プロピベリン塩酸塩錠10mg「あすか」/ プロピベリン塩酸塩錠20mg「あすか」


作成又は改訂年月

2021年6月改訂 (第14版,処方箋医薬品の指定解除に伴う改訂)

* 2020年1月改訂

日本標準商品分類番号

87259

日本標準商品分類番号等

効能又は効果追加承認年月(最新)
2010年4月

薬効分類名

尿失禁・頻尿治療剤

承認等

販売名
プロピベリン塩酸塩錠10mg「あすか」

販売名コード

2590007F1323

承認・許可番号

承認番号
23000AMX00049
商標名
PROPIVERINE HYDROCHLORIDE TABLETS

薬価基準収載年月

2018年6月

販売開始年月

2005年7月

貯法・使用期限等

貯 法

気密容器,室温保存

使用期限

外箱等に表示

基準名

日本薬局方

プロピベリン塩酸塩錠

組成

成分・含量

1錠中日局プロピベリン塩酸塩10mg

添加物

乳糖水和物,結晶セルロース,カルメロースカルシウム,ステアリン酸マグネシウム,ヒプロメロース,マクロゴール6000,酸化チタン,カルナウバロウ

性状

剤 形

白色フィルムコーティング錠

外形(表)

外形(側面)

外形(裏)

直 径

6.1mm

厚 さ

3.1mm

重 量

94mg

識別コード

TZ217

販売名
プロピベリン塩酸塩錠20mg「あすか」

販売名コード

2590007F2311

承認・許可番号

承認番号
23000AMX00050
商標名
PROPIVERINE HYDROCHLORIDE TABLETS

薬価基準収載年月

2018年6月

販売開始年月

2005年7月

貯法・使用期限等

貯 法

気密容器,室温保存

使用期限

外箱等に表示

基準名

日本薬局方

プロピベリン塩酸塩錠

組成

成分・含量

1錠中日局プロピベリン塩酸塩20mg

添加物

乳糖水和物,トウモロコシデンプン,結晶セルロース,低置換度ヒドロキシプロピルセルロース,ヒドロキシプロピルセルロース,ステアリン酸マグネシウム,ヒプロメロース,マクロゴール6000,酸化チタン,カルナウバロウ

性状

剤 形

白色フィルムコーティング錠

外形(表)

外形(側面)

外形(裏)

直 径

7.1mm

厚 さ

3.2mm

重 量

125mg

識別コード

TZ227

禁忌

(次の患者には投与しないこと)

1.
幽門,十二指腸又は腸管が閉塞している患者
[胃腸の平滑筋の収縮及び運動が抑制され,症状が悪化するおそれがある.]

2.
胃アトニー又は腸アトニーのある患者
[抗コリン作用により症状が悪化するおそれがある.]

3.
尿閉を有する患者
[抗コリン作用により排尿時の膀胱収縮が抑制され,症状が悪化するおそれがある.]

4.
閉塞隅角緑内障の患者
[抗コリン作用により眼圧が上昇し,症状が悪化するおそれがある.]

5.
重症筋無力症の患者
[抗コリン作用により症状が悪化するおそれがある.]

6.
重篤な心疾患の患者
[期外収縮等が報告されており,症状が悪化するおそれがある.]

効能又は効果

・下記疾患又は状態における頻尿,尿失禁
 神経因性膀胱,神経性頻尿,不安定膀胱,膀胱刺激状態(慢性膀胱炎,慢性前立腺炎)

・過活動膀胱における尿意切迫感,頻尿及び切迫性尿失禁

効能又は効果に関連する使用上の注意

1.
本剤を適用する際,十分な問診により臨床症状を確認するとともに,類似の症状を呈する疾患(尿路感染症,尿路結石,膀胱癌や前立腺癌等の下部尿路における新生物等)があることに留意し,尿検査等により除外診断を実施すること.なお,必要に応じて専門的な検査も考慮すること.

2.
下部尿路閉塞疾患(前立腺肥大症等)を合併している患者では,それに対する治療を優先させること.

用法及び用量

通常,成人にはプロピベリン塩酸塩として20mgを1日1回食後経口投与する.
年齢,症状により適宜増減するが,効果不十分の場合は,20mgを1日2回まで増量できる.

用法及び用量に関連する使用上の注意

20mgを1日1回投与で効果不十分であり,かつ安全性に問題がない場合に増量を検討すること.

