バルヒディオ配合錠MD「TCK」/バルヒディオ配合錠EX「TCK」


作成又は改訂年月

**2020年2月改訂(第4版)

 *2019年12月改訂

日本標準商品分類番号

872149

薬効分類名

選択的AT1受容体ブロッカー/利尿薬合剤

承認等

販売名
バルヒディオ配合錠MD「TCK」

販売名コード

2149112F1065

承認・許可番号

承認番号
22800AMX00531000
商標名
VALHYDIO Combination Tablets MD 「TCK」

薬価基準収載年月

2016年12月

販売開始年月

2016年12月

貯法・使用期限等

貯法

室温保存

使用期限

外装に表示

基準名

日本薬局方

バルサルタン・ヒドロクロロチアジド錠

規制区分

処方箋医薬品

注意−医師等の処方箋により使用すること

組成

有効成分の名称

バルサルタン、ヒドロクロロチアジド

含量

1錠中バルサルタン(日局)80mg、ヒドロクロロチアジド(日局)6.25mg

添加物

低置換度ヒドロキシプロピルセルロース、リン酸水素Ca、ポビドン、クロスカルメロースNa、無水ケイ酸、ステアリン酸Mg、ヒプロメロース、マクロゴール、酸化チタン、タルク、三二酸化鉄、カルナウバロウ

性状

色・剤形

うすい赤色・フィルムコーティング錠

外形

直径(mm)

8.5

厚さ(mm)

3.9

重量(mg)

227

販売名
バルヒディオ配合錠EX「TCK」

販売名コード

2149112F2061

承認・許可番号

承認番号
22800AMX00532000
商標名
VALHYDIO Combination Tablets EX 「TCK」

薬価基準収載年月

2016年12月

販売開始年月

2016年12月

貯法・使用期限等

貯法

室温保存

使用期限

外装に表示

基準名

日本薬局方

バルサルタン・ヒドロクロロチアジド錠

規制区分

処方箋医薬品

注意−医師等の処方箋により使用すること

組成

有効成分の名称

バルサルタン、ヒドロクロロチアジド

含量

1錠中バルサルタン(日局)80mg、ヒドロクロロチアジド(日局)12.5mg

添加物

低置換度ヒドロキシプロピルセルロース、リン酸水素Ca、ポビドン、クロスカルメロースNa、無水ケイ酸、ステアリン酸Mg、ヒプロメロース、マクロゴール、酸化チタン、タルク、三二酸化鉄、カルナウバロウ

性状

色・剤形

ごくうすい赤色・フィルムコーティング錠

外形

直径(mm)

8.5

厚さ(mm)

4.0

重量(mg)

227

一般的名称

バルサルタン/ヒドロクロロチアジド配合錠

禁忌

(次の患者には投与しないこと)

1.
本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者

2.
チアジド系薬剤又はその類似化合物(たとえばクロルタリドン等のスルフォンアミド誘導体)に対する過敏症の既往歴のある患者

3.
妊婦又は妊娠している可能性のある婦人(「妊婦、産婦、授乳婦等への投与」の項参照)

4.
無尿の患者又は透析患者[本剤の効果が期待できない。]

5.
急性腎不全の患者[腎機能を更に悪化させるおそれがある。]

6.
体液中のナトリウム・カリウムが明らかに減少している患者[低ナトリウム血症、低カリウム血症等の電解質失調を悪化させるおそれがある。]

7.
アリスキレンを投与中の糖尿病患者(ただし、他の降圧治療を行ってもなお血圧のコントロールが著しく不良の患者を除く)[非致死性脳卒中、腎機能障害、高カリウム血症及び低血圧のリスク増加が報告されている。](「重要な基本的注意」5.の項参照)

8.
*デスモプレシン酢酸塩水和物(男性における夜間多尿による夜間頻尿)を投与中の患者(「相互作用」の項参照)

効能又は効果

効能又は効果/用法及び用量

高血圧症

効能又は効果に関連する使用上の注意

過度な血圧低下のおそれ等があり、本剤を高血圧治療の第一選択薬としないこと。

用法及び用量

成人には1日1回1錠(バルサルタン/ヒドロクロロチアジドとして80mg/6.25mg又は80mg/12.5mg)を経口投与する。本剤は高血圧治療の第一選択薬として用いない。

用法及び用量に関連する使用上の注意

原則として、バルサルタン80mgで効果不十分な場合に本剤の使用を検討すること。

使用上の注意

慎重投与

(次の患者には慎重に投与すること)

