ミドリンP点眼液


作成又は改訂年月

** 2017年7月改訂 (第14版、下線参照)

* 2016年3月改訂

日本標準商品分類番号

871319

日本標準商品分類番号等

再評価結果公表年月(最新)
1981年8月

薬効分類名

検査用散瞳点眼剤

承認等

販売名
ミドリンP点眼液

販売名コード

1319810Q1053

承認・許可番号

承認番号
21800AMX10060000
商標名
Mydrin-P ophthalmic solution

薬価基準収載年月

2006年6月

販売開始年月

1962年6月

貯法・使用期限等

貯法

気密容器、室温保存

使用期限

外箱及びラベルに記載(3年)

組成

有効成分:含量(1mL中)

トロピカミド:5mg
フェニレフリン塩酸塩:5mg

添加物

イプシロン-アミノカプロン酸、ベンザルコニウム塩化物、クロロブタノール、ホウ酸、pH調節剤

性状

pH

4.5〜5.8

浸透圧比

0.9〜1.1

性状

無色〜微黄色澄明、無菌水性点眼剤

一般的名称

トロピカミド・フェニレフリン塩酸塩点眼液

禁忌

(次の患者には投与しないこと)

1.
緑内障及び狭隅角や前房が浅いなどの眼圧上昇の素因のある患者[急性閉塞隅角緑内障の発作を起こすおそれがある]

2.
本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者

効能又は効果

効能又は効果/用法及び用量

診断及び治療を目的とする散瞳と調節麻痺

用法及び用量

散瞳には、通常、1回1〜2滴を点眼するか、又は1回1滴を3〜5分おきに2回点眼する。調節麻痺には、通常、1回1滴を3〜5分おきに2〜3回点眼する。
なお、症状により適宜増減する。

使用上の注意

慎重投与

(次の患者には慎重に投与すること)

1.
小児[「小児等への投与」の項参照]

2.
高血圧症の患者[フェニレフリンの血圧上昇作用により症状が増悪するおそれがある]

3.
動脈硬化症の患者[フェニレフリンの血圧上昇作用により症状が増悪するおそれがある]

4.
冠不全又は心不全などの心臓疾患のある患者[フェニレフリンのβ1作用により症状が増悪するおそれがある]

5.
糖尿病の患者[フェニレフリンの糖新生促進作用により症状が増悪するおそれがある]

6.
甲状腺機能亢進症の患者[甲状腺機能亢進症の患者では心悸亢進、頻脈等の交感神経刺激症状がみられることがあり、本剤の投与により症状が増悪するおそれがある]

重要な基本的注意

1.
低出生体重児の眼底検査実施において、徐脈、無呼吸等が起こるとの報告があるので、投与中は観察を十分に行い、慎重に投与すること。[小児等への投与の項参照]

2.
散瞳又は調節麻痺が起こるので、本剤投与中の患者には、散瞳又は調節麻痺が回復するまで自動車の運転等危険を伴う機械の操作に従事させないよう注意すること。また、サングラスを着用する等太陽光や強い光を直接見ないよう指導すること。

相互作用

併用注意

(併用に注意すること)

1. 薬剤名等
MAO阻害剤
(治療中及び治療後3週間以内)

臨床症状・措置方法
急激な血圧上昇を起こすおそれがある。

機序・危険因子
本剤の代謝酵素を阻害することにより、カテコールアミン感受性が亢進すると考えられている。

2. 薬剤名等
三環系及び四環系抗うつ剤
マプロチリン塩酸塩、クロミプラミン塩酸塩、アモキサピン

臨床症状・措置方法
急激な血圧上昇を起こすおそれがある。

機序・危険因子
交感神経終末でのノルアドレナリン再取り込みを阻害し、受容体のアドレナリン濃度を上昇させる。

副作用

副作用等発現状況の概要

本剤は使用成績調査等の副作用発現頻度が明確となる調査を実施していない。

*重大な副作用

ショック、アナフィラキシー
(いずれも頻度不明) 
ショック、アナフィラキシーが起こることがあるので、観察を十分に行い、紅斑、発疹、呼吸困難、血圧低下、眼瞼浮腫等の症状が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。

全身症状があらわれた場合には投与を中止すること。

その他の副作用

1. 過敏症
頻度不明 
眼瞼炎(眼瞼発赤・腫脹等)、眼瞼皮膚炎、そう痒感、発疹、蕁麻疹

2. 眼
頻度不明 
結膜炎(結膜充血・浮腫、眼脂等)、角膜上皮障害、眼圧上昇

3. 消化器
頻度不明 
口渇、悪心・嘔吐

4. その他
頻度不明 
顔面潮紅、頻脈、血圧上昇、頭痛

副作用が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
全身症状があらわれた場合には投与を中止すること。

高齢者への投与

一般に高齢者では生理機能が低下しているので注意すること。

**小児等への投与

小児に投与する場合には全身の副作用が起こりやすいので、観察を十分に行い、慎重に投与すること。
特に低出生体重児では徐脈、無呼吸、消化管運動低下(腹部膨満、哺乳量低下等)等が起こるとの報告があるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には直ちに投与を中止し、適切な処置を行うこと。なお、必要に応じて本剤を希釈して使用することが望ましい。

