リメファー3B注射液
作成又は改訂年月
※※2010年9月改訂(第8版、副作用の項)
※2009年4月改訂
日本標準商品分類番号
873179
薬効分類名
神経・筋機能賦活剤
承認等
販売名
リメファー3B注射液
販売名コード
YJコード
3179504A1175
承認・許可番号
承認番号
(02AM)199
欧文商標名
RIMEFA 3B INJECTION
薬価基準収載年月
1990年7月
販売開始年月
1991年3月
使用期限等
貯 法
:
遮光保存、25℃以下保存
使用期限
:
外箱、アンプルに記載
規制区分
処方せん医薬品
注1)
注1)注意−医師等の処方せんにより使用すること
組成
1管容量
10mL
1管中の有効成分
チアミンジスルフィド…50mg
日局 ピリドキシン塩酸塩…100mg
日局 ヒドロキソコバラミン酢酸塩…1045μg
(ヒドロキソコバラミンとして…1000μg)
添加物
尿素…50mg
等張化剤(塩化Na)、pH調整剤(塩酸)
性状
淡紅色澄明な液
pH
3.0〜5.0
浸透圧比
約1(生理食塩液に対する比)
一般的名称
VB
1
・VB
6
・VB
12
複合注射液
禁忌
(次の患者には投与しないこと)
本剤及びチアミンジスルフィドに対し過敏症の既往歴のある患者
効能・効果
1)本剤に含まれるビタミン類の需要が増大し、食事からの摂取が不十分な際の補給(消耗性疾患、妊産婦、授乳婦など)
2)下記疾患のうち、本剤に含まれるビタミン類の欠乏又は代謝障害が関与すると推定される場合
神経痛
筋肉痛・関節痛
末梢神経炎・末梢神経麻痺
効果がないのに月余にわたって漫然と使用すべきでない。
用法・用量
通常成人1日1回10mLを緩徐に静脈内注射する。
なお、年齢、症状により適宜増減する。
使用上の注意
相互作用
併用注意
(併用に注意すること)
1.
薬剤名
レボドパ
臨床症状・措置方法
レボドパの有効性を減じることがある。
機序・危険因子
ピリドキシン塩酸塩がレボドパの脱炭酸化を促進し、脳内作用部位への到達量を減少させる。
副作用
副作用等発現状況の概要
本剤は使用成績調査等の副作用発現頻度が明確となる調査を実施していない。
※※重大な副作用(頻度不明)
ショック
、アナフィラキシー様症状
:ショック
、アナフィラキシー様症状
を起こすことがあるので、全身皮膚潮紅、
そう痒感、
血圧低下、胸内苦悶、呼吸困難、痙攣等があらわれた場合には、直ちに投与を中止し、適切な処置を行うこと。
その他の副作用
1.
過敏症
注2)
頻度不明
発疹、そう痒感
2.
消化器
頻度不明
悪心・嘔吐
3.
投与部位
頻度不明
局所疼痛
注2)このような症状があらわれた場合には、投与を中止すること。
妊婦、産婦、授乳婦等への投与
1.
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には治療中の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。[妊娠中の投与に関する安全性は確立していない。]
2.
授乳婦に投与する場合には授乳を中止させること。
[授乳中の投与に関する安全性は確立していない。]
小児等への投与
低出生体重児、新生児、乳児、幼児又は小児に対する安全性は確立していない。
適用上の注意
1.
調製時
:本剤は、アミノ酸製剤と混合した場合、ビタミンの分解が促進されることがあるので注意すること。
2.
注射速度
:静脈内投与により血管痛を起こすことがあるので、注射速度はできるだけ遅くすること。
3.
アンプルカット時
:本剤はワンポイントカットアンプルであるが、異物の混入を避けるため、アンプルカット部分をエタノール綿等で清拭してからカットすることが望ましい。
薬効薬理
1.