1.
両側性腎動脈狭窄のある患者又は片腎で腎動脈狭窄のある患者(「重要な基本的注意」2.の項参照)

2.
重篤な腎機能障害のある患者(「重要な基本的注意」3.の項参照)

3.
血清カリウム値異常の患者(「重要な基本的注意」7.及び8.の項参照)

4.
肝障害のある患者、特に胆汁性肝硬変及び胆汁うっ滞のある患者[バルサルタンは主に胆汁中に排泄されるため、これらの患者では血中濃度が上昇するおそれがある。外国において、軽度〜中等度の肝障害患者でバルサルタンの血漿中濃度が、健康成人と比較して約2倍に上昇することが報告されている。また、ヒドロクロロチアジドは肝性昏睡を誘発するおそれがある。]

5.
脳血管障害のある患者[過度の降圧が脳血流不全を引き起こし、病態を悪化させるおそれがある。]

6.
減塩療法中の患者[低ナトリウム血症を起こすおそれがある。]

7.
重篤な冠硬化症又は脳動脈硬化症のある患者[急激な利尿があらわれた場合、急速な血漿量減少、血液濃縮を来し、血栓塞栓症を誘発するおそれがある。]

8.
本人又は両親、兄弟に痛風、糖尿病のある患者及び高尿酸血症のある患者[高尿酸血症、高血糖症を来し、痛風、糖尿病の悪化や顕性化のおそれがある。]

9.
下痢、嘔吐のある患者[電解質失調があらわれるおそれがある。]

10.
高カルシウム血症、副甲状腺機能亢進症のある患者[血清カルシウムを上昇させるおそれがある。]

11.
ジギタリス剤、副腎皮質ホルモン剤又はACTHの投与を受けている患者(「相互作用」の項参照)

12.
交感神経切除後の患者[本剤の降圧作用が増強されるおそれがある。]

13.
高齢者(「高齢者への投与」の項参照)

重要な基本的注意

1.
本剤は、バルサルタン80mgとヒドロクロロチアジド6.25mgあるいは12.5mgとの配合剤であり、バルサルタンとヒドロクロロチアジド双方の副作用が発現するおそれがあり、適切に本剤の使用を検討すること。([用法及び用量に関連する使用上の注意]の項参照)

2.
両側性腎動脈狭窄のある患者又は片腎で腎動脈狭窄のある患者においては、腎血流量の減少や糸球体濾過圧の低下により急速に腎機能を悪化させるおそれがあるので、治療上やむを得ないと判断される場合を除き、投与は避けること。

3.
血清クレアチニン値が2.0mg/dLを超える腎機能障害患者においては、ヒドロクロロチアジドにより腎血流量が低下するおそれがあるので、治療上やむを得ないと判断される場合を除き、投与は避けること。なお、バルサルタンにより腎機能障害が悪化するおそれもある。

4.
腎機能障害患者では、血清クレアチニン値上昇及び血清尿酸値上昇のおそれがあるので、定期的に血清クレアチニン値及び血清尿酸値のモニタリングを実施し、観察を十分に行うこと。

5.
アリスキレンを併用する場合、腎機能障害、高カリウム血症及び低血圧を起こすおそれがあるため、患者の状態を観察しながら慎重に投与すること。なお、eGFRが60mL/min/1.73m2未満の腎機能障害のある患者へのアリスキレンとの併用については、治療上やむを得ないと判断される場合を除き避けること。(「相互作用」の項参照)

6.
ヒドロクロロチアジドは高尿酸血症を発現させるおそれがあるので、定期的に血清尿酸値のモニタリングを実施し、観察を十分に行うこと。

7.
ヒドロクロロチアジドは低カリウム血症を起こすことが知られているので、定期的に血清カリウム値のモニタリングを実施し、観察を十分に行うこと。

8.
バルサルタンは高カリウム血症の患者において、高カリウム血症を増悪させるおそれがあるので、治療上やむを得ないと判断される場合を除き、投与は避けること。また、腎機能障害、コントロール不良の糖尿病等により血清カリウム値が高くなりやすい患者では、高カリウム血症が発現するおそれがあるので、血清カリウム値に注意すること。

9.
本剤の投与によって、一過性の急激な血圧低下(失神及び意識消失等を伴う)を起こすおそれがあるので、そのような場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。また、特に次の患者では患者の状態に十分注意すること。

