*トラネキサム酸注250mg/5mL「日新」/*トラネキサム酸注1000mg/10mL「日新」
作成又は改訂年月
**2016年12月改訂(第4版)
*2014年11月改訂
日本標準商品分類番号
873327
日本標準商品分類番号等
効能又は効果追加承認年月(最新)
2008年7月(注250mg/5mL)
薬効分類名
抗プラスミン剤
承認等
販売名
*トラネキサム酸注250mg/5mL「日新」
販売名コード
3327401A1160
承認・許可番号
承認番号
*22600AMX00894000
商標名
Tranexamic Acid Inj.250mg/5mL “NISSIN”
薬価基準収載年月
*2014年12月
販売開始年月
*2014年12月
貯法・使用期限等
貯法
室温保存
使用期限
3年(外箱に記載)
基準名
**日本薬局方
トラネキサム酸注射液
規制区分
処方箋医薬品(注意−医師等の処方箋により使用すること)
組成
有効成分・含量(1管5mL中)
*
トラネキサム酸注250mg/5mL「日新」
は、1管5mL中に日本薬局方トラネキサム酸250mgを含有
添加物
等張化剤
性状
性状
無色澄明の液で、ポリエチレン容器に充填した水性注射剤
pH
7.0〜8.0
浸透圧比(生理食塩液に対する比)
約1
販売名
*トラネキサム酸注1000mg/10mL「日新」
販売名コード
3327401A4274
承認・許可番号
承認番号
*22600AMX00895000
商標名
Tranexamic Acid Inj.1000mg/10mL “NISSIN”
薬価基準収載年月
*2014年12月
販売開始年月
*2014年12月
貯法・使用期限等
貯法
室温保存
使用期限
3年(外箱に記載)
基準名
**日本薬局方
トラネキサム酸注射液
規制区分
処方箋医薬品(注意−医師等の処方箋により使用すること)
組成
有効成分・含量(1管10mL中)
*
トラネキサム酸注1000mg/10mL「日新」
は、1管10mL中に日本薬局方トラネキサム酸1000mgを含有
添加物
等張化剤
性状
性状
無色澄明の液で、ポリエチレン容器に充填した水性注射剤
pH
7.0〜8.0
浸透圧比(生理食塩液に対する比)
約2
禁忌
(次の患者には投与しないこと)
1.
トロンビンを投与中の患者(「相互作用」の項参照)
2.
本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
効能又は効果
全身性線溶亢進が関与すると考えられる出血傾向
(白血病、再生不良性貧血、紫斑病等、及び手術中・術後の異常出血)
局所線溶亢進が関与すると考えられる異常出血
(肺出血、鼻出血、性器出血、腎出血、前立腺手術中・術後の異常出血)
下記疾患における紅斑・腫脹・そう痒などの症状
湿疹及びその類症、蕁麻疹、薬疹・中毒疹
下記疾患における咽頭痛・発赤・充血・腫脹などの症状
扁桃炎、咽喉頭炎
口内炎における口内痛及び口内粘膜アフター
用法及び用量
トラネキサム酸として通常成人1日250〜500mgを1〜2回に分けて静脈内又は筋肉内注射する。術中・術後等には必要に応じ1回500〜1000mgを静脈内注射するか、又は500〜2500mgを点滴静注する。なお、年齢、症状により適宜増減する。
使用上の注意
慎重投与
(次の患者には慎重に投与すること)
1.
血栓のある患者(脳血栓、心筋梗塞、血栓性静脈炎等)及び血栓症があらわれるおそれのある患者[血栓を安定化するおそれがある。]
2.
消費性凝固障害のある患者(ヘパリン等と併用すること)[血栓を安定化するおそれがある。]
3.
術後の臥床状態にある患者及び圧迫止血の処置を受けている患者[静脈血栓を生じやすい状態であり、本剤投与により血栓を安定化するおそれがある。離床、圧迫解除に伴い肺塞栓症を発症した例が報告されている。]
4.
腎不全のある患者[血中濃度が上昇することがある。]
相互作用
併用禁忌
(併用しないこと)
薬剤名等
トロンビン
臨床症状・処置方法
血栓形成傾向があらわれるおそれがある。
機序・危険因子
血栓形成を促進する作用があり、併用により血栓形成傾向が増大する。
併用注意
(併用に注意すること)
1.
薬剤名等
ヘモコアグラーゼ
臨床症状・処置方法
大量併用により血栓形成傾向があらわれるおそれがある。
機序・危険因子
ヘモコアグラーゼによって形成されたフィブリン塊は、本剤の抗プラスミン作用によって比較的長く残存し閉塞状態を持続させるおそれがあると考えられている。
2.
