※ クエン酸第一鉄ナトリウム錠50mg「ツルハラ」/※ クエン酸第一鉄ナトリウム顆粒8.3%「ツルハラ」


作成又は改訂年月

※※2023年1月改訂(第11版)

※2014年6月改訂

日本標準商品分類番号

873222

薬効分類名

非イオン型鉄製剤

承認等

販売名
※ クエン酸第一鉄ナトリウム錠50mg「ツルハラ」

YJ(医情研)コード
3222013F1165

承認番号
※ 22600AMX00141000
Sodium Ferrous Citrate Tablets「TSURUHARA」

薬価基準収載年月

※ 2014年6月

販売開始年月

1995年7月

貯法・使用期限等

貯法

取扱上の注意参照

使用期限

外箱、容器に表示

組 成

クエン酸第一鉄ナトリウム錠50mg「ツルハラ」は1錠中クエン酸第一鉄ナトリウム470.9mg(鉄として50.0mg)および添加物として乳糖水和物、カルメロースカルシウム、ポビドン、ステアリン酸マグネシウム、ヒプロメロース、マクロゴール6000、タルク、酸化チタン、カルナウバロウを含有する。

製剤の性状

クエン酸第一鉄ナトリウム錠50mg「ツルハラ」は直径約10.1mm、厚さ約5.8mm、質量約525mgの白色フィルムコーティング錠である。

販売名
※ クエン酸第一鉄ナトリウム顆粒8.3%「ツルハラ」

YJ(医情研)コード
3222013D1075

承認番号
※ 22600AMX00142000
Sodium Ferrous Citrate Granules「TSURUHARA」

薬価基準収載年月

※ 2014年6月

販売開始年月

1995年7月

貯法・使用期限等

貯法

取扱上の注意参照

使用期限

外箱、容器に表示

組 成

クエン酸第一鉄ナトリウム顆粒8.3%「ツルハラ」は1.2g中クエン酸第一鉄ナトリウム941.8mg(鉄として100.0mg)および添加物としてD-マンニトール、カルメロースカルシウム、アスパルテーム(L-フェニルアラニン化合物)、ヒドロキシプロピルセルロース、ステアリン酸マグネシウム、軽質無水ケイ酸、香料を含有する。

製剤の性状

クエン酸第一鉄ナトリウム顆粒8.3%「ツルハラ」は緑白色〜緑黄白色の顆粒剤で芳香を有し、味はわずかに甘い。

禁忌

(次の患者には投与しないこと)

鉄欠乏状態にない患者

〔過剰症を起こすおそれがあるので、過量投与にならないよう注意する。〕

効能又は効果

鉄欠乏性貧血

用法及び用量

通常成人は鉄として1日100〜200mg(クエン酸第一鉄ナトリウム錠50mg「ツルハラ」  2〜4錠、クエン酸第一鉄ナトリウム顆粒8.3%「ツルハラ」 1.2〜2.4g)を1〜2回に分けて食後経口投与する。
なお、年齢、症状により適宜増減する。

使用上の注意

慎重投与

(次の患者には慎重に投与すること)

1)消化性潰瘍、慢性潰瘍性大腸炎、限局性腸炎等の胃腸疾患のある患者

〔病態を悪化させることがある。〕

2)発作性夜間血色素尿症の患者

〔溶血を誘発し病態を悪化させることがある。〕

3)鉄含有製剤(鉄剤、MRI用肝臓造影剤等)投与中の患者

〔過剰症を起こすおそれがある。〕

重要な基本的注意

本剤投与中は、適宜血液検査を実施し、過量投与にならないよう注意する。

相互作用

併用注意

(併用に注意すること)

薬剤名等
セフジニル

臨床症状・措置方法
セフジニルの吸収を約10分の1に阻害することがあるので、3時間以上間隔を空けて本剤を投与すること。

機序・危険因子
相手薬剤と高分子鉄キレートを形成し、相手薬剤の吸収を阻害する。

薬剤名等
キノロン系抗菌剤
 塩酸シプロフロキサシン、ノルフロキサシン、トスフロキサシントシル酸塩水和物、スパルフロキサシン等

臨床症状・措置方法
抗菌剤の吸収を阻害することがある。

機序・危険因子
相手薬剤と高分子鉄キレートを形成し、相手薬剤の吸収を阻害する。

薬剤名等
テトラサイクリン系抗生物質

臨床症状・措置方法
相互に吸収を阻害する。

機序・危険因子
相手薬剤と高分子鉄キレートを形成し、相互に吸収を阻害する。

薬剤名等
甲状腺ホルモン製剤
 レボチロキシンナトリウム水和物、リオチロニンナトリウム等

臨床症状・措置方法
チロキシンの吸収を阻害するおそれがある。

機序・危険因子
相手薬剤と高分子鉄キレートを形成し、相手薬剤の吸収を阻害するおそれがある。

薬剤名等
制酸剤

臨床症状・措置方法
鉄の吸収を阻害することがある。

機序・危険因子
in vitro試験において、pHの上昇により、難溶性の鉄重合体を形成することが報告されている。

薬剤名等
タンニン酸を含有する食品

臨床症状・措置方法
鉄の吸収を阻害するおそれがある。

機序・危険因子
in vitro試験において、タンニン酸と高分子鉄キレートを形成することが報告されている。

副作用

 
本剤は使用成績調査等の副作用発現頻度が明確となる調査を実施していない。

その他の副作用

消化器
頻度不明 
悪心・嘔吐、上腹部不快感、胃・腹痛、下痢、食欲不振、便秘、胸やけ、腹部膨満感

過敏症注)
頻度不明 
発疹、そう痒感、光線過敏症

肝臓
頻度不明 
AST(GOT)の上昇、ALT(GPT)の上昇、Al-Pの上昇等

精神神経系
頻度不明 
頭痛、めまい

その他
頻度不明 
倦怠感、浮腫

注)このような場合には投与を中止すること。

高齢者への投与

一般に高齢者では生理機能が低下しているので減量するなど注意すること。

小児等への投与

小児に対する安全性は確立していない。

(使用経験が少ない。)