使用上の注意

慎重投与

(次の患者には慎重に投与すること)

1.
排尿困難のある患者
[前立腺肥大症等では排尿困難が更に悪化又は残尿が増加するおそれがある.]

2.
緑内障の患者
[閉塞隅角緑内障の患者は禁忌である.閉塞隅角緑内障以外でも抗コリン作用により眼圧が上昇し,症状が悪化するおそれがある.]

3.
不整脈又はその既往歴のある患者
[期外収縮等が報告されており,症状が悪化又は再発するおそれがある.]

4.
肝障害又はその既往歴のある患者
[主として肝で代謝されるため,副作用が発現しやすいおそれがある.]

5.
腎障害又はその既往歴のある患者
[腎排泄が減少し,副作用が発現しやすいおそれがある.]

6.
パーキンソン症状又は脳血管障害のある患者
[症状の悪化あるいは精神神経症状があらわれるおそれがある.]

7.
潰瘍性大腸炎のある患者
[中毒性巨大結腸があらわれるおそれがある.]

8.
甲状腺機能亢進症の患者
[抗コリン作用により頻脈等の交感神経興奮症状が悪化するおそれがある.]

9.
高齢者(「高齢者への投与」の項参照)

重要な基本的注意

眼調節障害,眠気,めまいがあらわれることがあるので,本剤投与中の患者には自動車の運転等,危険を伴う機械の操作に従事させないよう十分に注意すること.

相互作用

本剤は主として薬物代謝酵素CYP3A4で代謝される(「薬物動態」の項参照).

併用注意

(併用に注意すること)

薬剤名等
抗コリン剤,三環系抗うつ剤,フェノチアジン系薬剤,モノアミン酸化酵素阻害剤

臨床症状・措置方法
口渇,便秘,排尿困難等の副作用が強くあらわれることがある.

機序・危険因子
抗コリン作用が増強される.

副作用

副作用等発現状況の概要

本剤は使用成績調査等の副作用発現頻度が明確となる調査を実施していない.

重大な副作用

1. 急性緑内障発作(頻度不明)
眼圧亢進があらわれ,急性緑内障発作を惹起し,嘔気,頭痛を伴う眼痛,視力低下等があらわれることがあるので,観察を十分に行い,このような症状があらわれた場合には投与を中止し,直ちに適切な処置を行うこと.

2. 尿閉(頻度不明)
尿閉があらわれることがあるので,観察を十分に行い,症状があらわれた場合には投与を中止し,適切な処置を行うこと.

3. 麻痺性イレウス(頻度不明)
麻痺性イレウスがあらわれることがあるので,観察を十分に行い,著しい便秘,腹部膨満等があらわれた場合には投与を中止し,適切な処置を行うこと.

4. 幻覚・せん妄(頻度不明)
幻覚・せん妄があらわれることがあるので,観察を十分に行い,このような症状があらわれた場合には投与を中止すること.

5. 腎機能障害(頻度不明)
腎機能障害があらわれることがあるので,観察を十分に行い,BUN,血中クレアチニンの上昇があらわれた場合には投与を中止し,適切な処置を行うこと.

6. 横紋筋融解症(頻度不明)
筋肉痛,脱力感,CK(CPK)上昇,血中及び尿中ミオグロビン上昇を特徴とする横紋筋融解症があらわれることがあるので,このような症状があらわれた場合には投与を中止し,適切な処置を行うこと.

7. 血小板減少(頻度不明)
血小板減少があらわれることがあるので,異常が認められた場合には投与を中止し,適切な処置を行うこと.

8. 皮膚粘膜眼症候群(Stevens-Johnson症候群)(頻度不明)
皮膚粘膜眼症候群(Stevens-Johnson症候群)があらわれることがあるので,観察を十分に行い,発熱,紅斑,そう痒感,眼充血,口内炎等の症状があらわれた場合には投与を中止し,適切な処置を行うこと.

9. QT延長,心室性頻拍(頻度不明)
QT延長,心室性頻拍,房室ブロック,徐脈等があらわれることがあるので,観察を十分に行い,このような症状があらわれた場合には投与を中止し,適切な処置を行うこと.

10. 肝機能障害,黄疸(頻度不明)
AST(GOT),ALT(GPT),γ-GTPの上昇等を伴う肝機能障害,黄疸があらわれることがあるので,観察を十分に行い,異常が認められた場合には本剤の投与を中止するなど,適切な処置を行うこと.

