フォリアミン注射液
作成又は改訂年月
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2016年9月改訂
(第6版)
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2013年8月改訂
日本標準商品分類番号
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873135
日本標準商品分類番号等
- 再評価結果公表年月(最新)
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1976年4月
承認等
-
フォリアミン注射液
販売名コード
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3135400A1026
承認・許可番号
- 承認番号
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(60AM)6433
- 商標名
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FOLIAMIN INJECTION
薬価基準収載年月
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1950年9月
販売開始年月
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1989年7月
貯法・使用期限等
- 貯法
- 室温保存。開封後も光を遮り保存すること。
- 使用期限
- 外箱に表示の使用期限内に使用すること。
(使用期限内であっても、開封後はなるべく速やかに使用すること。)
基準名
- 日本薬局方
- 葉酸注射液
規制区分
- 処方箋医薬品注1)
- 注1)注意−医師等の処方箋により使用すること
組成
- 本剤は日本薬局方葉酸注射液で、1管(1mL)中に下記の成分を含有する。
- 有効成分
- 葉酸:15mg
- 添加物
- 塩化ナトリウム:5mg
水酸化ナトリウム(pH調整剤):適量
性状
- 本剤は黄色〜だいだい黄色澄明な注射剤である。
- pH
- 8.0〜11.0
- 浸透圧比(生理食塩液に対する比)
- 約0.9
効能又は効果
1.
葉酸欠乏症の予防及び治療
2.
葉酸の需要が増大し、食事からの摂取が不十分な際の補給(消耗性疾患、妊産婦、授乳婦等)
3.
吸収不全症候群(スプルー等)
4.
悪性貧血の補助療法
5.
下記疾患のうち、葉酸の欠乏又は代謝障害が関与すると推定される場合
●栄養性貧血
●妊娠性貧血
●小児貧血
●抗けいれん剤、抗マラリア剤投与に起因する貧血
6.
アルコール中毒及び肝疾患に関連する大赤血球性貧血
7.
再生不良性貧血
8.
顆粒球減少症
- ※「5.」の効能・効果に対して、効果がないのに月余にわたって漫然と使用すべきでない。
用法及び用量
- 葉酸として、通常成人1回15mg(本剤1管)を1日1回、皮下又は筋肉内注射する。
なお、年齢、症状により適宜増減する。
使用上の注意
重要な基本的注意
- 本剤を悪性貧血の患者に投与すると、血液状態は改善するが、神経症状に効果がないので、悪性貧血の患者に投与する場合はビタミンB12製剤と併用すること。
なお、診断の確立していない悪性貧血の患者の場合、血液状態の改善により悪性貧血を隠蔽し、診断及び治療に影響を与えるので注意すること。
副作用
副作用等発現状況の概要
- 本剤は使用成績調査等の副作用発現頻度が明確となる調査を実施していない。(再審査対象外)
その他の副作用
- 1.
過敏症注2):
- 頻度不明
-
紅斑、そう痒感、全身けん怠等
- 2.
消化器:
- 頻度不明
- 食欲不振、悪心等
- 3.
その他:
- 頻度不明
- 浮腫、体重減少
- 注2)このような場合には投与を中止すること。
適用上の注意
- 1.
筋肉内注射時:
- 筋肉内注射にあたっては、組織・神経等への影響を避けるため、下記の点に注意すること。
-
(1)
筋肉内注射はやむを得ない場合にのみ必要最小限に行うこと。
なお、同一部位への反復注射は行わないこと。
また、低出生体重児、新生児、乳児、幼児又は小児には特に注意すること。-
(2)
神経走行部位を避けるよう注意すること。
-
(3)
注射針を刺入したとき、激痛を訴えたり、血液の逆流をみた場合は、直ちに針を抜き、部位をかえて注射すること。
- 2.
アンプルカット時:
- 本剤は「一点カットアンプル」を使用しているので、ヤスリを用いず、アンプル枝部のマーク(青)の反対方向に折りとること。アンプルカット時に異物の混入を避けるため、アンプル首部の周りをエタノール綿等で清拭してからカットすることが望ましい。
薬効薬理
◇葉酸は生体の組織細胞の発育及び機能を正常に保つのに必要で、特に赤血球の正常な形成に関与し、大赤血球性貧血に対して網状赤血球ならびに赤血球成熟をもたらす。1〜3)
◇葉酸はウラシルのような中間体からチミンその他の重要なプリン及びピリミジン化合物の生成に補酵素として作用し、チミンはビタミンB12によって核酸及び核蛋白の要素として不可欠なチミジンに変化する。一方悪性貧血や大赤血球性貧血に見られる巨赤芽球は核蛋白代謝の異常をきたした初生赤芽球であり、葉酸やビタミンB12の欠乏は骨髄成分の成熟停止を起こすといわれている。1〜3)
有効成分に関する理化学的知見
化学構造式
一般名
葉酸〔Folic Acid(WHO recommended INN)〕
化学名
N-{4-[(2-Amino-4-hydroxypteridin-6-ylmethyl)amino]benzoyl}-L-glutamic acid
分子式
C19H19N7O6
分子量
441.40
性状
葉酸は、黄色〜だいだい黄色の結晶性の粉末で、においはない。水、メタノール、エタノール(95)、ピリジン又はジエチルエーテルにほとんど溶けない。塩酸、硫酸、希水酸化ナトリウム試液又は炭酸ナトリウム十水和物溶液(1→100)に溶け、液は黄色となる。光によって徐々に変化する。
包装
- 1mL×50管
主要文献及び文献請求先
主要文献
- 1)井上 硬 他:ビタミン,7:851,1954.
- 2)岩井 和夫:新ビタミン学,343,1969.日本ビタミン学会
- 3)外林 秀紀:臨床血液,12:207,1971.
**文献請求先・製品情報お問い合わせ先
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日本製薬株式会社 くすり相談窓口
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〒104-0044 東京都中央区明石町8番1号
フリーダイヤル 0120-00-8414
[受付時間 9:00〜17:30/土日祝日・弊社休業日を除く]
製造業者又は輸入販売業者の氏名又は名称及び住所
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製造販売元
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日本製薬株式会社
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**東京都中央区明石町8番1号
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販売
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武田薬品工業株式会社
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大阪市中央区道修町四丁目1番1号