(1)
利尿降圧剤投与中の患者[特に重度のナトリウムないし体液量の減少した患者(まれに症候性の低血圧が生じることがある)]

(2)
厳重な減塩療法中の患者

10.
バルサルタンを含むアンジオテンシンII受容体拮抗剤投与中に肝炎等の重篤な肝障害があらわれたとの報告がある。肝機能検査を実施するなど観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

11.
手術前24時間は投与しないことが望ましい。

12.
降圧作用に基づくめまい、ふらつきがあらわれることがあるので、高所作業、自動車の運転等危険を伴う機械を操作する際には注意させること。

13.
本剤の利尿効果は急激にあらわれることがあるので、電解質失調、脱水に十分注意すること。

14.
夜間の休息が特に必要な患者には、夜間の排尿を避けるため、午前中に投与することが望ましい。

相互作用

併用禁忌

(併用しないこと)

1.

薬剤名等
*デスモプレシン酢酸塩水和物(ミニリンメルト)(男性における夜間多尿による夜間頻尿)

臨床症状・措置方法
*低ナトリウム血症が発現するおそれがある。

機序・危険因子
*ヒドロクロロチアジドとデスモプレシン酢酸塩水和物のいずれも低ナトリウム血症が発現するおそれがある。

併用注意

(併用に注意すること)

1. 薬剤名等
アリスキレン

臨床症状・措置方法
腎機能障害、高カリウム血症及び低血圧を起こすおそれがあるため、腎機能、血清カリウム値及び血圧を十分に観察すること。
なお、eGFRが60mL/min/1.73m2未満の腎機能障害のある患者へのアリスキレンとの併用については、治療上やむを得ないと判断される場合を除き避けること。

機序・危険因子
併用によりレニン-アンジオテンシン系阻害作用が増強される可能性がある。

2. 薬剤名等
アンジオテンシン変換酵素阻害剤

臨床症状・措置方法
腎機能障害、高カリウム血症及び低血圧を起こすおそれがあるため、腎機能、血清カリウム値及び血圧を十分に観察すること。

機序・危険因子
併用によりレニン-アンジオテンシン系阻害作用が増強される可能性がある。

3. 薬剤名等
カリウム保持性利尿剤(スピロノラクトン、トリアムテレン等)、カリウム補給製剤(塩化カリウム)

臨床症状・措置方法
血清カリウム値が上昇することがあるので、血清カリウム濃度に注意する。

機序・危険因子
バルサルタンのアルドステロン分泌抑制によりカリウム貯留作用が増強する可能性がある。
危険因子:腎機能障害

4. 薬剤名等
ドロスピレノン・エチニルエストラジオール

臨床症状・措置方法
血清カリウム値が上昇することがあるので、血清カリウム濃度に注意する。

機序・危険因子
バルサルタンによる血清カリウム値の上昇とドロスピレノンの抗ミネラルコルチコイド作用によると考えられる。
危険因子:腎障害患者、血清カリウム値の高い患者

5. 薬剤名等
*トリメトプリム含有製剤(スルファメトキサゾール・トリメトプリム)

臨床症状・措置方法
*血清カリウム値が上昇することがあるので、血清カリウム濃度に注意する。

機序・危険因子
*血清カリウム値の上昇が増強されるおそれがある。

6. 薬剤名等
シクロスポリン

臨床症状・措置方法
血清カリウム値が上昇することがあるので、血清カリウム濃度に注意する。

機序・危険因子
高カリウム血症の副作用が相互に増強されると考えられる。

7. 薬剤名等
シクロスポリン

臨床症状・措置方法
高尿酸血症及びこれに伴う痛風があらわれやすいので、血中尿酸値に注意すること。

機序・危険因子
高尿酸血症の副作用が相互に増強される可能性が考えられる。

8. 薬剤名等
非ステロイド性消炎鎮痛剤(NSAIDs)・COX-2選択的阻害剤(インドメタシン等)

臨床症状・措置方法
本剤の降圧作用が減弱することがある。

機序・危険因子
NSAIDs・COX-2選択的阻害剤の腎プロスタグランジン合成阻害作用により、本剤の降圧作用が減弱することがある。

9. 薬剤名等
非ステロイド性消炎鎮痛剤(NSAIDs)・COX-2選択的阻害剤(インドメタシン等)