その他の副作用

1. 消化器
頻度不明 
口渇,便秘,腹痛,嘔気・嘔吐,消化不良,下痢,食欲不振,口内炎,舌炎

2. 泌尿器
頻度不明 
排尿困難,残尿,尿意消失

3. 精神神経系
頻度不明 
めまい,頭痛,しびれ,眠気,意識障害(見当識障害,一過性健忘),パーキンソン症状(すくみ足,小刻み歩行等の歩行障害,振戦等),ジスキネジア

4. 循環器
頻度不明 
動悸,血圧上昇,徐脈,期外収縮,胸部不快感

5. 過敏症
頻度不明 
そう痒,発疹,蕁麻疹

6.
頻度不明 
調節障害,眼球乾燥

7. 肝 臓
頻度不明 
AST(GOT)上昇,ALT(GPT)上昇,ALP上昇

8. 腎 臓
頻度不明 
BUN上昇,クレアチニン上昇

9. 血 液
頻度不明 
白血球減少

10. その他
頻度不明 
けん怠感,浮腫,脱力感,味覚異常,腰痛,嗄声,痰のからみ,咽頭部痛

上記の副作用があらわれることがあるので,異常が認められた場合には減量,休薬等の適切な処置を行うこと.特に意識障害,パーキンソン症状,ジスキネジア,徐脈,期外収縮,過敏症があらわれた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと.

高齢者への投与

高齢者では肝機能,腎機能が低下していることが多いため,安全性を考慮して10mg/日より投与を開始するなど慎重に投与すること.

妊婦,産婦,授乳婦等への投与

1.
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には投与しないことが望ましい.
[妊娠中の投与に関する安全性は確立していない.]

2.
授乳婦に投与する場合には授乳を中止させること.
[動物実験(ラット)で乳汁中への移行が報告されている.]

小児等への投与

低出生体重児,新生児,乳児,幼児又は小児に対する安全性は確立していない.
[低出生体重児,新生児又は乳児に対しては使用経験がない.幼児又は小児に対しては使用経験が少ない.]

過量投与

症 状:
せん妄,興奮,全身痙攣,歩行障害,言語障害,散瞳,麻痺性イレウス,尿閉,頻脈,血圧上昇,全身紅潮,肝機能障害等

処 置:
胃洗浄し,次にアトロピン過量投与の場合と同様の処置を行う.例えばネオスチグミン(抗コリン症状に対して),抗不安剤,補液等の対症療法を行う.

適用上の注意

薬剤交付時

PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること(PTPシートの誤飲により,硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し,更には穿孔を起こして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することが報告されている).

その他の注意

雌雄ラット及びマウスに2年間経口投与したところ,雄ラットにおいて臨床用量の122倍(49mg/kg/日)投与群に腎腫瘍,雄マウスにおいて臨床用量の447倍(179mg/kg/日)投与群に肝腫瘍の発生率が対照群に比べ高いとの報告がある.

薬物動態

1. 生物学的同等性試験1,2)
健康成人男性にプロピべリン塩酸塩錠10mg「あすか」又はプロピべリン塩酸塩錠20mg「あすか」と標準製剤それぞれプロピべリン塩酸塩として20mgをクロスオーバー法により空腹時単回経口投与して血漿中未変化体濃度を測定し,得られた薬物動態パラメータ(AUC,Cmax)について統計解析を行った結果,両剤の生物学的同等性が確認された.

(1) プロピべリン塩酸塩錠10mg「あすか」1)

(2) プロピべリン塩酸塩錠20mg「あすか」2)

血漿中濃度並びにAUC,Cmax等のパラメータは,被験者の選択,体液の採取回数・時間等の試験条件によって異なる可能性がある.

2. 溶出挙動3)
プロピべリン塩酸塩錠10mg「あすか」及びプロピべリン塩酸塩錠20mg「あすか」は,日本薬局方医薬品各条に定められたプロピべリン塩酸塩錠の溶出規格に適合していることが確認されている.

3. 代 謝4)
肝代謝酵素を用いたプロピベリン塩酸塩の代謝実験の結果,主代謝物は1-メチル-4-ピペリジル ジフェニルプロポキシ酢酸 N-オキシド(プロピベリン塩酸塩のN-オキシド体,以下M-1と略す)であったが,この代謝は主としてCYP3A4が関与する(in vitro).また,ヒト肝細胞によるテストステロンの水酸化活性を指標としたプロピベリン塩酸塩の酵素活性阻害実験の結果,臨床用量の血漿中濃度ではCYP1A,CYP2C19,CYP2D6及びCYP3A4を阻害しなかった(in vitro).

