ザジテン点鼻液0.05%

作成又は改訂年月

2023年 7月改訂 ( 第1版 )

日本標準商品分類番号

871329

薬効分類名

アレルギー性鼻炎治療剤

承認等

ザジテン点鼻液0.05%

販売名コード

YJコード

1329705Q1298

販売名英語表記

Zaditen Nasal Solution 0.05%

販売名ひらがな

ざじてんてんびえき0.05%

承認番号等

承認番号

22100AMX01748000

販売開始年月

1991年 7月

貯法・有効期間

貯法

室温保存

有効期間

3年

一般的名称

ケトチフェンフマル酸塩点鼻液

3. 組成・性状

3.1 組成

ザジテン点鼻液0.05%

有効成分1容器(8mL)中ケトチフェンフマル酸塩(日局)  6.048mg
(ケトチフェンとして  4.398mg)
添加剤ベンザルコニウム塩化物、クエン酸、D-ソルビトール、ポリビニルアルコール(部分けん化物)、炭酸水素ナトリウム

3.2 製剤の性状

ザジテン点鼻液0.05%

pH3.8~4.6
性状無色~微黄色澄明の液で、においはないか、又はわずかに特異なにおいがある。

4. 効能又は効果

アレルギー性鼻炎

6. 用法及び用量

通常、1日4回(朝、昼、タ方及び就寝前)、1回各鼻腔に1噴霧(ケトチフェンとして0.05mg)ずつ、本剤専用の鼻用定量噴霧器を用いて噴霧吸入する。

8. 重要な基本的注意

  1. 8.1 眠気を催すことがあるので、本剤使用中の患者には自動車の運転等危険を伴う機械の操作には従事させないよう十分注意すること。

9. 特定の背景を有する患者に関する注意

9.5 妊婦

妊婦又は妊娠している可能性のある女性には治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ使用すること。

9.6 授乳婦

治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。

9.7 小児等

小児等を対象とした臨床試験は実施していない。

11. 副作用

次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなどの適切な処置を行うこと。

11.2 その他の副作用

0.1%~5%未満

0.1%未満

鼻腔

鼻乾燥感、鼻刺激感

精神神経系

眠気、脱力感

頭痛

14. 適用上の注意

14.1 薬剤交付時の注意

本剤に添付された「鼻用定量噴霧器の使い方」にしたがって正しく噴霧吸入するよう患者を指導すること。

16. 薬物動態

16.1 血中濃度

健康成人の鼻腔内にケトチフェンとして0.02mg、0.1mg及び0.2mg噴霧した後8時間にわたって血漿中濃度を測定した結果、血漿中濃度はいずれも検出限界以下であった。

16.5 排泄

鼻腔内噴霧後8時間までの尿中排泄量は噴霧量の1~2%であったことから鼻腔内噴霧によりごくわずかであるが、循環血へ取り込まれることが示された。

17. 臨床成績

17.1 有効性及び安全性に関する試験

二重盲検比較試験を含むアレルギー性鼻炎における本剤の臨床試験成績の概要は次のとおりである1) ,2) ,3) ,4)
アレルギー性鼻炎に対する本剤の臨床効果判定は、鼻症状(くしゃみ、鼻汁、鼻閉)及び鼻粘膜所見等を調査して行った。

疾患名

有効率

アレルギー性鼻炎

60.1%(184/306)

二重盲検比較試験において本剤の有用性が確認された。
安全性に関しては、以下の成績が得られた。
承認時までの集計で総例441例中何らかの副作用が報告されたのは19例(4.3%)であった。
主な副作用は眠気(2.7%)、鼻乾燥感(0.9%)、けん怠感(0.5%)等であった。

18. 薬効薬理

18.1 作用機序

抗アレルギー作用及び抗ヒスタミン作用を有し、鼻汁中の好酸球数を減少させ、鼻粘膜の過敏性を減弱させる。

18.2 抗アレルギー作用

ケトチフェンはPCA(受動的皮膚アナフィラキシー)反応を抑制する(ラット)5)
ヒスタミン、SRS-A等ケミカルメディエーターの遊離を抑制する(ラット腹腔肥満細胞、ヒト白血球中好塩基球・好中球in vitro5) ,6) ,7)
また、抗原及びPAF(血小板活性化因子)による好酸球の活性化を抑制する(モルモット8) 、ヒヒ9) )。

18.3 抗ヒスタミン作用

ケトチフェンはヒスタミンによる気管支収縮(モルモット)、血管透過性亢進、皮膚反応(ラット)等を抑制する5)

18.4 動物鼻炎モデルにおける作用

動物鼻炎モデルにおいてケトチフェンの投与により鼻汁分泌及び鼻汁中好酸球出現の抑制が認められている(モルモット)。
抗原誘発により生じる鼻粘膜組織中のSRS-A含量はケトチフェン前投与により減少する(モルモット、点鼻)10)

18.5 誘発試験による鼻粘膜反応の抑制

アレルギー性鼻炎患者において、ケトチフェンは抗原により誘発される鼻粘膜反応を抑制する(点鼻)1) 。また、ヒスタミンによる鼻粘膜反応を抑制し、鼻粘膜の過敏性を減弱させる(点鼻)11)

19. 有効成分に関する理化学的知見

一般的名称

ケトチフェンフマル酸塩(Ketotifen Fumarate)

化学名

4-(1-Methylpiperidin-4-ylidene)-4H-benzo[4,5]cyclohepta[1,2-b]thiophen-10(9H)-one monofumarate

分子式

C19H19NOS・C4H4O4

分子量

425.50

性状

白色~淡黄白色の結晶性の粉末である。メタノール又は酢酸(100)にやや溶けにくく、水、エタノール(99.5)又は無水酢酸に溶けにくい。

化学構造式

融点

約190℃(分解)

分配係数

0.7(1-オクタノール/0.1mol/L塩酸)

22. 包装

8mL[10容器]

24. 文献請求先及び問い合わせ先

サンファーマ株式会社 くすり相談センター

〒141-0031 東京都品川区西五反田8-9-5

受付時間:9時~17時30分
(土、日、祝日、その他当社の休業日を除く)
TEL:0120-22-6880
ホームページ:https://jp.sunpharma.com/

26. 製造販売業者等

26.1 製造販売元

サンファーマ株式会社

東京都港区芝公園1-7-6