臨床症状・措置方法
腎機能を悪化させるおそれがあるので、併用する場合には腎機能を十分に観察すること。

機序・危険因子
NSAIDs・COX-2選択的阻害剤の腎プロスタグランジン合成阻害作用により、腎血流量が低下するためと考えられる。
危険因子:高齢者

10. 薬剤名等
ビキサロマー

臨床症状・措置方法
併用により、バルサルタンの血中濃度が約30〜40%に低下したとの報告がある。バルサルタンの作用が減弱するおそれがあるので、併用する場合には十分に観察すること。

機序・危険因子
リン酸結合性ポリマーにより、同時に服用した場合、バルサルタンの吸収を遅延あるいは減少させる可能性がある。

11. 薬剤名等
バルビツール酸誘導体

臨床症状・措置方法
起立性低血圧が増強されることがある。

機序・危険因子
これらの薬剤の中枢抑制作用とヒドロクロロチアジドの降圧作用による。

12. 薬剤名等
あへんアルカロイド系麻薬

臨床症状・措置方法
起立性低血圧が増強されることがある。

機序・危険因子
ヒドロクロロチアジドとあへんアルカロイドの大量投与で血圧低下があらわれる可能性がある。

13. 薬剤名等
アルコール

臨床症状・措置方法
起立性低血圧が増強されることがある。

機序・危険因子
ヒドロクロロチアジドと血管拡張作用を有するアルコールとの併用により降圧作用が増強される可能性がある。

14. 薬剤名等
昇圧アミン(ノルアドレナリン、アドレナリン)

臨床症状・措置方法
昇圧アミンの作用を減弱することがある。手術前の患者に使用する場合、本剤の一時休薬等の処置を講ずること。

機序・危険因子
ヒドロクロロチアジドは昇圧アミンに対する血管壁の反応性を低下させる可能性がある。

15. 薬剤名等
ツボクラリンの類似作用物質(パンクロニウム臭化物)

臨床症状・措置方法
ツボクラリンの類似作用物質の麻痺作用を増強することがある。手術前の患者に使用する場合、本剤の一時休薬等の処置を講ずること。

機序・危険因子
ヒドロクロロチアジドによる血清カリウム値の低下により、これらの薬剤の神経・筋遮断作用が増強すると考えられている。

16. 薬剤名等
降圧作用を有する他の薬剤(β-遮断剤、ニトログリセリン等)

臨床症状・措置方法
降圧作用を増強するおそれがある。
降圧剤の用量調節等に注意すること。

機序・危険因子
作用機序の異なる降圧作用により互いに協力的に作用する。

17. 薬剤名等
ジギタリス製剤(ジゴキシン、ジギトキシン)

臨床症状・措置方法
ジギタリスの心臓に対する作用を増強し、不整脈等を起こすことがある。血清カリウム値に十分注意すること。

機序・危険因子
ヒドロクロロチアジドによる血清カリウム値の低下により多量のジギタリスが心筋Na-K ATPaseに結合し、心収縮力増強と不整脈が起こる。マグネシウム低下も同様の作用を示す。

18. 薬剤名等
乳酸ナトリウム

臨床症状・措置方法
チアジド系薬剤による代謝性アルカローシス、低カリウム血症を増強することがある。

機序・危険因子
ヒドロクロロチアジドのカリウム排泄作用により低カリウム血症や代謝性アルカローシスが引き起こされることがある。アルカリ化剤である乳酸ナトリウムの併用はこの状態を更に増強させる。

19. 薬剤名等
リチウム

臨床症状・措置方法
振戦、消化器愁訴等、リチウム中毒を増強することがある。血清リチウム濃度に注意すること。

機序・危険因子
ヒドロクロロチアジドは腎におけるリチウムの再吸収を促進し、リチウムの血中濃度を上昇させる。

20. 薬剤名等
リチウム

臨床症状・措置方法
血中リチウム濃度が上昇し、リチウム中毒を起こすことが報告されているので、血中リチウム濃度に注意すること。

機序・危険因子
バルサルタンのナトリウム排泄作用により、リチウムの蓄積が起こると考えられている。

21. 薬剤名等
副腎皮質ホルモン剤、ACTH

臨床症状・措置方法
低カリウム血症が発現することがある。

機序・危険因子
ヒドロクロロチアジドとこれらの薬剤はともにカリウム排泄作用を有する。

22. 薬剤名等
グリチルリチン製剤

臨床症状・措置方法
血清カリウム値の低下があらわれやすくなる。

機序・危険因子
グリチルリチン製剤は低カリウム血症を主徴とした偽アルドステロン症を引き起こすことがある。したがってヒドロクロロチアジドとグリチルリチン製剤の併用により低カリウム血症を増強する可能性がある。

