リトドリン塩酸塩錠5mg「あすか」


作成又は改訂年月

** 2022年1月改訂 (第15版)

* 2021年3月改訂

日本標準商品分類番号

87259

日本標準商品分類番号等

効能又は効果追加承認年月(最新)
1995年2月

効能追加(切迫流産)

薬効分類名

切迫流・早産治療剤

承認等

販売名
リトドリン塩酸塩錠5mg「あすか」

販売名コード

2590004F1354

承認・許可番号

承認番号
23000AMX00144
商標名
RITODRINE HYDROCHLORIDE TABLETS

薬価基準収載年月

2018年6月

販売開始年月

1994年7月

貯法・使用期限等

貯 法

気密容器,遮光,室温保存

使用期限

外箱等に表示

基準名

日本薬局方

リトドリン塩酸塩錠

規制区分

処方箋医薬品

注意−医師等の処方箋により使用すること

組成

成分・含量

1錠中 日局リトドリン塩酸塩 5mg

添加物

乳糖水和物,結晶セルロース,低置換度ヒドロキシプロピルセルロース,ステアリン酸マグネシウム,ヒプロメロース,タルク,酸化チタン,マクロゴール6000,カルナウバロウ

性状

剤 形

白色フィルムコーティング錠

外形(表)

外形(側面)

外形(裏)

直 径

約6.1mm

厚 さ

約3.1mm

重 量

93mg

識別コード

TZ159

一般的名称

リトドリン塩酸塩錠

禁忌

(次の患者には投与しないこと)

1.
強度の子宮出血,子癇,前期破水例のうち子宮内感染を合併する症例,常位胎盤早期剥離,子宮内胎児死亡,その他妊娠の継続が危険と判断される患者
[妊娠継続が危険と判断される.]

2.
重篤な甲状腺機能亢進症の患者
[症状が増悪するおそれがある.]

3.
重篤な高血圧症の患者
[過度の昇圧が起こるおそれがある.]

4.
重篤な心疾患の患者
[心拍数増加等により症状が増悪するおそれがある.]

5.
重篤な糖尿病の患者
[過度の血糖上昇が起こるおそれがある.また,糖尿病性ケトアシドーシスがあらわれることもある.]

6.
重篤な肺高血圧症の患者
[肺水腫が起こるおそれがある.]

7.
妊娠16週未満の妊婦(「重要な基本的注意」の項参照)

8.
本剤の成分に対し重篤な過敏症の既往歴のある患者

効能又は効果

切迫流・早産

用法及び用量

通常,1回1錠(リトドリン塩酸塩として5mg)を1日3回食後経口投与する.
なお,症状により適宜増減する.

使用上の注意

慎重投与

(次の患者には慎重に投与すること)

1.
甲状腺機能亢進症の患者

2.
高血圧症の患者

3.
心疾患の患者

4.
糖尿病の患者,糖尿病の家族歴,高血糖あるいは肥満等の糖尿病の危険因子を有する患者(「重要な基本的注意」の項参照)

5.
肺高血圧症の患者
(上記1.〜5.は「禁忌」の項参照)

6.
本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者

7.
カリウム減少性利尿剤の投与を受けている患者
[過度の血清カリウム低下が起こるおそれがある.]

8.
筋緊張性(強直性)ジストロフィー等の筋疾患又はその既往歴のある患者
[横紋筋融解症があらわれることがある.]

重要な基本的注意

1.
投与中に過度の心拍数増加(頻脈)があらわれた場合には,減量するなど適切な処置を行うこと.

2.
1日用量30mgを超えて投与する場合,副作用発現の可能性が増大するので注意すること.

3.
本剤の臨床適用は切迫流・早産であるが,妊娠16週未満の症例に関する安全性及び有効性は確立していないので,投与しないこと(使用経験が少ない).

4.
切迫流産患者にはあらかじめ安静療法を試みた後に本剤を投与するとともに,症状の消失がみられた場合は漫然と継続投与しないこと.