適用上の注意

1. 投与経路
点眼用にのみ使用すること。

2. 投与時

(1)
点眼に際しては原則として患者は仰臥位をとり、患眼を開瞼して結膜嚢内に点眼し、1〜5分間閉瞼し、涙嚢部を圧迫させた後開瞼する。

(2)
薬液汚染防止のため、点眼のとき、容器の先端が直接目に触れないように注意するよう指導すること。

その他の注意

液が変色したり、沈殿を生じたものを使用しないこと。

臨床成績

1. 散瞳作用1)、2)
一般に高齢者では瞳孔径が小さい傾向にあり、トロピカミド単独の点眼では十分な散瞳が得られないことがあるが、フェニレフリン塩酸塩を配合した本剤では年齢に関係なく散瞳が得られ、特に40歳以上では散瞳効果の増強が著明であった。

2. 調節麻痺作用3)
屈折異常のほかは眼疾患を認めない健康人8名の各1眼に本剤を1回1滴、3分毎に3回点眼すると点眼終了後20〜30分で調節麻痺効果は最高に達し、点眼終了5〜6時間後に、調節機能は正常に復した。

薬効薬理

1. 散瞳作用4)
白色ウサギに種々の割合でトロピカミドとフェニレフリン塩酸塩を混合した点眼液を点眼すると、トロピカミドは瞳孔括約筋の弛緩、フェニレフリン塩酸塩は瞳孔散大筋の収縮により散瞳を起こす。
また、両者の併用効果は相乗的で、トロピカミドとフェニレフリンの配合比が1:1で散瞳効果が強くあらわれた。

2. 調節麻痺作用5)
視力障害及び内斜視の小児の屈折検査のため、本剤を1〜2回点眼し、その調節麻痺効果を0.5%又は1%アトロピンの1日3回、3日間点眼の効果と比較すると、本剤の調節麻痺作用はアトロピンより弱かった。

有効成分に関する理化学的知見

1. トロピカミド

一般名
トロピカミド(Tropicamide)

化学名
(2RS)-N-Ethyl-3-hydroxy-2-phenyl-N-(pyridin-4-ylmethyl)propanamide

構造式

分子式
C17H20N2O2

分子量
284.35

性状
本品は白色の結晶性の粉末で、においはなく、味は苦い。
本品はエタノール(95)又はクロロホルムに溶けやすく、水又はジエチルエーテルに溶けにくく、石油エーテルにほとんど溶けない。
本品は希塩酸に溶ける。
本品1.0gを水500mLに溶かした液のpHは6.5〜8.0である。

2. フェニレフリン塩酸塩

一般名
フェニレフリン塩酸塩
(Phenylephrine Hydrochloride)

化学名
(1R)-1-(3-Hydroxyphenyl)-2-methylaminoethanol monohydrochloride

構造式

分子式
C9H13NO2・HCl

分子量
203.67

性状
本品は白色の結晶又は結晶性の粉末で、においはなく、味は苦い。
本品は水に極めて溶けやすく、エタノール(95)に溶けやすく、ジエチルエーテルにほとんど溶けない。
本品1.0gを水100mLに溶かした液のpHは4.5〜5.5である。

〔ご注意〕
本剤を点眼して眼底検査等を行ったあとで、患者に次のような注意を与えて下さい。

(1)
瞳孔(ひとみ)が大きくなっていますので4〜5時間、眼がかすみ、普段よりまぶしい感じがしますが、自然になおります。

(2)
この検査のあと、半日位は自動車等の運転や危険な作業はさけて下さい。

(3)
検査のあとで、次のような症状がおこった場合は直ちに検診の担当者に連絡するか、近くの眼科医の診察を受けて下さい。

1)
検査のあとで急に頭痛や眼の痛みが起こった場合。

2)
検査の翌日になっても次のような症状がある場合。

1.
ひとみが普段より大きい(左右のひとみの大きさがちがう)。

2.
眼のかすみがよくならない。

3.
普段よりまぶしい。

4.
頭や眼がいたむ(風邪のように原因のわかっている場合を除く)。

〔注〕 検査のあとで、サンピロ点眼液1%のようなピロカルピン塩酸塩点眼液を点眼すると早く正常な視力に回復します。

包装

プラスチック点眼容器 5mL×10本、10mL

主要文献及び文献請求先

主要文献

1)
三井幸彦他:日本眼科学会雑誌 66,174(1962) 〔52498〕

2)
石川 哲他:日本眼科学会雑誌 81,1515(1977) 〔52499〕

3)
所 敬他:眼科臨床医報 60,483(1966) 〔52497〕

4)
ミドリンPの薬理学的研究(I) 家兎瞳孔および家兎摘出虹彩筋に対する作用 参天製薬(株)社内資料 〔52480〕

5)
久保田伸枝他:眼科臨床医報 64,18(1970) 〔52496〕

文献請求先

文献請求先・製品に関するお問い合わせ先
主要文献に記載の社内資料につきましても下記にご請求ください。
参天製薬株式会社 製品情報センター

〒530-8552(個別郵便番号) 大阪市北区大深町4-20

TEL 0120-921-839 06-6321-7056
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製造販売業者等の氏名又は名称及び住所

製造販売元
参天製薬株式会社

大阪市北区大深町4-20