23. 薬剤名等
糖尿病用剤(SU剤、インスリン等)

臨床症状・措置方法
糖尿病用剤の作用を著しく減弱することがある。

機序・危険因子
機序は明確ではないが、ヒドロクロロチアジドによるカリウム喪失により膵臓のβ細胞のインスリン放出が低下すると考えられている。

24. 薬剤名等
ジアゾキシド

臨床症状・措置方法
ジアゾキシドの血糖上昇作用及び血中尿酸上昇作用が増強するおそれがある。

機序・危険因子
機序は明確ではないが、ヒドロクロロチアジドによるカリウム喪失により膵臓のβ細胞のインスリン放出が低下すると考えられている。また、ヒドロクロロチアジドとジアゾキシドはともに尿酸排泄抑制作用を有する。

25. 薬剤名等
陰イオン交換樹脂剤(コレスチラミン等)

臨床症状・措置方法
チアジド系薬剤の作用が減弱することがある。陰イオン交換樹脂剤投与の少なくとも4時間前に投与する等、投与時間をずらすことで薬剤相互作用を最小限にできるとの報告がある。

機序・危険因子
陰イオン交換樹脂剤の吸着作用によりヒドロクロロチアジドの吸収が阻害されることがある。

26. 薬剤名等
アマンタジン

臨床症状・措置方法
アマンタジンの作用が増強されることがある。

機序・危険因子
ヒドロクロロチアジドがアマンタジンの腎排泄を低下させ、血中濃度の上昇を起こすためと考えられる。

27. 薬剤名等
アロプリノール

臨床症状・措置方法
重症の過敏反応(悪寒、全身性の皮疹等)が発現したとの報告がある。

機序・危険因子
機序は不明である。

28. 薬剤名等
抗コリン作用を有する薬剤(アトロピン、ビペリデン)

臨床症状・措置方法
チアジド系薬剤の作用が増強されるおそれがある。

機序・危険因子
チアジド系薬剤の吸収が促進される可能性が考えられる。

29. 薬剤名等
メチルドパ

臨床症状・措置方法
チアジド系薬剤との併用による溶血性貧血の報告がある。

機序・危険因子
メチルドパがチアジド系薬剤の抗体産生を促進する可能性が考えられる。

30. 薬剤名等
抗腫瘍剤(シクロホスファミド、メトトレキサート等)

臨床症状・措置方法
これらの薬剤の骨髄抑制作用を増強するおそれがある。

機序・危険因子
チアジド系薬剤が抗腫瘍剤の腎排泄を減少させるためと考えられる。

31. 薬剤名等
ビタミンD、カルシウム剤

臨床症状・措置方法
高カルシウム血症を起こすおそれがある。

機序・危険因子
血清カルシウム濃度の上昇をチアジド系薬剤と相互に増強させる可能性が考えられる。

32. 薬剤名等
カルバマゼピン

臨床症状・措置方法
低ナトリウム血症があらわれることがある。

機序・危険因子
ヒドロクロロチアジドとカルバマゼピンはともに血清中のナトリウムを低下させることがある。

副作用

副作用等発現状況の概要

本剤は使用成績調査等の副作用発現頻度が明確となる調査を実施していない。

重大な副作用

1. アナフィラキシー(頻度不明)
アナフィラキシーを起こすことがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。

2. 血管浮腫(頻度不明)
顔面、口唇、咽頭、舌の腫脹等が症状としてあらわれることがあるので観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。

3. 肝炎(頻度不明)
肝炎があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。

4. 腎不全(頻度不明)
腎不全があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。

5. 高カリウム血症(頻度不明)
重篤な高カリウム血症があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、直ちに適切な処置を行うこと。

6. 低ナトリウム血症(頻度不明)
けん怠感、食欲不振、嘔気、嘔吐、意識障害等を伴う低ナトリウム血症があらわれることがある(高齢者であらわれやすい)ので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には、投与を中止し、直ちに適切な処置を行うこと。

7. ショック、失神、意識消失(いずれも頻度不明)
ショック、血圧低下に伴う失神、意識消失があらわれることがあるので、観察を十分におこない、冷感、嘔吐、意識消失等があらわれた場合には投与を中止し、直ちに適切な処置を行うこと。特に厳重な減塩療法中、利尿降圧剤投与中の患者では患者の状態を十分に観察すること。