5.
胎児に頻脈,不整脈があらわれることがある.また,新生児に腸閉塞,頻脈,低血糖症があらわれることがある.

6.
本剤投与中,血糖値の急激な上昇や糖尿病の悪化から,糖尿病性ケトアシドーシスがあらわれることがある.糖尿病性ケトアシドーシスに至ると母体と胎児の生命を脅かすことがある.投与前から口渇,多飲,多尿,頻尿等の糖尿病症状の有無や血糖値,尿糖,尿ケトン体等の観察を十分に行うこと.投与開始後に異常が認められた場合には,直ちに本剤の投与を中止し,適切な処置を行うこと.

相互作用

併用注意

(併用に注意すること)

1. 薬剤名等
β-刺激剤

臨床症状・措置方法
作用が増強されることがある.

機序・危険因子
相加的に作用が増強される.

2. 薬剤名等
β-遮断剤

臨床症状・措置方法
作用が減弱されることがある.

機序・危険因子
β受容体において競合的に拮抗する.

副作用

副作用等発現状況の概要

本剤は使用成績調査等の副作用発現頻度が明確となる調査を実施していない.

重大な副作用

1. 横紋筋融解症(頻度不明)
筋肉痛,脱力感,CK(CPK)上昇,血中及び尿中ミオグロビン上昇を特徴とする横紋筋融解症があらわれることがあるので,このような場合には直ちに投薬を中止し,適切な処置を行うこと.

2. 汎血球減少(頻度不明)
汎血球減少があらわれることがあるので,観察を十分に行い,異常が認められた場合には投与を中止し,適切な処置を行うこと.

3. 血清カリウム値の低下(頻度不明)
血清カリウム値の低下があらわれることがある.

4. 高血糖,糖尿病性ケトアシドーシス(頻度不明)
血糖値の急激な上昇や糖尿病の悪化から,糖尿病性ケトアシドーシスがあらわれることがある.糖尿病性ケトアシドーシスに至ると母体と胎児の生命を脅かすことがある.観察を十分に行い,異常が認められた場合には,直ちに投与を中止し,適切な処置を行うこと.

5. 新生児腸閉塞(頻度不明)
新生児腸閉塞があらわれることがある.

6. *本薬の注射剤において,肺水腫,心不全,無顆粒球症,白血球減少,血小板減少,ショック,不整脈,肝機能障害,黄疸,中毒性表皮壊死融解症(Toxic Epidermal Necrolysis:TEN),皮膚粘膜眼症候群(Stevens-Johnson症候群),胸水,母体の腸閉塞,胎児及び新生児における心不全,新生児心室中隔壁の肥大,新生児低血糖,新生児高カリウム血症があらわれたとの報告があるので,観察を十分に行い,異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと.

その他の副作用

1. 循環器
頻度不明 
動悸・頻脈,顔面潮紅,不整脈(心室性期外収縮等)

2. 肝 臓注)
頻度不明 
AST(GOT),ALT(GPT)の上昇等

3. 血 液
頻度不明 
血小板減少

4. 精神神経系
頻度不明 
ふらつき,振戦,しびれ

5. 消化器
頻度不明 
嘔気,腹痛

6. 過敏症
頻度不明 
発疹,紅斑

7. **その他
頻度不明 
唾液腺腫脹,高アミラーゼ血症(唾液腺型アミラーゼ増加)

8. 胎児・新生児
頻度不明 
胎児頻脈,胎児不整脈,新生児頻脈,新生児低血糖症

注)異常が認められた場合には減量,休薬等の適切な処置を行うこと.

妊婦,産婦,授乳婦等への投与

1.
妊娠16週未満の症例に関する安全性及び有効性は確立していないので,投与しないこと(使用経験が少ない).

2.
出産直前に本剤を投与した場合には,出産直後の授乳を避けることが望ましい.
[動物実験(ラット)で乳汁中への移行が報告されている.]

適用上の注意

薬剤交付時

PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること(PTPシートの誤飲により,硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し,更には穿孔を起こして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することが報告されている).