ピリドキシン塩酸塩
ビタミンB
6
である。生体内で主としてリン酸ピリドキサール(ビタミンB
6
の補酵素型)となって作用する。アミノ酸・たん白代謝酵素群の補酵素として各種アミノ酸・たん白の分解・生合成に重要な役割を果たす。また、脂肪代謝にも関与し、特に不飽和脂肪酸の生体内利用の際に必要とされる
1)
。
2.
ヒドロキソコバラミン酢酸塩
ビタミンB
12
である。多くの代謝系に関与し、正常な発育、造血、神経組織のミエリン鞘形成などに重要な役割を果たしている。DNA合成過程で必要な葉酸を活性化することにより、間接的にDNA合成に関与するほか、メチルマロニルCoAからサクシニルCoAへの転換反応に関与することによって造血機能を促進する。また、還元型SH基の保護、メチオニン合成時の役割を介してたん白合成にも影響を及ぼし、髄鞘の形成促進作用、グリア細胞での核酸・たん白代謝を改善する。眼に対しては、酸素消費量を増し、ATP産生を増大させる。調節性眼精疲労を改善する
2)
。
有効成分に関する理化学的知見
1.
チアミンジスルフィド
構造式:
一般名:チアミンジスルフィド(Thiamine Disulfide)
化学名:
N,N'
-{Dithiobis[2-(2-hydroxyethyl)-1-methyl-2,1-ethenediyl]}bis{
N
-[(4-amino-2-methyl-5-pyrimidinyl)methyl]formamide}
分子式:C
24
H
34
N
8
O
4
S
2
分子量:562.71
性 状:白色〜淡黄白色の粉末で、においはないか、又はわずかに特異なにおいがあり、味はわずかに苦い。エタノール(95)に溶けにくく、水又はジエチルエーテルにほとんど溶けない。希塩酸又は希硝酸に溶ける。飽和水溶液はほぼ中性である。
2.
ピリドキシン塩酸塩
構造式:
一般名:ピリドキシン塩酸塩(Pyridoxine Hydrochloride)
別 名:塩酸ピリドキシン
化学名:4,5-Bis(hydroxymethyl)-2-methylpyridin-3-ol monohydrochloride
分子式:C
8
H
11
NO
3
・HCl
分子量:205.64
性 状:白色〜微黄色の結晶性の粉末である。水に溶けやすく、エタノール(99.5)に溶けにくく、無水酢酸、酢酸(100)にほとんど溶けない。光によって徐々に変化する。
融 点:約206℃(分解)
3.
ヒドロキソコバラミン酢酸塩
構造式:
一般名:ヒドロキソコバラミン酢酸塩(Hydroxocobalamin Acetate)
別 名:酢酸ヒドロキソコバラミン
化学名:
Co
α-[α-(5,6-Dimethyl-1
H
-benzoimidazol-1-yl)]-
Co
β-hydroxocobamide monoacetate
分子式:C
62
H
89
CoN
13
O
15
P・C
2
H
4
O
2
分子量:1406.41
性 状:暗赤色の結晶又は粉末で、においはない。水に溶けやすく、エタノール(95)に溶けにくく、ジエチルエーテルにほとんど溶けない。吸湿性である。
取扱い上の注意
1.
注意
(1)
遮光して、25℃以下で保存すること。
(2)
本剤はワンポイントカットアンプルを使用しているので、アンプル頭部の●マークを上にして反対方向に折りとること。
2. ※
安定性試験
最終包装製品を用いた長期保存試験(25℃以下、1年6ヵ月)の結果、リメファー3B注射液は規定条件の市場流通下において1年6ヵ月間安定であることが確認された
3)
。
包装
リメファー3B注射液
:10mL×50管
主要文献
1)
第十五改正日本薬局方解説書,C-3380,2006
2)
第十五改正日本薬局方解説書,C-3266,2006
3)
※東和薬品株式会社 社内資料:安定性試験
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製造販売元
東和薬品株式会社
大阪府門真市新橋町2番11号