8. 無顆粒球症、白血球減少、血小板減少(いずれも頻度不明)
無顆粒球症、白血球減少、血小板減少があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、直ちに適切な処置を行うこと。

9. 再生不良性貧血、溶血性貧血(いずれも頻度不明)
重篤な血液障害があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、直ちに適切な処置を行うこと。

10. 壊死性血管炎(頻度不明)
壊死性血管炎があらわれることがあるので、異常が認められた場合には投与を中止し、直ちに適切な処置を行うこと。

11. 中毒性表皮壊死融解症(Toxic Epidermal Necrolysis:TEN)、皮膚粘膜眼症候群(Stevens-Johnson症候群)、多形紅斑(いずれも頻度不明)
中毒性表皮壊死融解症、皮膚粘膜眼症候群、多形紅斑があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。

12. 天疱瘡、類天疱瘡(いずれも頻度不明)
天疱瘡、類天疱瘡があらわれることがあるので、水疱、びらん等があらわれた場合には、皮膚科医と相談し、投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

13. 間質性肺炎(頻度不明)
発熱、咳嗽、呼吸困難、胸部X線異常等を伴う間質性肺炎があらわれることがあるので、このような場合には投与を中止し、副腎皮質ホルモン剤の投与等の適切な処置を行うこと。

14. 肺水腫(頻度不明)
肺水腫があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、直ちに適切な処置を行うこと。

15. 全身性エリテマトーデスの悪化(頻度不明)
全身性エリテマトーデスを悪化させることがあるため、観察を十分に行い、症状があらわれた場合には投与を中止し、直ちに適切な処置を行うこと。

16. 低血糖(頻度不明)
低血糖があらわれることがある(糖尿病治療中の患者であらわれやすい)ので、観察を十分に行い、脱力感、空腹感、冷汗、手の震え、集中力低下、痙攣、意識障害等があらわれた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。

17. 横紋筋融解症(頻度不明)
筋肉痛、脱力感、CK(CPK)上昇、血中及び尿中ミオグロビン上昇を特徴とする横紋筋融解症があらわれることがあるので、観察を十分に行い、このような場合には直ちに投与を中止し、適切な処置を行うこと。

18. 急性近視、閉塞隅角緑内障(いずれも頻度不明)
急性近視(霧視、視力低下等を含む)、閉塞隅角緑内障があらわれることがあるので、急激な視力の低下や眼痛等の異常が認められた場合には投与を中止し、速やかに眼科医の診察を受けるよう、患者に指導すること。

その他の副作用

1. 皮膚障害
(頻度不明) 
発疹、光線過敏症、そう痒症、蕁麻疹、紅斑、紫斑、皮膚エリテマトーデス

2. 精神神経系障害
(頻度不明) 
めまい、頭痛、傾眠、不眠症、知覚異常、しびれ、味覚異常

3. 血液及びリンパ系障害
(頻度不明) 
白血球数増加、好酸球数増加、貧血

4. 心臓障害
(頻度不明) 
不整脈、動悸、頻脈、心房細動

5. 血管障害
(頻度不明) 
低血圧、起立性低血圧、顔面潮紅、ほてり

6. 胃腸障害
(頻度不明) 
腹痛、腹部不快感、下痢、嘔気、膵炎、嘔吐、便秘

7. 肝胆道系障害
(頻度不明) 
肝機能異常、γ-GTP増加、AST(GOT)増加、ALT(GPT)増加、血中ビリルビン増加、LDH増加、ALP増加、黄疸、胆汁うっ滞

8. 呼吸器障害
(頻度不明) 
咳嗽、咽頭炎、呼吸困難、鼻閉

9. 腎及び尿路障害
(頻度不明) 
BUN増加、血中クレアチニン増加、蛋白尿、尿中血陽性

10. 代謝及び栄養障害
(頻度不明) 
高血糖、高尿酸血症、低カリウム血症、血中コレステロール増加、血中トリグリセリド増加、尿糖陽性、食欲不振、低マグネシウム血症、低クロール性アルカローシス、血中カルシウム増加、総蛋白減少、脱水

11. その他
(頻度不明) 
CK(CPK)増加、疲労、けん怠感、胸痛、浮腫、関節痛、腰背部痛、筋痙縮、筋肉痛、脱力感、口渇、唾液腺炎、インポテンス、高カルシウム血症を伴う副甲状腺障害、黄視症、視力異常(霧視等)、耳鳴、発熱