薬物動態

1. 生物学的同等性試験1)
健常成人女性にリトドリン塩酸塩錠5mg「あすか」と標準製剤それぞれ2錠(リトドリン塩酸塩として10mg)を,クロスオーバー法により絶食単回経口投与して血漿中未変化体濃度を測定し,得られた薬物動態パラメータ(AUC,Cmax)について統計解析を行った結果,両剤の生物学的同等性が確認された.

血漿中濃度並びにAUC,Cmax等のパラメータは,被験者の選択,体液の採取回数・時間等の試験条件によって異なる可能性がある.

2. 溶出挙動2)
リトドリン塩酸塩錠5mg「あすか」は,日本薬局方医薬品各条に定められたリトドリン塩酸塩錠の溶出規格に適合していることが確認されている.

薬効薬理

1. 摘出子宮筋運動抑制作用

(1)
妊娠ラット摘出子宮筋の自動運動(収縮幅)をリトドリン塩酸塩は用量依存的に抑制した3),4).この自動運動の抑制はβ-遮断剤であるプロプラノロールにより遮断された4)

(2)
オキシトシンによる妊娠ラット及びエストロゲン前処置ラットの摘出子宮筋の自動運動の増加をリトドリン塩酸塩は用量依存的に抑制した5),6)

2. 生体位子宮運動抑制作用7)
妊娠後期ラットの子宮運動をリトドリン塩酸塩は用量依存的に抑制した.この抑制は投与10分後をピークに90分以上持続した.

3. 子宮筋への選択性3)
妊娠ラット摘出子宮筋及びモルモット摘出右心房標本を用いた実験で,リトドリン塩酸塩はイソクスプリン塩酸塩,イソプレナリン塩酸塩に比し,優れた子宮筋への選択性を示した.

4. 分娩遅延作用8)
妊娠ラットを用いた実験で,リトドリン塩酸塩は正常分娩を有意に遅延させた.

有効成分に関する理化学的知見

一般名

リトドリン塩酸塩
Ritodrine Hydrochloride[JAN]

化学名

(1RS,2SR)-1-(4-Hydroxyphenyl)-2-{[2-(4-hydroxyphenyl)ethyl]amino}propan-1-ol monohydrochloride

分子式

C17H21NO3・HCl

化学構造式

分子量

323.81

性 状

白色の結晶性の粉末である.
水,メタノール又はエタノール(99.5)に溶けやすい.
0.01mol/L塩酸試液に溶ける.
水溶液(1→10)は旋光性を示さない.
光により徐々に淡黄色となる.
融点:約196℃(分解)

取扱い上の注意

安定性試験9)
最終包装製品を用いた長期保存試験(25℃,3年)の結果,リトドリン塩酸塩錠5mg「あすか」は通常の市場流通下において3年間安定であることが確認された.

包装

リトドリン塩酸塩錠5mg「あすか」:100錠(10錠×10)

リトドリン塩酸塩錠5mg「あすか」:500錠(10錠×50)

主要文献及び文献請求先

主要文献

1)
社内資料(生物学的同等性試験)

2)
社内資料(溶出試験)

3)
社内資料〔薬理作用(1)〕

4)
社内資料〔薬理作用(2)〕

5)
社内資料〔薬理作用(3)〕

6)
社内資料〔薬理作用(4)〕

7)
社内資料〔薬理作用(5)〕

8)
吉澤昌行 他:薬理と治療,26:1109,1998

9)
社内資料(安定性試験)

文献請求先・製品情報お問い合わせ先

主要文献に記載の社内資料につきましても下記にご請求ください.

あすか製薬株式会社 くすり相談室

〒108-8532 東京都港区芝浦二丁目5番1号

TEL 0120-848-339

FAX 03-5484-8358

製造販売業者等の氏名又は名称及び住所

製造販売元
あすか製薬株式会社

東京都港区芝浦二丁目5番1号

販売
武田薬品工業株式会社

大阪市中央区道修町四丁目1番1号