ピリドキサール錠30mg「ツルハラ」


作成又は改訂年月

2019年6月作成(第1版)

日本標準商品分類番号

873134

日本標準商品分類番号等

再評価結果公表年月(最新)
1976年4月

薬効分類名

補酵素型ビタミンB6製剤

承認等

販売名
ピリドキサール錠30mg「ツルハラ」

販売名コード

3134003F3356

承認・許可番号

承認番号
23100AMX00113000
商標名
Pyridoxal Tablets 「TSURUHARA」

薬価基準収載年月

2019年6月

販売開始年月

1972年2月

貯法・使用期限等

貯法

遮光保存

使用期限

外箱、容器に表示

組 成

ピリドキサール錠30mg「ツルハラ」は1錠中ピリドキサールリン酸エステル水和物30mgおよび添加物として乳糖水和物、結晶セルロース、トウモロコシデンプン、カルメロースカルシウム、ヒドロキシプロピルセルロース、ステアリン酸マグネシウム、白色セラック、ヒマシ油、ヒプロメロースフタル酸エステル、グリセリン脂肪酸エステル、タルク、沈降炭酸カルシウム、酸化チタン、ゼラチン、アラビアゴム末、白糖、ポリオキシエチレン(105)ポリオキシプロピレン(5)グリコール、カルナウバロウを含有する。

製剤の性状

ピリドキサール錠30mg「ツルハラ」は直径約8.7mm、厚さ約5.0mm、質量約300mgで白色の腸溶性糖衣錠である。

一般的名称

ピリドキサールリン酸エステル水和物錠

効能又は効果

1.ビタミンB6欠乏症の予防および治療(薬物投与によるものを含む。例えばイソニアジド)

2.ビタミンB6の需要が増大し、食事からの摂取が不十分な際の補給(消耗性疾患、妊産婦、授乳婦等)

3.ビタミンB6依存症(ビタミンB6反応性貧血等)

4.下記疾患のうち、ビタミンB6の欠乏又は代謝障害が関与すると推定される場合
 1)口角炎、口唇炎、舌炎、口内炎
 2)急・慢性湿疹、脂漏性湿疹、接触皮膚炎、アトピー皮膚炎、尋常性座瘡
 3)末梢神経炎
 4)放射線障害(宿酔)

*4.の適応(効能・効果)に対して、効果がないのに月余にわたって漫然と使用すべきでない。

用法及び用量

ピリドキサールリン酸エステル水和物として、通常成人1日10〜60mgを1〜3回に分割経口投与する。なお、年齢、症状により適宜増減する。きわめてまれであるが、依存症の場合には、より大量を用いる必要のある場合もある。

用法及び用量に関連する使用上の注意

依存症に大量を用いる必要のある場合は観察を十分に行いながら投与すること。特に新生児、乳幼児への投与は少量から徐々に増量し、症状に適合した投与量に到達させること。(「重大な副作用」及び「小児等への投与」の項参照)

使用上の注意

相互作用

併用注意

(併用に注意すること)

薬剤名等
レボドパ

臨床症状・措置方法
作用を減弱することがある。

機序・危険因子
ピリドキシンがレボドパの末梢での脱炭酸化を促進し、レボドパの脳内作用部位への到達量を減少させるためと考えられる。

副作用

 
本剤は使用成績調査等の副作用発現頻度が明確となる調査を実施していない。

重大な副作用

横紋筋融解症
頻度不明 
新生児、乳幼児に大量に用いた場合、CK(CPK)上昇、血中及び尿中ミオグロビン上昇を特徴とする横紋筋融解症があらわれ、急性腎不全等の重篤な腎障害に至ることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には直ちに投与を中止すること。(《用法・用量に関連する使用上の注意》及び「小児等への投与」の項参照

その他の副作用

過敏症注1)
頻度不明 
発疹等の過敏症状

消化器
頻度不明 
悪心、食欲不振、腹部膨満感、下痢注2)嘔吐注2)

肝 臓注2)
頻度不明 
肝機能異常

以下のような副作用が認められた場合には、減量・休薬など適切な処置を行うこと。

注1)副作用があらわれた場合には投与を中止すること。

注2)新生児、乳幼児に大量に用いた場合、認められたとの報告がある

小児等への投与

新生児、乳幼児に大量に用いた場合、横紋筋融解症、下痢、嘔吐、肝機能異常等の副作用があらわれることがあるので、慎重に投与すること

適用上の注意

1. 服用時:本剤は腸溶錠なのでかまずに服用すること。

2. 薬剤交付時:PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること。
(PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔を起こして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することが報告されている。)

薬物動態

溶出挙動

ピリドキサール錠30mg「ツルハラ」1)は、日本薬局方外医薬品規格第3部に定められたピリドキサールリン酸エステル水和物腸溶錠の溶出規格に適合していることが確認されている。

薬効薬理

○アミノ酸代謝に働く多くの酵素の補酵素としてアミノ基転位、アミノ酸の脱炭酸、脱アミノ反応に関与する2)

○肝におけるリノール酸からアラキドン酸へのelongationや不飽和化反応の補酵素として脂質代謝を調節する3)。表皮細胞においても同様の反応に関与し4)、ヒトにデスオキシピリドキシン投与と低ビタミンB群食によって起こさせた湿疹に対し改善作用を示す5)

○phosphorylaseの補酵素として作用し、糖代謝を正常に保つ。又糖利用の効率を高め耐糖能異常を防止する6)

○ポルフィリン合成経路において、α‐アミノ‐β‐ケトアジピン酸からγ‐アミノレブロン酸形成反応の補酵素としてヘモグロビン合成に関与する。

有効成分に関する理化学的知見

構造式

一般名
ピリドキサールリン酸エステル水和物
       (Pyridoxal Phosphate Hydrate)

化学名
3‐Hydroxy‐2‐methyl‐5‐[(phosphonooxy)methyl]‐4‐pyridinecarboxaldehyde monohydrate

分子式
C8H10NO6P・H2O

分子量
265.16

性状
ピリドキサールリン酸エステル水和物は微黄白色〜淡黄色の結晶性の粉末で、においはない。
水に溶けにくく、エタノール(95)、アセトン、クロロホルム又はジエチルエーテルにほとんど溶けない。
希塩酸、希硫酸又は水酸化ナトリウム試液に溶ける。
光によって変化する。

取扱い上の注意

安定性試験

最終包装製品を用いた加速試験(40℃、相対湿度75%、6ヵ月)の結果、ピリドキサール錠30mg「ツルハラ」7)は通常の市場流通下において3年間安定であることが推測された。

包装

100錠(PTP)、1000錠(PTP)

主要文献及び文献請求先

主要文献

1)鶴原製薬株式会社 社内資料

2)荒川正巳:ビタミン,36,447(1977)

3)坂本信夫 他:ビタミン,42,280(1970)

4)佐藤祐造 他:ビタミン,43,151(1971)

5)Mueller, J.F.et al.:J.Clin.invest., 29,193(1950)

6)吉田雄彦:ビタミン,38,271(1968)

7)鶴原製薬株式会社 社内資料

文献請求先

主要文献欄に記載の文献・社内資料は下記にご請求下さい。
日医工株式会社 お客様サポートセンター

〒930-8583 富山市総曲輪1丁目6番21

(0120)517-215

FAX (076)442-8948

製造販売業者等の氏名又は名称及び住所

販売元
日医工株式会社

富山市総曲輪1丁目6番21

製造販売元
鶴原製薬株式会社

大阪府池田市豊島北1丁目16番1号