その他の副作用の注意

上記のような症状又は異常があらわれた場合には、投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

高齢者への投与

1.
高齢者では一般に過度の降圧は好ましくないとされている(脳梗塞等が起こるおそれがある)ので、患者の状態を観察しながら、慎重に投与すること。

2.
バルサルタン単独投与による高齢者での薬物動態試験で、バルサルタンの血漿中濃度が非高齢者に比べて高くなることが認められている。

3.
高齢者では、急激な利尿は血漿量の減少を来し、脱水、低血圧等による立ちくらみ、めまい、失神等を起こすことがある。

4.
特に心疾患等で浮腫のある高齢者では急激な利尿は急速な血漿量の減少と血液濃縮を来し、脳梗塞等の血栓塞栓症を誘発するおそれがある。

5.
高齢者では、低ナトリウム血症、低カリウム血症があらわれやすい。

妊婦、産婦、授乳婦等への投与

1.
妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には投与しないこと。また、投与中に妊娠が判明した場合には、直ちに投与を中止すること。[バルサルタンを含むアンジオテンシンII受容体拮抗剤並びにアンジオテンシン変換酵素阻害剤で、妊娠中期〜末期に投与された患者に胎児・新生児死亡、羊水過少症、胎児・新生児の低血圧、腎不全、高カリウム血症、頭蓋の形成不全、羊水過少症によると推測される四肢の拘縮、脳、頭蓋顔面の奇形、肺の発育形成不全等があらわれたとの報告がある。また、海外で実施されたアンジオテンシン変換酵素阻害剤におけるレトロスペクティブな疫学調査で、妊娠初期にアンジオテンシン変換酵素阻害剤を投与された患者群において、胎児奇形の相対リスクは降圧剤が投与されていない患者群に比べ高かったとの報告がある。ヒドロクロロチアジドを含むチアジド系薬剤では新生児又は乳児に高ビリルビン血症、血小板減少症等を起こすことがある。また、利尿効果に基づく血漿量減少、血液濃縮、子宮・胎盤血流量減少等があらわれることがある。]

2.
授乳中の婦人への投与を避け、やむを得ず投与する場合には授乳を中止させること。[バルサルタンにおける動物実験(ラットの授乳期経口投与)の3mg/kg/日で、乳汁中へ移行するとの報告がある。また、動物実験(ラットの周産期及び授乳期経口投与)の600mg/kg/日で出生児の低体重及び生存率の低下が認められており、200mg/kg/日以上で外表分化の遅延が認められている。更に、ヒドロクロロチアジドはヒト母乳中へ移行することが報告されている。]

小児等への投与

低出生体重児、新生児、乳児、幼児又は小児に対する安全性は確立していない。(使用経験がない)

臨床検査結果に及ぼす影響

甲状腺障害のない患者の血清PBIを低下させることがあるので注意すること。

過量投与

徴候、症状
バルサルタンの過量投与により、著しい血圧低下が生じ、意識レベルの低下、循環虚脱に至るおそれがある。

処置
通常、次のような処置を行う。

(1)
催吐及び活性炭投与

(2)
著しい低血圧の場合には、患者を仰臥位にし、速やかに生理食塩液等の静脈注射など適切な処置を行う。

注意
バルサルタンの血漿蛋白結合率は93〜96%であり、血液透析によって除去できないが、ヒドロクロロチアジドは透析により除去することができる。

適用上の注意

薬剤交付時
PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること。(PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔を起こして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することが報告されている。)

その他の注意

**海外で実施された疫学研究において、ヒドロクロロチアジドを投与された患者で、基底細胞癌及び有棘細胞癌のリスクが増加することが報告されている。1),2)

薬物動態

生物学的同等性試験
バルヒディオ配合錠EX「TCK」と標準製剤を、クロスオーバー法によりそれぞれ1錠(バルサルタン80mg及びヒドロクロロチアジド12.5mg)健康成人男子に絶食単回経口投与して血漿中未変化体濃度を測定し、得られた薬物動態パラメータ(AUC、Cmax)について90%信頼区間法にて統計解析を行った結果、log(0.80)〜log(1.25)の範囲内であり、両剤の生物学的同等性が確認された。
また、バルヒディオ配合錠MD「TCK」は、「含量が異なる経口固形製剤の生物学的同等性試験ガイドライン(平成24年2月29日薬食審査発0229第10号)」に基づき、バルヒディオ配合錠EX「TCK」を標準製剤としたとき、溶出挙動が等しく、生物学的に同等とみなされた。3)