4. 尿中排泄(外国人データ)5)
健康成人10名にプロピベリン塩酸塩30mgを単回経口投与した結果,主にM-1,1-メチル-4-ピペリジル ベンジル酸 N-オキシド(M-1の脱プロピル体)及び1-メチル-4-ピペリジル ジフェニル-1-(2-ヒドロキシ)プロポキシ酢酸 N-オキシド(M-1の水酸化体)が排泄された.48時間及び96時間までのこれらの尿中総排泄量はそれぞれ投与量の約18%及び約19%であった.
(注)本剤の承認された1回用量は20mgである.

薬効薬理

1. 生体位膀胱の排尿運動抑制作用

(1) 膀胱容量の増加作用6)
麻酔下ラットを用いたシストメトリーにおいて,排尿時の膀胱内圧にほとんど影響することなく,最大膀胱容量及び排尿閾値圧を増加させた.

(2) 律動性膀胱収縮に対する作用6)
麻酔下ラットを用いた律動性膀胱収縮実験において,排尿頻度を減少させ,最長排尿反射間隔を延長した.

(3) 電気刺激による膀胱収縮の抑制作用7)
麻酔下ブタの仙髄前根神経を用いた実験において,電気刺激による膀胱内圧の上昇を抑制した.

2. 摘出膀胱に対する作用
モルモット膀胱平滑筋を用いた実験において,塩化カリウム及びカルバコールによる収縮を抑制した8).また,ラット膀胱平滑筋を用いた実験において,塩化バリウム及びムスカリン作動薬であるアレカイジンプロパルギルエステル(APE)による収縮を抑制した9)

3. 作用機序
摘出膀胱において,カルバコール及び塩化カリウム収縮の抑制作用,APE及び塩化バリウム収縮の抑制作用並びに経壁電気刺激収縮の抑制作用を示す.
プロピベリン塩酸塩は平滑筋直接作用及び抗コリン作用を有し,排尿運動抑制作用を示すと考えられる.

有効成分に関する理化学的知見

一般名

プロピベリン塩酸塩
Propiverine Hydrochloride[JAN]

化学名

1-Methylpiperidin-4-yl 2,2-diphenyl-2-propoxyacetate monohydrochloride

分子式

C23H29NO3・HCl

化学構造式

分子量

403.94

融 点

213〜218℃

性 状

白色の結晶又は結晶性の粉末である.
水又はエタノール(99.5)にやや溶けやすい.

取扱い上の注意

安定性試験10)

最終包装製品を用いた長期保存試験(室温,3年)の結果,プロピべリン塩酸塩錠10mg「あすか」及びプロピべリン塩酸塩錠20mg「あすか」は通常の市場流通下において3年間安定であることが確認された.

*包装

プロピベリン塩酸塩錠10mg「あすか」:100錠(10錠×10)

プロピベリン塩酸塩錠10mg「あすか」:500錠(10錠×50)

プロピベリン塩酸塩錠20mg「あすか」:100錠(10錠×10)

主要文献及び文献請求先

主要文献

1)
高沢謙二他:泌尿器外科,18:701,2005

2)
前田 彰他:泌尿器外科,18:709,2005

3)
社内資料(溶出試験)

4)
社内資料(Metabolism studies with propiverine)

5)
社内資料〔Pharmacokinetics of intraverous(15mg)and oral propiverin hydrochloride(15mg solution,10,15 and 30mg coated tablets〕

6)
小林秀男 他:診療と新薬,42:604,2005

7)
J. R. Scheepe et al.:Aktuel Urol.,31:311,2000

8)
G. Vietinghoff et al.:Zentralbl. Pharm.,120:1219,1981

9)
J. Riotte et al.:Arzneim. Forsch/Drug Res.,37:300,1987

10)
社内資料(安定性試験)

文献請求先・製品情報お問い合わせ先

主要文献に記載の社内資料につきましても下記にご請求ください.

あすか製薬株式会社 くすり相談室

〒108-8532 東京都港区芝浦二丁目5番1号

TEL 0120-848-339

FAX 03-5484-8358

製造販売業者等の氏名又は名称及び住所

製造販売元
あすか製薬株式会社

東京都港区芝浦二丁目5番1号

販売
武田薬品工業株式会社

大阪市中央区道修町四丁目1番1号