薬剤名等
バトロキソビン
臨床症状・処置方法
血栓・塞栓症を起こすおそれがある。
機序・危険因子
バトロキソビンによって生成するdesAフィブリンポリマーの分解を阻害する。
3.
薬剤名等
凝固因子製剤(エプタコグアルファ等)
臨床症状・処置方法
口腔等、線溶系活性が強い部位では凝固系がより亢進するおそれがある。
機序・危険因子
凝固因子製剤は凝固系を活性化させることにより止血作用を発現する。一方、本剤は線溶系を阻害することにより止血作用を発現する。
副作用
本剤は使用成績調査等の副作用発現頻度が明確となる調査を実施していない。
重大な副作用
1.
ショック
(頻度不明):ショックを起こすことがあるので観察を十分に行い、異常が認められた場合には、投与を中止し、適切な処置を行うこと。
2.
痙攣
(頻度不明):人工心肺を用いた心臓大血管手術の周術期に本剤を投与した患者において、術後に痙攣があらわれることがある。また、人工透析患者において痙攣があらわれたとの報告がある。観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
その他の副作用
下記の副作用があらわれることがあるので、異常が認められた場合には必要に応じ投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
1.
過敏症
頻度不明
そう痒感、発疹等
2.
消化器
頻度不明
悪心、嘔吐、食欲不振、下痢
3.
眼
頻度不明
一過性の色覚異常(静脈内注射時)
4.
その他
頻度不明
眠気、頭痛
高齢者への投与
一般に高齢者では生理機能が低下しているので減量するなど注意すること。
適用上の注意
1.
静脈内投与時
:静脈内注射にあたっては、できるだけゆっくり静脈内に投与すること。(急速に投与すると、まれに悪心、胸内不快感、心悸亢進、血圧低下等があらわれることがある。)
2.
筋肉内投与時
:筋肉内注射にあたっては、組織・神経等への影響を避けるため、下記の点に注意すること。
(1)
筋肉内投与はやむを得ない場合にのみ、必要最小限に行うこと。
なお、特に同一部位への反復注射は行わないこと。
また、低出生体重児、新生児、乳児、幼児、小児には特に注意すること。
(2)
神経走行部位を避けるよう注意すること。
(3)
注射針を刺入したとき、激痛を訴えたり、血液の逆流をみた場合は、直ちに針を抜き、部位をかえて注射すること。
その他の注意
イヌに長期・大量投与したところ網膜変性があらわれたとの報告がある。
薬効薬理
トラネキサム酸は抗線溶薬である。凝固した血液(フィブリン塊)は線維素溶解(線溶)系により徐々に溶解されるが、フィブリンを分解するのはプラスミンである。トラネキサム酸はプラスミンの前駆物質であるプラスミノーゲンからプラスミンへの変換を阻害すると共に、プラスミンのフィブリンへの結合を阻害してフィブリンの溶解を防ぐ。
1)
有効成分に関する理化学的知見
一般名
トラネキサム酸(Tranexamic Acid)
化学名
trans
-4-(Aminomethyl)cyclohexanecarboxylic acid
分子式
C
8
H
15
NO
2
分子量
157.21
構造式
性 状
本品は白色の結晶又は結晶性の粉末である。水に溶けやすく、エタノール(99.5)にほとんど溶けない。
取扱い上の注意
*
安定性試験
2)
トラネキサム酸注250mg/5mL「日新」
は、最終包装製品を用いた加速試験(40℃、相対湿度75%、6ヵ月)の結果、室温保存において3年間安定であることが推測された。また、最終包装製品を用いた長期保存試験(室温保存、3年)の結果、外観及び含量等は規格の範囲内であり、室温保存における3年間の安定性が確認された。
トラネキサム酸注1000mg/10mL「日新」
は、最終包装製品を用いた長期保存試験(室温保存、3年)の結果、外観及び含量等は規格の範囲内であり、室温保存における3年間の安定性が確認された。
包装
(ルアーフィットポリエチレンボトル)
*
トラネキサム酸注250mg/5mL「日新」
(5%) : 50管
*
トラネキサム酸注1000mg/10mL「日新」
(10%) : 50管
主要文献及び文献請求先
主要文献
1)
**第十七改正日本薬局方解説書,C-3457,廣川書店(2016)
2)
日新製薬株式会社 社内資料:安定性に関する資料
文献請求先
主要文献に記載の社内資料につきましても下記にご請求下さい。
日新製薬株式会社 安全管理部
〒994−0069 山形県天童市清池東二丁目3番1号
TEL 023-655-2131 FAX 023-655-3419
E-mail:d-info@yg-nissin.co.jp
製造販売業者等の氏名又は名称及び住所
製造販売元
日新製薬株式会社
山形県天童市清池東二丁目3番1号