血漿中濃度並びにAUC、Cmax等のパラメータは、被験者の選択、体液の採取回数・時間等の試験条件によって異なる可能性がある。

溶出挙動
バルヒディオ配合錠MD「TCK」及びバルヒディオ配合錠EX「TCK」は、日本薬局方医薬品各条に定められた溶出規格に適合していることが確認されている。4)

薬物動態の表

薬物動態パラメータ
<バルサルタン>

 判定パラメータ 判定パラメータ 参考パラメータ 参考パラメータ 
 AUC0→24hr(μg・hr/mL) max(μg/mL) max(hr) 1/2(hr) 
バルヒディオ配合錠EX「TCK」 52.31±14.89 7.21±1.71 2.92±1.10 6.07±1.18 
標準製剤(錠剤、80mg) 55.80±13.44 7.96±1.80 3.00±0.87 6.13±0.85 

                                                         (Mean±S.D.,n=19)


<ヒドロクロロチアジド>

 判定パラメータ 判定パラメータ 参考パラメータ 参考パラメータ 
 AUC0→36hr(ng・hr/mL) max(ng/mL) max(hr) 1/2(hr) 
バルヒディオ配合錠EX「TCK」 539.92±132.23 76.78±20.44 2.24±0.73 8.46±2.78 
標準製剤(錠剤、12.5mg) 547.22±124.12 83.00±19.09 1.87±0.80 8.10±1.68 

                                                         (Mean±S.D.,n=19)


薬効薬理

バルサルタン
アンギオテンシンII受容体のサブタイプAT1受容体の拮抗薬。内因性昇圧物質のアンギオテンシンIIに対して受容体レベルで競合的に拮抗することにより降圧作用を現す。5)

ヒドロクロロチアジド
チアジド系利尿薬。腎遠位尿細管におけるNaとClの再吸収を抑制し、水の排泄を促進させる。炭酸脱水酵素阻害作用も有する。降圧作用は、初期には循環血流量の低下により、長期的には末梢血管の拡張によると考えられている。5)

有効成分に関する理化学的知見

一般名
バルサルタン(Valsartan)

化学名
(2S )-3-Methyl-2-(N -{[2'-(1H -tetrazol-5-yl)biphenyl-4-yl]methyl}pentanamido)butanoic acid

分子式
2429

分子量
435.52

構造式

性状
白色の粉末である。
メタノール又はエタノール(99.5)に極めて溶けやすく、水にほとんど溶けない。

一般名
ヒドロクロロチアジド(Hydrochlorothiazide)

化学名
6-Chloro-3,4-dihydro-2H -1,2,4-benzothiadiazine-7-sulfonamide 1,1-dioxide

分子式
ClN

分子量
297.74

融点
約267℃(分解)

構造式

性状
白色の結晶又は結晶性の粉末で、においはなく、味はわずかに苦い。
アセトンに溶けやすく、アセトニトリルにやや溶けにくく、水又はエタノール(95)に極めて溶けにくく、ジエチルエーテルにほとんど溶けない。水酸化ナトリウム試液に溶ける。

取扱い上の注意

安定性試験
加速試験(40℃、相対湿度75%、6ヵ月)の結果、バルヒディオ配合錠MD「TCK」及びバルヒディオ配合錠EX「TCK」は通常の市場流通下において3年間安定であることが推測された。6)

包装

バルヒディオ配合錠MD「TCK」:100錠(PTP)

バルヒディオ配合錠EX「TCK」:100錠(PTP)

バルヒディオ配合錠EX「TCK」:140錠(PTP)

主要文献及び文献請求先

主要文献

1)
**Pottegard A,et al.:J Intern.Med.2017;282:322-331

2)
**Pedersen SA,et al.:J.Am.Acad.Dermatol.2018;78:673-681

3)
辰巳化学株式会社:生物学的同等性試験

4)
辰巳化学株式会社:溶出試験

5)
第十七改正 日本薬局方解説書

6)
辰巳化学株式会社:安定性試験

文献請求先

主要文献に記載の社内資料につきましては下記にご請求下さい。

辰巳化学株式会社 薬事・学術課

〒921-8164 金沢市久安3丁目406番地

TEL 076-247-2132

FAX 076-247-5740

製造販売業者等の氏名又は名称及び住所

製造販売元
辰巳化学株式会社

金沢市久安3丁目406番地