臨床検査結果に及ぼす影響

潜血反応で偽陽性となることがある。

過量投与

1)症状

主な症状は胃粘膜刺激による悪心、嘔吐、腹痛、血性下痢、吐血等の消化器症状である。また、頻脈、血圧低下、チアノーゼ等がみられる。重症の場合は、昏睡、ショック、肝壊死、肝不全に至ることがある。

2)処置

服用初期には、催吐、胃洗浄が有効である。その他に下剤、鉄排泄剤(デフェロキサミン)等の投与を行う。血圧低下や循環虚脱があらわれた場合には、昇圧剤、輸液等による対症療法を行う。

適用上の注意

薬剤交付時

PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること。(PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔を起こして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することが報告されている。)

その他の注意

1)本剤の投与により便が黒色を呈することがある。

※※ 2)本剤の投与により歯又は舌が一時的に着色(茶褐色)することがある。その場合には、重曹等で除去する。

3)動物実験において、大量のアロプリノールとの併用で肝の鉄貯蔵量が増加したとの報告がある。

薬物動態

(1)生物学的同等性試験

クエン酸第一鉄ナトリウム錠50mg「ツルハラ」1)2錠あるいはクエン酸第一鉄ナトリウム顆粒8.3%「ツルハラ」2)1.2g(いずれも鉄として100mg)と標準製剤を、クロスオーバー法によりそれぞれ健康成人男子に絶食時単回経口投与して血清鉄増加量を算出し、得られた薬物動態パラメータ(△AUC、△Cmax)について90%信頼区間法にて統計解析を行った結果、log(0.8)〜log(1.25)の範囲内であり、両剤の生物学的同等性が確認された。




血清鉄濃度並びに△AUC、△Cmax等のパラメータは、被験者の選択、体液の採取回数・時間等の試験条件によって異なる可能性がある。

(2)溶出挙動

クエン酸第一鉄ナトリウム錠50mg「ツルハラ」3)クエン酸第一鉄ナトリウム顆粒8.3%「ツルハラ」4)は、日本薬局方外医薬品規格第3部に定められたクエン酸第一鉄ナトリウム錠・顆粒の溶出規格に適合していることが確認されている。

薬効薬理

●骨髄で赤芽球に取り込まれ、血色素であるヘモグロビン合成に利用される。

●ラット、ウサギで硫酸第一鉄やフマル酸第一鉄と同程度に血清鉄を上昇させる。

●他のイオン性鉄剤に比して経口投与時の吸収は胃酸や胃内pHの変動の影響を受けにくいことが認められている。

有効成分に関する理化学的知見

構造式:

一般名:

クエン酸第一鉄ナトリウム(Sodium Ferrous Citrate)

化学名:

Tetrasodium biscitrato iron(II)

分子式:

1210FeNa414

分子量:

526.01

性状:

クエン酸第一鉄ナトリウムは緑白色〜帯黄緑白色の結晶性の粉末である。
本品は水に溶けにくく、エタノール(95)にほとんど溶けない。
本品は希塩酸、希硝酸又は希硫酸に溶ける。
本品は光によって徐々に褐色となる。

 取扱い上の注意

1)室温保存

2)開封後は湿気を避けて保存すること

(湿気により変色することがある。)

3)開封後は光をさえぎり保存すること

(光により変色することがある。)

4)安定性試験

クエン酸第一鉄ナトリウム錠50mg「ツルハラ」5)
最終包装製品を用いた長期保存試験(室温、3年)の結果、クエン酸第一鉄ナトリウム錠50mg「ツルハラ」は通常の市場流通下において3年間安定であることが確認された。
クエン酸第一鉄ナトリウム顆粒8.3%「ツルハラ」6)
最終包装製品を用いた加速試験(40℃、相対湿度75%、6ヵ月)の結果、クエン酸第一鉄ナトリウム顆粒8.3%「ツルハラ」は通常の市場流通下において3年間安定であることが推測された。

 包装

クエン酸第一鉄ナトリウム錠50mg「ツルハラ」
(PTP)100錠、1,000錠

クエン酸第一鉄ナトリウム顆粒8.3%「ツルハラ」
(バラ)100g、1,000g

主要文献及び文献請求先

主要文献

1)鶴原製薬株式会社 社内資料

2)鶴原製薬株式会社 社内資料

3)鶴原製薬株式会社 社内資料

4)鶴原製薬株式会社 社内資料

5)鶴原製薬株式会社 社内資料

6)鶴原製薬株式会社 社内資料

文献請求先

主要文献に記載の社内資料についても下記へご請求下さい。
鶴原製薬株式会社 医薬情報部

〒563-0036 大阪府池田市豊島北1丁目16番1号

TEL:072-761-1456(代表)

FAX:072-760-5252

製造販売業者等の氏名又は名称及び住所

製造販売元
鶴原製薬株式会社

大阪府池田市豊島北1丁目16番1号