸Mg、デキストリン、乳糖を含有する。

*組成及び性状の表

剤形 直径(mm) 重量(mg) 厚さ(mm) 性状 本体表示 外形 
素錠 6.5 約96 2.9 白色 リマプロスト 5 サワイ  

一般的名称

リマプロスト アルファデクス錠

禁忌

(次の患者には投与しないこと)

妊婦又は妊娠している可能性のある婦人(「妊婦、産婦、授乳婦等への投与」の項参照)

効能又は効果

1.
閉塞性血栓血管炎に伴う潰瘍、疼痛および冷感などの虚血性諸症状の改善

2.
後天性の腰部脊柱管狭窄症(SLR試験正常で、両側性の間欠跛行を呈する患者)に伴う自覚症状(下肢疼痛、下肢しびれ)および歩行能力の改善

用法及び用量

1. 閉塞性血栓血管炎に伴う潰瘍、疼痛および冷感などの虚血性諸症状の改善には
通常成人に、リマプロストとして1日30μgを3回に分けて経口投与する。

2. 後天性の腰部脊柱管狭窄症(SLR試験正常で、両側性の間欠跛行を呈する患者)に伴う自覚症状(下肢疼痛、下肢しびれ)および歩行能力の改善には
通常成人に、リマプロストとして1日15μgを3回に分けて経口投与する。

使用上の注意

慎重投与

(次の患者には慎重に投与すること)

1.
出血傾向のある患者〔出血を助長するおそれがある。〕

2.
抗血小板剤、血栓溶解剤、抗凝血剤を投与中の患者(「相互作用」の項参照)

重要な基本的注意

1.
腰部脊柱管狭窄症に対しては、症状の経過観察を行い、漫然と継続投与しないこと。

2.
腰部脊柱管狭窄症において、手術適応となるような重症例での有効性は確立していない。

相互作用

併用注意

(併用に注意すること)

薬剤名等 臨床症状・措置方法 機序・危険因子 
抗血小板剤
アスピリン
チクロピジン
シロスタゾール
血栓溶解剤
ウロキナーゼ
抗凝血剤
ヘパリン
ワルファリン 
これらの薬剤と併用することにより出血傾向の増強をきたすおそれがある。
観察を十分に行い、用量を調節するなど注意すること。 
本剤は血小板凝集能を抑制するため、類似の作用を持つ薬剤を併用することにより作用を増強することが考えられる。 

副作用

副作用等発現状況の概要

本剤は使用成績調査等の副作用発現頻度が明確となる調査を実施していない。

重大な副作用

(頻度不明) 

肝機能障害、黄疸:AST(GOT)、ALT(GPT)の著しい上昇等を伴う肝機能障害、黄疸があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど、適切な処置を行うこと。

その他の副作用

 頻度不明 
過敏症注1) 発疹、そう痒感等
蕁麻疹、光線過敏症 
出血傾向注2) 出血 
血液 貧血、血小板減少 
消化器 下痢、悪心、腹部不快感、腹痛、食欲不振、胸やけ、嘔吐、腹部膨満感、口渇、口内炎、舌しびれ 
肝臓 AST(GOT)・ALT(GPT)の上昇等の肝機能異常 
循環器 心悸亢進、頻脈、低血圧、四肢のチアノーゼ、血圧上昇 
精神神経系 頭痛、めまい、しびれ感、眠気、不眠 
その他 潮紅、ほてり、全身倦怠感、胸痛、胸部不快感、四肢痛、浮腫、乳腺腫脹、身ぶるい、下肢多毛、味覚異常 

注1)発現した場合には、投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

注2)観察を十分に行い、異常が認められた場合には、投与を中止すること。

妊婦、産婦、授乳婦等への投与

妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には投与しないこと。〔動物実験(妊娠サル、妊娠ラット静脈内投与)で子宮収縮作用が報告されており、またヒトにおける妊娠中の投与に関する安全性は確立していない。〕

小児等への投与

低出生体重児、新生児、乳児、幼児又は小児に対する安全性は確立していない(使用経験がない)。

過量投与

健康成人に大量投与(30〜40μg/回)したとき一過性の血圧下降を認めたとの報告がある。

適用上の注意

薬剤交付時:PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること。(PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔をおこして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することが報告されている)

薬物動態

生物学的同等性試験
○処方変更後製剤と処方変更前製剤の生物学的同等性試験
リマプロストアルファデクス錠5μg「サワイ」について、「経口固形製剤の処方変更の生物学的同等性試験ガイドライン」に従い、変更後製剤と変更前製剤を健康成人男子にそれぞれ1錠(リマプロストとして5μg)空腹時単回経口投与(クロスオーバー法)し、血漿中リマプロスト濃度を測定した。得られた薬物動態パラメータ(AUC、Cmax)について90%信頼区間法にて統計解析を行った結果、log(0.80)〜log(1.25)の範囲内であり、両剤の生物学的同等性が確認された。1)

○処方変更前製剤と標準製剤の生物学的同等性試験[参考]
リマプロストアルファデクス錠5μg「サワイ」〔変更前製剤〕と標準製剤を健康成人男子にそれぞれ1錠(リマプロストとして5μg)空腹時単回経口投与(クロスオーバー法)し、血漿中リマプロスト濃度を測定した。得られた薬物動態パラメータ(AUC、Cmax)について統計解析を行った結果、AUCは対数値の平均値の差の90%信頼区間がlog(0.80)〜log(1.25)の範囲内であり、また、Cmaxは対数値の平均値の差がlog(0.90)〜log(1.11)の範囲内であり、かつ、溶出試験で溶出挙動が類似していることから、両剤の生物学的同等性が確認された。2)

血漿中濃度ならびにAUC、Cmax等のパラメータは、被験者の選択、体液の採取回数・時間等の試験条件によって異なる可能性がある。

各製剤1錠投与時の薬物動態パラメータ

  Cmax(pg/mL) Tmax(hr) T1/2(hr) AUC0-1.5hr(pg・hr/mL) 
リマプロストアルファデクス錠5μg「サワイ」〔変更後製剤〕 2.07±1.54 0.6±0.3 0.4±0.2 1.29±0.71 
リマプロストアルファデクス錠5μg「サワイ」〔変更前製剤〕 1.93±1.25 0.5±0.2 0.5±0.7 1.28±0.58 

(Mean±S.D.)


各製剤1錠投与時の薬物動態パラメータ

  Cmax(pg/mL) Tmax(hr) T1/2(hr) AUC0-1.5hr(pg・hr/mL) 
リマプロストアルファデクス錠5μg「サワイ」〔変更前製剤〕 1.85±0.94 0.4±0.1 0.4±0.2 1.09±0.40 
標準製剤(錠剤、5μg) 1.78±1.03 0.4±0.2 0.4±0.2 1.08±0.49 

(Mean±S.D.)


薬効薬理

リマプロスト アルファデクスは、リマプロストのα-シクロデキストリン包接化合物である。リマプロストは、プロスタグランジンE1(PGE1)誘導体で、血管平滑筋拡張やサイクリックAMP増加を介する血小板凝集抑制などのPGE1の作用を示す。3)

有効成分に関する理化学的知見

一般名
リマプロスト アルファデクス(Limaprost Alfadex)

化学名
(2E)-7-{(1R,2R,3R)-3-Hydroxy-2-[(1E,3S,5S)-3-hydroxy-5-methylnon-1-en-1-yl]-5-oxocyclopentyl}hept-2-enoic acid−α-cyclodextrin

分子式
C22H36O5・xC36H60O30

構造式

性状
リマプロスト アルファデクスは白色の粉末である。水に溶けやすく、メタノールに溶けにくく、エタノール(99.5)に極めて溶けにくく、酢酸エチルにほとんど溶けない。吸湿性である。

取扱い上の注意

1.
取扱い上の注意
吸湿性を有するため、アルミピロー又は瓶の開封後は湿気を避けて保存すること。

2.
安定性試験
PTP包装(PTPシートをアルミピロー包装(乾燥剤入り))及びバラ包装(ポリエチレン瓶(乾燥剤入り))したものを用いた加速試験(40℃75%RH、6ヶ月)の結果、通常の市場流通下において3年間安定であることが推測された。4)

**包装

PTP:100錠(10錠×10)、210錠(21錠×10)、1,050錠(21錠×50)
バラ:200錠、500錠

主要文献及び文献請求先

主要文献

1)
沢井製薬(株)社内資料[生物学的同等性試験]

2)
沢井製薬(株)社内資料[生物学的同等性試験]

3)
第十七改正日本薬局方解説書,廣川書店,2016,C-5839.

4)
沢井製薬(株)社内資料[安定性試験]

文献請求先

〔主要文献(社内資料を含む)は下記にご請求下さい〕

沢井製薬株式会社 医薬品情報センター

〒532-0003 大阪市淀川区宮原5丁目2-30

TEL:0120-381-999

FAX:06-6394-7355

製造販売業者等の氏名又は名称及び住所

発売元
沢井製薬株式会社

大阪市淀川区宮原5丁目2-30

製造販売元
メディサ新薬株式会社

大阪市淀川区宮原5丁目2-27